かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第63回最終選考会(2010年2月5日開催)

Entry.5


ビジネスアイディアのテーマ

脱焼却、大幅CO2・コスト削減を可能にした生ごみを含む排水高速濾過・生物処理装置

ビジネスアイデアの提案者

株式会社アースクリーン

小川  弘(オガワヒロシ)

【埼玉県さいたま市】

かわさきビジネス・アイデアシーズ賞

小川弘さん

ビジネスアイディアの概要について

生ごみを含む排水高速濾過・生物処理装置

国内の生ごみを含む焼却ごみは約5300万トンもあり、廃プラ等の製品の混合により焼却処理している。廃プラ等混合により大気汚染、CO2の排出増加はもちろん、収集運搬コストも掛り、世界のごみ焼却炉の7割以上が日本国内に存在することは異常と思えます。微生物分解により生ゴミ、有機物は効率良く分解可能で、収集運搬も必要なくコストも50分の1以下で処理が可能になります。

今回、排水浄化へも応用できる新技術も併せて開発、特殊スポンジ等で高速濾過、微生物分解で排水処理施設の性能は約3倍から5倍以上の処理性能となり、発生汚泥も大 幅に減少します。高濃度の排水に於いても、固形分は大気中の酸素状態の処理槽内に於いて容易に分解し、目詰まりもありません。排水量、排水負荷量に応じ、無限の対応の可能性を持っています。筐体を回転させる技術は一般的なものですが排水処理に応用したのが本装置で、横型洗濯機程度から、大型のセメントキルン程度まで可能とします。基本は微生物の活性化する条件を整える簡単な理論であり、複雑な機構、 制御は必要としません。従って、多量の有機物処理から、水道原水の高速度濾過用途まで、また海外での製作、普及も可能となります。

新規性・優位性について

従来の排水処理では、高濃度、負荷変動、汚泥、臭気の発生等に対する問題点もあり、管理も困難でした。
当該技術はバイオ・リアクター(分解菌の培養装置)とも云える装置で、多くの電力を必要とする曝気方式に変わり、生物濾過材を直接空気接触させる極めて効率的な省エネ技術で、従来にはこの様な考え方は存在しませんでした。従来の籾殻に替え採用を始めた本装置の濾過材である特殊スポンジの物性、耐摩耗性 微細な180ミクロン程度の連続気孔による濾過性能、菌の担持体としての性能も木炭の10倍以上もあり、従来は主にIT産業等で使用されていました。
一時のブームもあり、生ごみ処理機のメーカーは国内に400社以上有りましたが、現在はほぼ撤退し、消滅型は数社で、今回の装置のように排水浄化まで考案したメーカーは当社のみです。排水処理プラント関係者は排水浄化管理に苦労し、また汚泥処理にも悩んでいます。当社は、上記の問題、処理の安定化、発生汚泥の削減、消費電力の削減、により焼却汚泥の削減CO2の削減によって環境浄化に貢献しようとするもの です。

市場について

主なターゲット・市場の規模

大型排水の届出業者 約29万件 1日50m3以上の事業者約3.6万件
また河川放流の浄化槽、集落排水、下水処理場も数多い。

市場での競争力

排水処理関係でも汚泥の処理は命題でもあり、各プラントメーカーも発生削減にも取組んでいるが当機はそれらの前に設置可能で維持コスト、発生汚泥の削減の目的での納入の可能性が高い。且つ消費電力、CO2削減を謳っていける。

実現性について

実施スケジュール

現在、小型機で1年以上の現場実験、実験データー実証済み。大手排水処理メーカーと数件導入計画、提携に向けての商談進行中。
昨年の展示会出展後、導入前提の排水サンプルでの実験依頼を受けている。

実施場所

社内でサンプルの実験。導入は某プラントメーカー及び食品工場と商談中。

実施体制(従業員等)

本機は外注製作、代理店に販売、また特許実施権の供与によりOEM等提携先と共同で行う。

ビジネス・パートナー

エンバイロ・ビジョン株式会社と業務提携し、拡販を開始。産学官連携に於いて、埼玉大学理・工学部、販売はプラントメーカーと交渉中。

リスクとその管理

はじめからリスクの少ない装置を模索、単純な装置であり、制御も本体も判り易く容易にしてある。

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