かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
第46回最終選考会(2007年2月10日開催)
ENTRY No.1

ビジネスアイディアのテーマ
『超小型部品組立作業支援ツール・手作業支援装置の開発・製品化・販売』

ビジネスアイデアの提案者
有限会社ギャラクシーテクノロジー
 澤田 英樹(さわだ ひでき)

  【神奈川県横浜市】

かわさきビジネス・アイデアシーズ賞
りそな神奈川賞
有限会社ギャラクシーテクノロジー 澤田英樹さん

ビジネスアイディアの概要について
弊社は半導体・電子部品・携帯電話・光通信・バイオ業界向けに小型部品製造(5mm以下の部品サイズ)及び組立の自動化装置の設計開発・ユニット販売を手がけている。各業界は、部品の微細化・小型化・高精度化が進んでいる。その中での問題としては現状職人技をもった限定された作業者が小型部品組立に携わっている。歩留まりが悪く生産増の対応不備、ばらつきにより品質が安定しないという点で困っている。そこで弊社に自動化装置の話がくるが小型になるほど装置化は難しく、出来たとしても装置のコストが1000万以上〜億単位である為投入できない。今や部品の少量多品種化の時代では、なおさらである。海外展開も現状は手作業(ピンセット)で小型電子部品の組立しているのが、殆ど。そこで弊社は人材の有効活用と現実的なコンセプトで上記問題点を解決すべく(ビジネスチャンス)人の手作業を補助する手動型装置(手作業支援装置)を開発した。この装置を使うことで誰でも小型部品の組立が均一にでき、歩留まりの改善による生産増・品質の安定化によるコストダウン・この装置で簡単に技術継承が可能である。シンプル構成設計で低コスト(30万以下)。部品の組立現場作業者に1人1台採用され、大量購入が見込める。

手作業支援装置

新規性・優位性について
昔は小型部品の自動化装置も治具も社内で製作していたが、近年は製品の開発のスピード化と少量多品種の時代の為に外部に設計・開発・製造を委託しているケースが殆どであり、自動化装置は下請け会社は多いが、弊社のような手動型の手作業支援装置を商品として対応するメーカーは無いと判断する。自動化装置メーカーの技術者は手動型補助装置には技術的におもしろみもなく敬遠しがちである。すぐ手作業で出来ないものは、すぐ自動化とみるが中小企業は特に自動化設備投入は現実的ではなく、大手でも少量多品種時代には限界がある。そこで現場の作業者を補助する低コストな装置の投入のほうが現実的である。自動化装置と人の作業の中間を狙った装置の商品化は無い。弊社も小型部品の組立自動化装置の実績もあり双方の販売が可能である。

市場について
  • 主なターゲット・市場の規模
    まずはデジタル家電、携帯電話用、光通信用の小型電子部品実装・半導体部品実装向けの部品製造工場がターゲットで実装機市場6900億(年間)規模でその1割以上は見込める。今後生産は増加傾向で小型がさらに進む。応用例としてネジ締め、小型ネジ置き、接着剤(UV)など塗布、試薬分注、バイオチップ組付け、アクセサリーの組立(化粧コンパクト)など採用されそうな業界は広く、製品開発元年(今年度)は100台の販売を目指す。
  • 市場での競争力
    自動化装置(設備)との競争になる。採算と設備投資額が見合えば自動化装置に踏み切るが、現在は部品が少量多品種であることと、商品のモデルチェンジサイクルが早い為、部品もすぐ変わる状況なので、自動化装置に踏み切れない意味で十分競争力ある商品と判断する。中規模(1000人程度)〜中小企業(100人以下)ではなかなか上記傾向をみると高額な自動化装置の設備投資は厳しく、そこは手作業支援装置に競争力あると判断する。

実現性について
  • 実施スケジュール
    デモ機(試作品)完成し販売開始。パンフ作成、ホームページ掲載済み。広告記事掲載中(メカトロニクス1月号)、展示会:2月、国際ナノテク展(東京ビッグサイト)出展予定。特許出願予定。メーカーに転身の為、事業所を選定検討中。
  • 実施場所
    KBICを検討中
  • 実施体制(従業員等)
    当面、製造は協力会社にて委託。目先は検査、事務などのパートを2名ほど検討。その後営業技術系社員を2名ほど採用予定。
  • ビジネス・パートナー
    産学連携:東京大学:精密機械工学部門と要素の共同研究開始予定。提携先及び電子部品業界の詳しい代理店の募集中。
  • リスクとその管理
    検査用具・簡易測定器の拡充。装置の性質上、お客様に対し、必ず試作、評価の過程をふむのと手動の為、リスクは少ないと判断する。PL保険の検討。

このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
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