かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第63回最終選考会(2010年2月5日開催)

Entry.4


ビジネスアイディアのテーマ

電球色LEDの蛍光体技術『e−マジック』

ビジネスアイデアの提案者

エス・ジー・ケイ有限会社

鈴木 建一(スズキケンイチ)

(発表者:鈴木恵礼宮)

【神奈川県平塚市】

かわさき起業家優秀賞

鈴木恵礼宮さん

ビジネスアイディアの概要について

電球色LEDの蛍光体技術「e−マジック」

省エネルギー、長寿命という特長でLED照明が注目されている。しかし、電球色のLED照明は、色味を変える為に赤味成分を加えるため、発光効率が低く省エネ性能で蛍光灯に劣っていた。
弊社の提案する電球色蛍光体e-マジックは、それ自体が電球色を発する蛍光体であり、従来の蛍光体に比較して光変換効率が高い特徴を持ち、従来の電球色LEDの2.7倍、蛍光灯や白色LEDの1.6倍の効率の電球色LEDの製造が可能である。LED素子メーカーや照明装置メーカーは、e−マジックを使用して、電球色でありながら省エネルギーが可能なLED照明を提供することが可能になる。

新規性・優位性について

e-マジックは、従来の蛍光体のように電球色を作るために赤味成分を加える必要がない、電球色を発光する新しい蛍光体であり、高い光変換効率と幅広い励起波長帯の特徴、その特徴を利用したタンデム型励起という新たなアプローチを持つ。
60W蛍光灯とe-マジックを搭載した60W型LED照明を、寿命時間4万時間内で電力費と器具費の合計を比較すると蛍光灯より9280円安くなる。現在白熱灯に対してLEDは長寿命でコストが安いことで、急激に置き換えが進んでいるが、本LEDは白熱灯の4倍の市場である蛍光灯の置き換えをする力があり、爆発的市場優位性がある。

市場について

主なターゲット・市場の規模

ターゲット層は具体的にはLED素子メーカー、照明装置メーカーとなる。現在、国内の中堅LED素子メーカー数社、さらに韓国・中国・台湾のLED素子メーカー数社とe-マジック搭載LED素子の製品化に向けた打合せを進めている。また、国内外の中堅照明装置メーカーからLED照明への導入を進めていき、数年後には国内外の大手照明メーカーでの導入を目指す。2020年には蛍光灯が全てLEDに置き換わると考えればLED照明市場規模は1944億である。

市場での競争力

蛍光体のタンデム配置はLEDの構成として新しいものであり、e-マジック蛍光体の励起光の幅が広いこと、光変換効率が高いことでLEDの光を有効に電球色に変換できている。この発光メカニズムは市場の既存製品とまったく異なるものであり、追随を許さない競争力がある。

実現性について

実施スケジュール

2010年:2社にライセンス供与、蛍光体製品版出荷開始、周辺特許の拡充
2011年:3社にライセンス供与、研究・製造施設の拡充
2012年:4社にライセンス供与、大手照明メーカーに導入

実施場所

本社事業所(平塚)および伊勢原事業所

実施体制(従業員等)

6名

ビジネス・パートナー

現在5社。このうちLEDメーカー1社は、当社蛍光体e−マジックを使用したLED製品の製造販売可能。

リスクとその管理

他社特許の侵害や、国内外出願特許の拒絶が起きないように、特許事務所との連携を深め、特許マネジメント体制を増強していく。また、蛍光体製品については、リコールが発生しないように、品質管理チームを構築する。

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