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株式会社東計電算


3つのコアビジネスを核に独自のスタイルで攻めるIT企業


社長 甲田 博康 氏
●事業内容
製造業、建設業、流通、物流、卸・小売業などに対応したソリューションシステム、e―ビジネス、放送・交通・パチンコの制御システムなど
下記情報は、平成14年度現在のものです

■企業名 株式会社東計電算
■創 業 
1970年4月
■所在地 
211−8550 川崎市中原区市ノ坪150
■代 表 
甲田 博康 氏
■資本金 13億7000万円
■売上高 
90億円(2002年12月期)
■従業員 669名
URL:http://www.toukei.co.jp


 「(株)東計電算」は3つのコアビジネスを通じて、“コンピューターとニーズの仲介役”を演じているIT企業である。業種別、業務別の情報システムを提供するソリューションビジネスをはじめ、ネットワークシステムの開発・運用、e―ビジネスの展開という3つのコアビジネスは、まさにIT産業の中核となるビジネスでもある。甲田博康社長は「これらのコアをさらに深掘りし、大企業と対等に競争できる基盤を強化したい」という。2年前に東証2部に株式上場してから、同社に対するユーザー評価、信頼性は一段と高まっており、フォローの風を強い味方に独自のスタンスをいっそう強固にする構えだ。

● 大手が続々参入、大競争時代に入ったIT産業

 ITバブルが弾けて、IT産業の発展に急ブレーキがかかっている。IT寵児と騒がれた企業の業績は軒並みダウンを強いられているが、今は逆風のとき、日本のITは始まったばかりで、IT化が進展するのは間違いなく、これから「第2次IT化時代」が始まると予想されている。
 これを反映して、成長著しいIT産業を取り巻く環境は大きく変貌している。甲田社長によると、「もともと情報産業といえばソフト開発、コンピューターの運用、ソフトプロダクトの販売などに携わる小規模の企業が主体だったが、NTTやNEC、富士通など大手通信業者や大手情報機器メーカーが相次いで参入し、互いにシェアする時代から大競争の時代になった」と指摘する。競争の激化に伴い、小企業が大企業のブランド、優位性に立ち向かうには、独自の経営武装が欠かせない。

● ASP事業の一つ、就職情報のネット配信サービスも

  東計電算が展開する3つのコアビジネスはその対抗策といっていいだろう。まず、営業、システム開発機能を担当する部門は業種別、業務別に組織している。自動車など製造業や建設業、流通業、ロジスティック、卸売・小売業といったように専門化した部隊を置き、業種を熟知したそれぞれの営業とSEがユーザーの要請する情報システムを提供する。ネットワークシステムの運用・開発はすでに長年の実績があり、競争力を持つビジネス分野だ。インターネットの普及、イントラネットやエクストラネットの需要も増えており、その一環としてASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)事業にも乗り出し、就職情報のネット配信サービスを始めた。そして、e―ビジネスは最も注目される市場で、web技術を活用したシステム開発を推進、広いニーズを取り込む計画である。
 一方、シーズ面ではe―ビジネス、ネットワークシステム、システム運用、ファシリティーサービスの4部門があり、業種別、業務別営業部隊と緊密に連携を取りながらユーザーニーズに応える作戦である。

 甲田社長は「売り上げのうち、製造業が約40%を占める。これが強みだが、製造業は海外に生産拠点を移し、空洞化が進んでいる。このため、中心となる事業分野を変えることも必要」と事業構造の変革を模索している。


● 計算センターでスタート、生き残り作戦が奏功

 東計電算は創業32年目の会社である。当初は計算センターとしてスタートを切る。汎用コンピューターからオフコン、ミニコン、マイコン、パソコンとつながったコンピューターの変遷は、計算センターの業務内容を大きく変えていく。それに合わせて、同社も計算受託業務とともに、制御系の自社ブランドシステムなどハードを売るビジネスにも手を伸ばすが、「ハードの販売はエネルギーがいる」ことを痛感する。決定打を与えたのがパソコンの登場。東京の秋葉原がパソコン販売に乗り出し、大量販売しないとメリットが出ないビジネスに変わった。「パソコンも販売したが、ハード販売は体質的に向かない」と決断した甲田社長はソフト開発に集中する。ここで取った戦略が業種別、業務別展開である。ほぼ10年前のことだ。
 それから今日まで営業担当やSEの育成に全精力を投入する。「こうした方法でないと大手企業と競争できない」と人材育成を最優先させ、システム受注を主力にする。その結果、業種別に強い、人材もそろっていることがライバル関係にある大手企業から評価され、プロジェクトのシステム受注に当たって大手企業と組む体制を構築したのである。「大手との連携は、いわば中小企業の生き残るための知恵」だったと甲田社長はいう。


● 株式上場を期に新たなカラーをどう打ち出すか

 そして、創業30年目の2000年3月、東証2部に上場を果たした。対外的に信頼度を高める手段になったばかりか、人材の採用も有利になり、社内管理体制の強化にも結びつく効果を上げている。これらをバネに、3つのコアビジネスにさらに味付けをして、大競争時代のIT業界でどのような新しいカラーを打ち出すか、注目したい。

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