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株式会社アコードシステム


独創的なビジネスモデルで電力料金の削減狙う



●事業内容
電力設備の監視装置、セキュリティーシステム、電力省エネルギー装置などの設計・施工・販売、Jシステムレンタル事業
下記情報は、平成14年度現在のものです

■企業名 株式会社アコードシステム
■創 業 1990年
2月
■所在地 
〒216−0033 川崎市宮前区宮崎169−6
■代 表 
松尾 正行氏
■資本金 
払込/9700万円、潜在(ワラント)/1億6000万円
■売上高 
2億6000万円(2001年8月期)
■従業員 
18名
URL:http://www.accordsystem.co.jp


 「(株)アコードシステム」はまったく新しい低コストの電力供給事業をスタートさせた。電力会社のように発電し、送電する事業ではない。NTTの通信回線を利用して安価な電話料金が実現したように、ある種の端末を電力線にセットすることによって、電力コストを大幅削減するものだ。松尾正行社長は「これは当社の独創的なビジネスモデルで、新しいマーケットの掘り起こしになる。フィールドテストで効果を実証済み」と大きな期待を寄せている。電気事業法改正の規制緩和を活かして開発した、電気設備の監視を24時間行う21世紀型のネットワークシステムとともに、2つの軸で事業を展開する。

● 電力線に接続するだけで大幅な効果

 電話料金が安くなったのはご存知のとおり。NTTの回線が各社に開放された結果だが、これと同様の方式で、低価格で電力を供給するのがアコードシステムのJシステムと呼ばれるものだ。ビジネスモデル特許として出願中で、その中身は明らかにしていないが、企業内に引き込まれる電力線に端末を接続するだけで、24円程度かかる電気料金が半分近い料金になるという。これはたいへんなコスト削減につながり、企業には垂涎の的になろう。
 1年以上にわたってフィールドテストを実施、データを積み上げており、この実績をテコに市場開拓に乗り出した。「当初は流通業をターゲットにする」という。
 松尾社長がアコードシステムを設立したのは1990年。2度目の新会社設立である。前の会社は1970年代の半ばに10人で立ち上げた電子部品メーカーで、カーラジオやBSチューナー、ポケベルなどを手がける会社である。現在では事業内容も大きく変わっているが、ここで営業開拓を担当しながら、再び独立して90年代は何を攻めるかを在職中から模索していた。環境保全と省エネが社会の大きな流れになると直感したとき、新会社の青写真と方向性が決まった。日本を代表するエレクトロニクスメーカーとの契約が成立したら独立するという公約を達成して、2度目の新会社を興す。

 しかし、取引先はほとんど大企業ばかりで、成長性が高い会社を退職してまで新会社をつくりたいという気持ちになったのはなぜかと聞くと、松尾社長は「先の公約と強電分野の成長性、新事業へのチャレンジ精神」を上げた。


● 24時間、電気設備を遠隔監視する装置も

 創業の地は福岡市。非常用機器応答電源装置、非常用交流電源装置などでこの分野に最初の橋頭堡を築く。東京・池袋にも事務所を置き、川崎市の自宅から通っていたが、通勤のロスを考え、5年後に川崎の現在地に本社を移転する。
 そして、電気事業法が改正され、規制緩和されるという情報をキャッチして以来、ただちに新製品の開発に着手し、成功したのが電気設備を24時間見張る自動遠隔監視装置「JES Super 2000シリーズ」。インターネットを活用して非常用発電機やエアコン、モーター、冷蔵庫、自動販売機、キャッシュディスペンサーなどを対象に、取り付けた各種センサー情報をもとに監視サポートをするものだ。監視センターは本社内あり、全国の顧客の設備を遠隔監視している。いわば、安全と安心を提供する事業である。

 このビジネスはすでにマーケットが100%ある市場への展開で、ここには新規参入組になるが、2000シリーズもまた単なるハードの特許ではなく、ビジネスモデル特許として出願している。つまり、アイデアやシステム全体に防御の網をかけているのである。経営者として何を守るべきかの視点がここにある。


● 理論武装に大学の知恵を活用

 この間、無駄な電力をカットする電灯用省エネ装置、設備の消費電力を抑えて高効率運転を可能にする自動力率調整器、自家発電装置と廃熱を利用したコージェネレーションシステムなども開発する。ここで理論武装のために取った作戦が大学の活用だった。飛び込みで大学の門を叩いた行動力が教授の心を動かし、教授に紹介された大企業の研究所がデータの信頼性を実証したことが市場に受け入れられる大きな契機になった。製品の部品加工はアウトソーシングである。

● 新製品の動向が株式上場のカギ

 2年後、アコードシステムは株式の店頭上場を目指している。そのためには収入の安定化が大きな課題になりそうだ。これに対して、既存市場向けの2000シリーズと新市場開拓の目玉となる端末との両輪で推進していく考えだ。特に、「端末の売り切りビジネスは考えていない。レンタル方式など長期的に収入の安定化を図れる方向を検討する」と松尾社長はビジョンを明らかにする。
  この端末のもたらす低価格電力料金の効果は計り知れず、しかも、膨大な市場が予想される。強電分野の成長性を予測した第一歩がこれで始まり、同社を大バケさせる宝の箱になる可能性は高い。

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