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株式会社ニクニ


光学機器下請けの実力企業が自社製品の洗浄ポンプでナンバー1


社長 大崎 荘一郎氏
●事業内容
各種産業用ポンプ・ポンプ応用装置及び光学機械・半導体製造装置の製造販売

■企業名 株式会社ニクニ
■創 業 1946年(昭和21年8月)
■所在地 〒213-0032 川崎市高津区久地843-5
■電 話 044-833-1101      ■F A X 044-822-1114
■代 表 大崎 荘一郎 氏
■資本金 8000万円
■売上高 56億6千万円(H16年3月期)
■従業員 235名(グループ全体で400名)

  E-mail: info@nikuni.co.jp    URL: http://www.nikuni.co.jp


 株式会社ニクニは、先代社長が日本光学梶i現在はニコン)の下請けでスタートし、光学機器の実力企業となった。自社製品としてポンプを開発したが、当初は下請け仕事の合間にやっていたのが実情であった。2代目の現社長大崎荘一郎氏がポンプを2本目の柱に育て、強固な経営体とした。洗浄ポンプではシェア70%を誇ると言う。さらにその精密技術力を活かした製品開発では、水周りの液体とバブルに関する専門企業となり、川崎以外に山形や上海にも工場を持ち、販路も広げる川崎元気企業の国際版と言える。

● 先代社長とニコンは相思相愛、強い強い信頼関係

 潟jクニの創業者は、現社長大崎荘一郎氏の父三之丞氏である。新潟県栃尾市から上京して、二国氏という篤志家の学資支援で学校に行き日本光学(現ニコン)に勤務した。昭和21年に円満退社し、恩人の名を頂いて二国機械工業鰍ニして独立した(その後潟jクニに社名変更)。ニコンでは三之丞氏の実力を認めており、即ニコンの下請けを始められた。最初はニコン製の光学機器の保守修理であったが、そのうち測定機器やカメラの部品製造を担うようになった。特に「一眼レフの前ボデイ」はニクニがほとんどを受け持った。当時の大崎三之丞社長は、親企業からの注文にはなにがなんでも応えようという気概と信念を持っていた。研究を重ね、良い品をより安く納期どおりに納めた。親企業もそんなニクニを信頼し、社長の信用は絶大なものがあった。先代社長は、ニコン協力事業共同組合理事長を永年にわたって務めた。

● ひょんな事から「ポンプ」が製品に加わった

 しかし先代社長は、景気の上昇下降や、一眼レフカメラのようにブームの浮き沈みを経験し、何とかしなければならないと考えていた。そんな折、ある社員が自宅から家庭用ポンプが壊れたといって、工場に持ち込んで休み時間に分解修理をしていた。周囲の社員も参加してワイワイガヤガヤといいながら、なんとか修理ができたのだった。そこで、先代社長はひらめいた。「これからも水と空気は欠かせない。きれいな水を欲しがるのは今まで以上だ。そのためにポンプが必要になる。良いポンプを作ろう。」当時は未経験者ばかりであったが、ニコンの下請け仕事の合間をぬってポンプ作りを始めた。

● 2代目社長は自社製品「ポンプ」など周辺機器の拡充に注力

 先代社長の意向を引き継ぎ2代目大崎荘一郎社長は、ポンプを脱下請の自社製品として育てることにし、その重要性を社内に強調した。製品のラインアップや開発改良とともに市場開拓を行い、販売サービス拠点を拡充させた。特に洗浄ポンプというジャンルでは、国内需要の70%程度を獲るに至った。その結果、直近の決算時の製品別売上構成は、「ニコン向け光学機器、半導体装置関連機器」52%、「ポンプなど自社製品」は48%、となり、ほぼ肩を並べるまでに至った。大崎荘一郎社長は、自社の実力を大事にして、外向き製品を作ることに情熱を傾けている。現在の会社のキャッチフレーズは「創造性と技術革新で夢を実現する企業」である。

● 顧客の信頼から製品群が周辺機器や新素材に広がる

 ニコン向けの光学機器・半導体関連機器にしろ、外販向けポンプ等にしろ、故障することは致命的である。得意先の工場生産工程を止めてしまい、その損失は計り知れない。それだけに機械への信頼性および、サービス体制が重要である。ニクニは販売サービス拠点を本社のある川崎の他、大阪・名古屋・長野・山形及び中国の上海に置いている。また生産拠点は川崎の他に、山形と上海に別法人として設置した。
 さらに、製品群は、既設の製品装置の周辺機器にも広がりを見せている。例えば、半導体製造工程について言えば、「渦流ポンプ」のみならず、シリコンウエハーをカットする際に吸着させる「真空ポンプ」も製品群としている。また、工場内の工作機械につける「ポンプ」に加えて、「クーラント液腐敗防止装置」や「汎用真空脱気装置」などもあわせて受注し、周辺機器群を充実させている。これも得意先の信頼を増しているからできることである。

 最近では新素材にも進出している。平成16年6月に日刊工業新聞にも紹介された「GRA」である。これは大型装置の悩みであった重くて弱いという欠点を解消する炭素繊維にアルミニュウムを含浸させた新素材である。熱変位性がほとんどなくアルミより軽量ながら鋳鉄を上回る強度を実現したもので、価格も従来のセラミックや御影石と同程度であり、大いに注目されている素材である。

● ITバブルのはじけは、エンターテインメント用「泡」で取り戻す

 平成16年3月期の売上高は56億円、しかし、ピークはITバブルといわれた平成12年3月期の95億円であった。ITバブルがはじけてほぼ半減した。しかし、少しずつ回復している。水処理のポンプがじわじわと増えてきたが、さらに「泡」の処理をする機械がその仲間に加わった。平成16年12月、「音楽のまち・かわさきの音楽とあそぼう展」にニクニも出展した。プールや風呂浴槽などの水面に映像を映す「アクアムービー」で、来場者の注目を集めた。「泡」を利用した製品としては、イリュージョンディスプレイの「バブルアート」そしてマイナスイオンのリラクゼーションの「ホワイトイオンバス」等がエンターテインメント部門担当である。バブルのお返しはバブルで戻す。
 ニクニには環境に配慮する社風が根付いている。国内2工場ともISO14001を取得済みであり、全社員に環境宣言を発信している。今後の展望について、大崎社長は「ポンプは、今後輸出で拡大できる。半導体の周辺機器も流体に関連するものはどんどん当社で取り込んで行きたい。弁慶の7つ道具のように、お客様の要望に応じて取り出せるように製品開発をし、そしてそれをお客様に伝えられる社員を育成していきたい」飛躍する国際企業として、将来を明るく語った。

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