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アドバンスデザイン株式会社


データリカバリービジネスの草分け、トップ企業へ布石


社長 本田 正 氏
●事業内容
データリカバリー、オンラインデータバックアップ、データ消去サービス、オプティカルファイバーセンサーの研究開発
下記情報は、平成14年度現在のものです

■企業名 アドバンスデザイン株式会社
■創 業 
1995年6月
■所在地 
210−0854 川崎市川崎区浅野町4−13
■代 表 
本田 正 氏
■資本金 3億6460万円
■売上高 
■従業員 約20名
URL:http://www.a-d.co.jp


  「アッ! データが壊れた。たいへんだ」と冷や汗をかいた人も多かろう。パソコンを使っていて突然起きるこの手の事故をサポートするビジネスが生まれている。ハードディスクなどの記憶装置やソフトが何らかの誤動作で読み出すことができなくなったデータを復旧・復元・修復するデータリカバリーサービスだ。「アドバンスデザイン(株)」はその草分けで、本田正社長は「この市場は今後拡大する」と予測する。この会社がユニークなのはデータリカバリーをオンラインバックアップシステムと組み合わせ、さらに保険をかける2重、3重の防護策を講じているところ。このビジネスモデルが同社の最大のウリである。「データリカバリー事業ではナンバーワンになる」―本田社長はきっぱりと宣言した。

● データ破壊、ハード障害と人為的ミスが約70%

 パソコンを常時扱っている人なら、データが壊れることの重大さはよくご存知だ。知らないうちに侵入してデータを破壊するコンピューターウイルスが話題に上るが、これによるデータ損失は全体の7%ほどで、ハードの障害と不慮のデータ消去による人為的ミスが約70%と圧倒している。このデータを修復させるデータリカバリービジネスは、実は日本ではまだあまり知られていない。市場規模も米国で200億円、日本はその半分以下との予想もある。
 アドバンスデザインは、本田社長が前の会社(アンテナ製造会社)から独立して設立した。大学卒業と同時に友人と共同経営で立ち上げ、20数年間、設計と経営全般を担当する。子どものころからアマチュア無線にはまり、これが高じてアンテナ製造会社設立に結びつく。アンテナはコンピューターを駆使して膨大な計算を行いながら設計するが、あるとき、そのデータが壊れる事故に遭う。日本にはデータ修復をする企業はなく、米国で多額の費用をかけて直してもらう。


● カナダの企業に直談判、技術独占実施権を獲得

   「同じような事故で困っている人も多いはず」。これがデータリカバリービジネスへの接点になる。当時、米国には約70社が事業を推進しており、この中から世界的にトップクラスのカナダのデータリカバリーラボ社に当たりをつける。カナダに飛んだ本田社長は先方の社長に直談判。「手紙で打診してくることはあっても、わざわざ訪ねてきて、真剣に訴えたのは初めて」と即座にOKを取り付け、日本を含むアジア、オセアニアを中心に独占実施契約を結ぶことに成功する。
 新会社はコンピューター仲間3人で立ち上げた。「データリカバリーのユーザーは法人がメーンで、上場会社はすべてといっていいくらい」の顧客をすでに取り込んでいる。

 修復のプロセスはこうだ。ユーザーからデータ修復の依頼がくると、まず初期診断する。修復できるかできないか、できると判断すれば期間と費用を割り出し、見積書をユーザーに返してOKなら、そこから作業に入る。
 同社のオフィスに入ると、正面にクリーンルームが目に飛び込んでくる。クラス100のルームにはクリーンベンチも設置され、クリーンな環境の中で壊れたハードディスクに入っているデータのチェックを行うのだ。修復したデータはFD、CD‐Rなど希望するメディアで納品する。データの大きさなどで前後するが、1〜2日から2週間以内の短納期を実現している。「もし、データ修復ができなければ費用はもらわない。これがポリシー」と本田社長。

● オンラインバックアップ、保険もつけた防護策

 データリカバリーは事後対策だが、事前対策も講じている。ユーザーのデータをNTT‒MEのサーバーにバックアップしておき、社内で事故があったときにここから引き出して使う。また万一、バックアップしたデータが壊れた場合、データリカバリーを無償で行い、さらに、日本で初めてデータ損害保険もつけたサービスを始めている。ビジネスモデル特許として出願しているこのサービスは「世界にもない」というアイデアだ。これまで、社内データは門外不出の考え方が常識だったが、ニューヨークのテロ以来、貴重なデータはリスク分散が必要というスタンスが顕著になり、法人もオンラインデータバックアップに注目しているという。データ補償保険もあるが、「これを超える内容」と本田社長は自信を示す。

● サービスと会社の知名度向上狙い、株式上場へ

 ハードディスクの記録容量も100ギガバイトの時代に入り、さらに大容量化する。それだけに、データリカバリー市場はますます大きくなると予想される。本田社長は「当面、このサービスの知名度と会社の知名度を上げるのが課題」と指摘、そのための手段として株式上場も視野に入れている。人材、技術の強化を図り、ここ1、2年でその体制を固める考えで、これがナンバーワン企業へのステップになるのは間違いない。

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