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NPO法人 ワーカーズ・コレクティブあいあい


地元に幅広い高齢者福祉サービスを提供するNPO


●事業内容
食事サービスを中心とした高齢者支援サービス

■企業名 特定非営利活動法人 ワーカーズ・コレクティブあいあい
■創 業 2000年(1994年創設)
■所在地 〒215−0012 川崎市麻生区東百合丘3-2-7
■電 話              ■F A X 
■代 表 東 眞弓 氏
■資本金 なし(NPO法人のため持つことができない)
■売上高 6100万円(2003年度)(事業高)
■従業員 15名(コアメンバー)


 ワーカーズ・コレクティブは「市民参加型事業」を協同組合型で推進する事業者だ。地域に暮らす人たちが生活者の視点で地域に必要な「モノ」や「サービス」を提供する組織で、「ワーカーズ・コレクティブあいあい」はその一つ。主に独り暮らしの高齢者等に対して、既存の高齢者サービスとはひと味違ったサービスを提供している。事務局の鮫島由喜子さん(前理事長)は「川崎市麻生区を中心に、地域に根ざした活動が浸透してきた。これからも一人でも多くの高齢者を支援したい。それが私たちの働きがい、生きがい」と強調する。

● 主婦の視点で立ち上げた市民事業

 川崎市北部地域に位置する麻生区は30、40年前から団地開発が進み、新住民が定着した地区。このため、ここ数年、急速に高齢化が進展、高齢者に対する新しいサービスが要求されてきた。生活クラブ生協が1987年からおこなっていたデイサービスが、1994年に川崎市委託事業となった。このエリアの理事長を務めていた鮫島さんは、これをベースに市民事業として拡大するのを目的に、デイサービスの調理全般を行う任意団体「ワーカーズ・コレクティブあいあい」を1994年に立ち上げた。2000年にNPO(特定非営利組織)法人格を取得し、活動を活発化させている。
 一般の会社は雇用契約を結ぶことによって労働力を集めるが、ワーカーズ・コレクティブは、自ら社会に役に立つ生きがいを持てる仕事、自分を生かせる仕事を創り出し、市民がお金や知恵、時間、労力を持ち寄って協同で働く組織だ。その資金は全員が出資し、経営・運営には全員が参加する点が会社とは大きく異なる点だ。
 生活クラブ生協の理事長として築いたネットワークと人脈を生かして、鮫島さんは在宅福祉、地域福祉の定着、向上を目指して、麻生区、多摩区に住む主婦16名と協同で「あいあい」を設立した。現在はコアメンバー15名で事業を推進中で、中心は生活支援型配食サービスである。

● 主要事業は安全な食材を使った配食サービス

 「食べること」は生きるうえでの基本。この生命(いのち)を育む「食」、「食事」づくりの専門家こそ、多くの女性市民で、地域の女性市民の潜在力を活用し、市民資本による食事サービス事業を展開したい―このシナリオが、鮫島さんらが構築したコンセプトだった。これに沿って、夕食を届けるコミュニティー配食サービスを主力に、昼食を配達するランチサービス事業を行っている。夕食の配食サービスは川崎市の生活支援型食事サービスの委託を受けており、一般を含む登録利用者は約180名。サービスエリアは麻生区と、宮前区・多摩区の一部をカバーしている。
 麻生地区にも「あいあい」と同様のサービスを提供している団体があるが、「あいあい」の特徴は何か。鮫島さんは「安全にこだわっている」点を上げる。肉、コメ、野菜、調味料などの食材は神奈川県のワーカーズ・コレクティブ連合会と連携し、地場の安全性の高い食材を仕入れる仕組みを確立している。食材の産地が明確なことが他と違うところで、利用者に安全と安心感を与えることに心を砕いているのだ。
 それだけでなく、糖尿病を患っている人やカロリー制限している人には、栄養士グループの指導により、その人に応じた配慮をするなど、きめ細かな対応をしている。
 この配食サービスに加えて、高齢者の交流の場として「会食会」を開催しているほか、仕出しも行っている。

● 他地域のNPO法人設立にノウハウを提供

 鮫島さんのワーカーズ・コレクティブ活動のキャリアは10年以上に及ぶ。このため、いろいろな相談が持ち込まれるそうだ。その1つが他の区でおこなわれている元気な高齢者をもっと元気にする「ふれあいデイサービス事業」に協力したことだ。小学校の施設を利用したこの事業は2001年に川崎市から受託したもので、「あいあい」が経営主体となり、運営はその地域で設立されたワーカーズ・コレクティブが行う体制で、今年からはそのワーカーズ・コレクティブがNPO法人格を取得して単独で動き出した。鮫島さんのノウハウが生かされたのだ。
 「今のサービスエリアを拡大する考えはない。こうした事業は地元の人が参加し、運営するのが基本だから」と地元密着の路線は崩さず、知識やノウハウの支援によってワーカーズの輪を広げていく考えだ。

● 福祉コミュニティーづくりが夢

 「私たちの食事サービスは、介護保険を受けるようになった人を支援するものではない。介護を受けるようになる前の予防対策」と位置づけている。また、食事サービスのために介護保険を使えるようにはなっていないので、食事サービスを受けたい人が受けやすい環境づくりを行政に求めている。
 地域の女性たちが持っている能力を生かせる場を通して、地域に根づいた都市型地域福祉や福祉コミュニティーづくりが夢という鮫島さん、その中核となる「あいあい」の事業強化に向けて毎日、忙しく飛び回っている。

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