かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
第49回最終選考会(2007年9月8日開催)
ENTRY No.2

ビジネスアイディアのテーマ
『廃プラ油化装置システム』

ビジネスアイデアの提案者
株式会社アールイーエス
 梁 玄某(やん ひょんも)

  【川崎市川崎区】

かわさきビジネス・アイデアシーズ賞
川崎商工会議所会頭賞
りそな神奈川応援賞
会場応援賞
梁 玄某さん

ビジネスアイディアの概要について
石油資源である廃プラスチックの大部分が埋め立てされている状況で, 当社は焼却・埋め立て用混合廃プラスチックを熱分解を通じて新・再生エネルギー(オイル及びガス)で還元する技術を開発・商用化(5トン/日〜10トン/日、20トン/日)の処理が可能になりしました。需要拡大による石油価格の高騰問題は、経済活動や国民の生活に重大な影響を及ぼそうとしている。
1. オイル生産:
生成油は燈油, 軽由に相当する混合油としてそのまま加熱炉などで燃料で使用。また精製内燃機関用燃料に使用可能.(ガソリンなど)オイル収率は50%〜80%以上。保存及び輸送用がタンク。産業用ボイラー及びバーナー用, 石油精製工場, 乾燥施設具備リサイクル。施設や,廃棄物処理施設などに販売。(ディーゼルエンジン発電機付き)
2. ガス生産:
熱分解装置の消費燃料で一部使用。
3. 処理対象物質:
廃プラスチック, 農村廃ビニル(油・無色), 廃合性ゴム,病院廃棄物、ラーメン及びお菓子袋など生活系廃プラスチック, スチロプ,廃紙, PP,PE, PET, PS, おもちゃ,プラスチック容器,硫酸ピ-チ,パチンコ台廃棄物、パソコン・TV廃棄物自動車の廃棄物,シュレッターなど
廃プラ油化装置システム

新規性・優位性について
  1. 既存熱分解施設はほとんどがバッチ式で経済性が小さいですが、当社の24時間連続方式は商業用に最適。
  2. 破砕する必要がない。
  3. 選別する必要がない。
  4. 他のエネルギーを使用しないので、自体発生ガスを使用。
  5. 炉の中に酸素を入れないので、ダイオキシンが発生しない。
  6. 他プラスチック以外木のチップとか紙類が入ってもOK。
  7. 自体ガスでオイルを再生するので、産業用ボイラなど幅広く使えます。

市場について
  • 主なターゲット・市場の規模
    某大手企業では、砂を熱媒とし、無触媒で廃プラスチックを油化できる独自プロセスを開発中であるが、実プロセスの試設計、経済性を評価した結果、油の収率は0.78 l / kg-feed、エネルギー回収率は約80%となり、トータル処理コストは16円 / kg-feed(15000 t/y、生成油10円 / lで売却のケース)となる有望な結果が得られたと発表しています。もし、上記処理コストを基準として年間420万トンの未利用廃プラスチックを全て油化したとすれば420万×16,000円(16円×1,000kg)=約672億円の市場規模となります。もちろん同社の油化装置を利用すればもっと大幅に処理コストを削減できます。
    もし、当社がこの市場の10%を占めることができれば年商67億円の企業になることができます。また、当社から装置を購入されたユーザーは、最終処分場(あるいは焼却処分費)のコスト削減になりますから経済効果はもっと高まるはずです。
  • 市場での競争力
    現在、日本市場ではバッチ式で3社ほどありますが、ほとんどが3トン〜5トン/日で経済性が少ない。

実現性について
  • 実施スケジュール
    ・7月:長崎市の(株)マツダと1日20トン処理能力の廃プラスチック油化装置(ビニルハウス用)契約予定。(約3億円)
    ・8月:名古屋市 1日5トン処理能力の熱分解機及びディーゼル発電装置付き。約1億5千万で契約。
    ・9月:中間処理業者を相手に営業活動をする予定。
  • 実施場所
    【現在】
    株式会社アールイーエス
     〒210-0855 神奈川県川崎市川崎区南渡田町1-1京浜ビル2F G06
    【販売協力会社】
    株式会社ジーエス(日本国内)
     〒210-0855  東京都台東区台東2-27-3 毛塚ビル3F
    株式会社クレストジャパン(外国向け)
     〒104-0061  東京都中央区銀座7-14-15 杉山ビル8F
  • 実施体制(従業員等)
    現在、営業3人でカタログDMまた電話でアプローチしています。
  • ビジネス・パートナー
    ・株式会社クレストジャパン
    ・サクラパイロ(オーストラリア会社)
     →ファンド資金準備
    ・大央運商(中間処理業者)
    ・韓国の株式会社エコペトロ
     →設置資金投資予定
  • リスクとその管理
    リスクがあった場合すぐ対応ができるように技術者などを確保している。

このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
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