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株式会社南陽


特許取得戦略により参入障壁を築いた化粧料充填機類製造のトップメーカー


社長 嵐田 光雄氏
●事業内容
各種化粧料充填機類の設計、製作、販売
各種化粧料容器の設計、製作、販売

■企業名 株式会社 南 陽
■創 業 1984年(昭和59年)3月
■所在地 〒213-0002 川崎市高津区二子5丁目14番40番号
■電 話 044-811-5661      ■F A X 044-811-5672
■代 表 嵐田 光雄 氏
■資本金 1500万円
■売上高 3億6000万円
■従業員 15名

  E-mail: im-arashida@nanyo.org    URL: http://www.nanyo.org


 嵐田社長は山形県の出身で、同郷出身者が社長をしている化粧品会社へ就職した。そのときの働きぶりにより社長の信頼を得て、独立に際し多大な支援を受けることが出来た。

 創業以来、化粧料充填機類の技術開発に特化し、基本特許、周辺特許を取得し参入障壁を築くのに成功している。

● 技術を磨き、製造業の経営ノウハウもマスターして独立

 嵐田社長は少年の頃より機械や電気に興味を持っていた。1964年(昭和39年)比較的小規模の化粧品会社に就職し18年間勤務した。その間、技術力、まじめな人柄が化粧品会社の社長の信頼を得ることになり、営業、技術、製造などを経験すると共に、経営にも携わってきた。その後、社長の後継者の成長を見届けたうえで、腕を買われて機械製造の会社に転職し、化粧品製造装置の設計開発と営業を担当し業績を上げた。そして長年あたためてきた創業の夢を実現すべく、1984年(昭和59年)に独立した。嵐田社長39歳の時である。
 創業にあたり、最初に勤務した化粧品会社の社長に相談したところ全面的にバックアップを得、資本金、運転資金、機械設備等の支援を得ることが出来た。支援の条件として3年後に経常赤字の場合は会社を解散するとの厳しい目標を与えられ、生産活動を開始したが、幸いにも初年度より黒字決算となり、その後売上を伸ばすことが出来た。

● 特許取得戦略が、経営の強みを引き出している

 創業時は自社製品もなく機械加工技術者もいない。そこで機械加工者3名を中途採用し、初年度は機械加工の技術習得のため各産業分野の下請部品加工などを行った。化粧品の製造技術を習得している嵐田社長は化粧品の製造機械を研究、試作開発を行い、2年後の1986年(昭和61年)に第1号の特許を申請し取得した。当時、世間は工業所有権に対しあまり関心がなかったが、嵐田社長は次々に特許、実用新案を申請、取得している。国内特許はもちろん、アメリカ、フランス、イタリア、台湾、韓国などの海外特許も含め取得件数20件を越え、現在も申請中である。 
 特許取得戦略のメリットは、参入障壁の構築であるが、その他、通常は社外秘として公開出来ない技術資料を客先へ提示出来て好評である。仕様打ち合わせ、価格折衝などにも優位性が高く、良い条件での契約が出来る。今後も技術の保護を考え特許の取得を推進していく。

● 数々の特徴をもつ鞄陽の化粧料充填機類

 鞄陽の化粧料充填機類は、他社が真似の出来ない数々の技術的特長を持っているのだ。
 得意先の「必要な物を、必要な時に、必要なだけ作る」を実現するため、短時間でのロット切り替え(型の切り替え、色の切り替え)を可能とした。また小型・軽量・シンプルで低コスト・省エネ設計であり、低床設計のため作業をどの位置からでも目視で安全確認できるとか、成型条件をメモリー化することにより、繰り返し安定生産を確保できる数値管理システムを組み込んである。さらに圧縮・成型・充填作業中に、人的不良が入り込む余地の無いように、作業工程を得意先技術者と綿密に分析し、その解決方法を設計におり込んでいる。例えばファンデーション、アイシャドー等の粉末を圧縮成型する時、他社はほとんど油圧プレスを使用しているが、南陽はサーボモータを使用し、荷重管理をしながら粉末材料にあった圧縮成型をすることが出来るのだ。また生産設備という物を売るだけではなく、多彩な経験により、ラインが稼動し化粧品が出来るまでの技術的サポートも実施している。
 2003年3月には、若い従業員が中心となり、ISO9001(2000年版)の認証を取得し、品質保証システムを構築した。品質方針は“経営方針「当社は顧客中心主義の視点に立って誠実に行動する」に則り、品質の高い製品を提供することを使命とし、強い経営基盤を確立して社会に貢献する”である。この品質方針のもと毎年品質目標を設定し、全員で取り組んでいる。

 品質マネジメントシステムの認証取得は品質保証システムが構築されたばかりでなく、アフターサービスの充実による顧客満足度向上等、経営的にも多大な成果が上げられ、得意先からも評価されている。

● 技術相談のできる会社、利益のでる会社、を目指す

 南陽の化粧料充填機類の中心技術である粉末圧縮・成型技術が他の産業分野にどこまで展開が出来るであろうか、昨年インターネットの技術者系サイトの「イプロス」にホームページを掲載したところ、大手薬品会社、食品会社、電機メーカ、大学などからも問い合わせがあり大きな反響に社長自らが驚いている。いくつかは取引が成立しており今後さらなる展開を計画中である。
 嵐田社長は、ただ単に売上高や資本の大きさを競うような会社にすることは考えていない。課題を抱えた得意先の技術者が、南陽に相談に行けば何とかなると思われるような「技術に優れた会社」にしたい。そして化粧品産業以外への粉末圧縮成型機類の展開や、得意先に対して生産方式の改善提案等も行いたい。また、「定常的に利益の確保ができる会社」であるとともに、従業員を大切にし、得意先や良きブレーン(嵐田社長は得意先の担当者をこのように呼んでいる)にはかわいがってもらうように心がけ、「人間関係を何よりも優先する会社」にしたいと言う。
  社長の長男は、外国語が堪能で海外取引を担当し、物づくりも勉強中とのこと。次男はCADをマスターし、即戦力として設計、開発に活躍中である。

 鞄陽は、技術と若さと希望にあふれた会社なのだ。

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