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ものづくり共和国



ものづくり共和国スタッフの一員
佐々木工機専務
 
佐々木政仁 氏
●事業内容

下記情報は、平成14年度現在のものです

■企業名 ものづくり共和国
■創 業 
■所在地 川崎市高津区下野毛2−14−18 今野工業(株)内
■代 表 
■資本金 
■売上高 
■従業員 
URL:http://www.monokuni.com


 「ものづくり共和国」―。こんなユニークな国(?)がある。ご存知ない方のために紹介しよう。所在地は日本、それも川崎市の下野毛地区。機械加工関連の2世経営者10人が結集し、共同開発製品をビジネスに結びつけるところまできた。元副大統領だった佐々木政仁氏(佐々木工機専務)は「参加したメンバー(スタッフ)の知恵を出し合い、新しいビジネスを立ち上げるのが目的。共同作業は踏み出したばかり」と活動目的を披露する。すでに、インターネットで加わった人たちとメンバーの間で新規ビジネスが成立したケースもあり、将来の株式会社組織への夢も膨らみつつある。

● 小規模企業の生き残りを賭けた知恵
 1997年12月、ものづくり共和国が産声を上げた。その動機は極めてまじめだ。商工会議所主催の若手後継者研修に参加した下野毛地区の2世経営者の間で、「このままで終わったのではもったいない。もともと社内での仕事が多く、外に出るチャンスも少ないから、何かやらないか。どうせやるなら仕事に結びつくものを」という意見が盛り上がり、製造業のビジネスチャンスにつなげる狙いから共和国を立ち上げる。
 いずれはそれぞれの企業のトップとなり、経営を推進していく2世たち。単独で経営する一方で、各社の得意とする持ち味を生かして共同作戦を展開していくことが小規模企業の生き残りの道を賭けた知恵ともいえる。そこで、今から新規ビジネスのタネを共同で見いだそうと布石を打ったのである。

● 機械加工関連企業の2世経営者が結成
 ここに10人が加わった。上田製作所(機械加工)の上田勝身、今野工業(金属ヘラ絞り加工)の今野辰裕・今野靖尚、オリエント精機(精密板金)の安藤修、美須々成工(プラスチック射出成型)の山本智史、大脇金型製作所(ダイカスト金型設計製作)の大脇正稔、トキワ製作所(機械加工)の久世正幸、サトーアイアンワークス(機械加工)の佐藤昌良、トワダ(精密板金)の阿部裕之、それに佐々木政仁の各氏である。
 共和国だから大統領制を敷き、大臣も置いた。上田氏が年長ということもあって大統領に、佐々木氏が副大統領に就任、「ヘラ絞り大臣」、「板金大臣」、「プラスチック大臣」、「エンドミル大臣」といった各社で手がけている本業そのままの大臣制も取り入れた。「でも、今はこの名称は止めて、すべて同じスタッフにした」そうだ。
 大統領や大臣だけでは国は運営できない。国民がいる。そこで、発足と同時にネット上にホームページを立ち上げて呼びかけたところ、たちまち400人近い人がアクセスしてきた。彼らを国民と位置づけたのだ。「ところが、不況の深刻化とともに、ここにアクセスすれば、何か仕事が見つかるのではないかと期待する人が出てきて、あまりそこに焦点が当てられすぎると誤解を生じる」と判断して、大統領・大臣制を廃し、ネットを通して知り合いになり、仲間ができて、そこから仕事の関係が生まれるような形態に変えたそうだ。

● 共同開発製品も誕生、近く本格販売 

 この共和国から生まれた商品がいくつか誕生している。共和国は発足と同時に商品開発委員会をつくり、佐々木氏が委員長としてまとめ役になった。スタートしてまもなく、東京のある病院から持ち込まれた、持ち運び式の部屋の仕切りセットもその一例だ。役所や学校の体育館などを借りて、集団の健康診断を行うときなどに即席の診察室が設けられるが、その際に使うカーテンで仕切る衝立である。
 看護婦さんが組み立てやすいようにパイプなどを軽量化し、省スペースと安全性にも配慮した。開発には設計、パイプ加工、部品づくりなどで4人のスタッフ(社)が加わり、チームワークで仕上げた試作品は現在、病院で評価している段階だが、別の用途にも使いたいという要求もある。例えば、地震、台風などの被害に合った被災地では、避難場所として体育館や自治会館など公共施設が選ばれることが多いが、個人用(家族用)のスペースを衝立で仕切ってプライバシーを守る使い方もできる。そのために、より使いやすいように改良し、販売していく方向にある。

● 株式会社組織も視野に看板商品づくり
 佐々木氏は「早く核になるものをつくりたい。共和国の看板商品になるものを」とスタッフの意向を代弁する。それが次の株式会社へのステップになるからだ。ただ、株式会社にすることについても賛否両論があるそうだが、少なくとも頑張っている人が利益を得られるような、参加している会社の事業にもプラスになるようなスタイルにしたいという点では一致している。「当面は幹になるようなタネを見つけていく」ことが委員長としての役割ともいえそうだ。
 全国規模で見ると、「ものづくり共和国」に似た組織がかなりある。共和国は京都機械金属中小企業青年連絡会、大阪のナニワ企業団地、関東のNCネットワークなどとともに、3月中旬に京都で開かれた「ものづくり元気サミット」に参加したほか、製品の共同開発を目的とした交流も活発化している。アイデアの交換によって意外なヒントが生まれるケースもあるだけに、外部との交流は積極化していく考えだ。
 共和国に入る扉はいつでも開かれている。中核となるスタッフは今のところ機械加工関連で占めているので、エレクトロニクス系の経営者は歓迎されそうだ。門を叩いてみたら、あなたの会社も新しい道が開かれるかも知れない。

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