かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
第44回最終選考会(2006年11月11日開催)
ENTRY No.5

ビジネスアイディアのテーマ
『新タイプの光触媒による独自のビジネスモデル
          ―有機物塗付用光触媒コーティング液の開発・製造・販売―』

ビジネスアイデアの提案者
株式会社カタライズ
 早川 修(はやかわ おさむ)

  【川崎市高津区】

かわさきビジネス・アイデアシーズ賞

ビジネスアイディアの概要について
「弊社は光触媒のSOLUTIONを提供します」・・・英語のSOLUTIONは辞書を引くと2つの和訳があります。一つは「溶剤・溶液」という意味で、もう一つは文字通りソリューション「解決策」という意味です。
つまり、弊社は光触媒を応用したビジネスに進出しようとするユーザー様に、T.高性能な新タイプの光触媒コーティング液 と、U.光触媒のノウハウのやトータルバックアップを提供 という両面からのサポートを行なう事が出来ます。
現在わが国の光触媒関連と言われる企業は、もともと本業のガラスやタイルなどの自社製品に対して光触媒機能を付加し、それを光触媒製品として販売している事例が大半です。一方で、弊社のように「光触媒そのもの」を販売する会社は極めて稀であり、ユニークなビジネスモデルと言えます。

新規性・優位性について
従来の光触媒のウィークポイントは、1.光触媒自体が有機物を分解する性質を持っているためタイルなどの無機物に用途が限定、2.高熱処理による加工が必要、3.複数のコーティング層を要すので工程多い、よって繊維等の有機素材には加工が困難でした。
弊社は独自の技術でこれら問題点をクリアし高性能の新タイプ(有機物塗付用)光触媒を開発。1.布製品などの有機素材の劣化を抑制しかつ生地の風合いを損なわない、2.常温硬化型なので高熱処理不要、3.一液タイプなので一工程で済む、などの優れた特徴を持っています。

市場について
  • 主なターゲット・市場の規模
    【ターゲット市場】
    @業務用光触媒はアパレル業界やクリーニング業界、建設住宅業界等へ販売
    A「一般向け光触媒スプレー」をペット用品、カー用品市場へ投入。
    【市場規模】
    マスコミ等で「近い将来何兆円〜10兆円」との観測記事が多い。「有機物塗付用」の分野は、光触媒市場の中でも今後最も伸びしろの大きいと思われる分野と考えられ、環境浄化ビジネスの最先端となり得ます。
  • 市場での競争力
    一部で、弊社と同じ分野を志向し始めている光触媒関連企業がいくつか散見されます。それら他社製品との比較でも、弊社は既に同等以上又は遥かに凌駕する性能が得られており、技術的に優位と言えます。価格面も、現段階では競争力に勝っています。
実現性について
  • 実施スケジュール
    【工業用・業務用の光触媒コーテイング液「ヒカリアクター」】
    初期バージョンのT1、G1、C1を既に発売。
    【一般向け消臭スプレー「ヒカリミスト」】
    初回バージョンを10月に発売
  • 実施場所
    KSPかながわサイエンスパーク(川崎市高津区)
  • 実施体制(従業員等)
    本年度(第一期)6名、来年度(第二期)8名、再来年度(第三期)10名。技術部門と営業部門のバランスの取れた増員を計画しています。
  • ビジネス・パートナー
    【加工液の製造委託会社】
    各種機能材料の製剤化に優れた技術を持ち、繊維加工剤に関する技術協力も得ています。
    【神奈川県産業技術センター】
    様々な助言やユーザーの紹介を戴いています。
  • リスクとその管理
    競合について:当該分野へは一部の大手企業が関心を寄せているが、実際に繊維製品向けの加工液を本格的に販売している事例は現段階でまだ無く、当社が展開のスピードを緩めなければ充分勝ち残れると考えています。

このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
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