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株式会社ビーエムエフ


情報化社会のセキュリティ対策に感圧式指紋センサー技術で発展中


取締役 中原 正盛氏
●事業内容
指紋感知機器、同電子部品、安全防犯機器、同電子部品、ICカード及びICカード応用電子機器の設計・製造・販売・サービス、ネットワークでの個人識別サービスの企画・販売・開発サービス等

■企業名 株式会社ビーエムエフ
■創 業 平成12年10月(研究開始は、エニックス研究所時代の昭和62年)
■所在地 〒215-0034 川崎市麻生区南黒川11-2 黒川第2マイコンシティ
■電 話 044-989-5511      ■F A X 044-989-5515
■代 表 田森 照彦 氏
■資本金 2億7500万円
■売上高 ―――――
■従業員 12名

  E-mail: sales@bm-f.com    URL: http://bm-f.com


 株式会社ビーエムエフ(BMF:Biometrics Fingerprint Sensor)は、本人確認手段として他社にない「感圧式指紋センサー技術」を開発し、特許を取得した。空港・ビル・マンションの出入り管理、パソコンのログオンへの利用など、指紋を採取する技術を武器に日本のみならず世界市場に着々と進出中のユニークな企業である。


● ドラゴンクエストの会社から、指紋センサーが生れた

 1987年にゲームソフトの「ドラゴンクエスト」で有名な潟Gニックスの福嶋社長(当時の社名役職で、現在は潟Xクウエア・エニックス名誉会長)の一声で研究所ができ、「バイオメトリクス=生体認証」特に「指紋認証」技術研究がスタートした。14年後の2000年に株式会社ビーエムエフ(以下「BMF社」と表示)として分離独立し、2001年に「指紋センサー技術」を製品化した。その際、開発責任者であった田森照彦社長と外部から招かれた中原氏が事業化するための活動を2人3脚で展開した。最近、着々と成果が出て来ており、これからが刈り取りの時期といえる。
 BMF社はファブレス経営(自らは生産現場を持たず、提携先に生産を発注する形の経営)を方針としており、会社設立と同時に、生産体制を確立するに当たり、三洋電機鰍ニ提携した。同時にその頃から、国内外の展示会に30回以上出展し、新聞雑誌広告等によるPR活動、マーケティング活動を行った。

● 指紋センサーを米国デンバー空港の出入り管理で実用化

 米国では9.11同時多発テロ以来、安全保障に係る国家プロジェクトが空港・港湾・街中でスタートした。その一つとして、米国デンバー空港ではBMF社の「感圧式指紋センサー」が採用された。第一段階では従業員出入り口である空港内500箇所のアクセスポイント(建屋や空港内各室出入り口)に「指紋センサー」が導入された。従来、従業員用出入り口のチェックは「ICカード」「暗証番号」で制限していたが、カードの貸し借りなどの不正使用による犯罪発生を防止できなかった。今回の「感圧式指紋センサー」なら、簡単で利便性に優れ本人確認が確実であるところから採用されたのだ。第二段階では、旅行者などの出入国管理にもこの「指紋センサー」が導入された。この成功例により、他の空港や重要施設への展開が大いに期待されているのだ。

● 感圧式指紋センサーは乾いた指でも、濡れた指でも識別できる

 バイオメトリクス(生体認証)の方法には、指紋の他、顔、手型、虹彩、筆跡、音声、DNA等がある。そのうち、顔、手型、虹彩等は識別するための装置が大型・高価という難点がある。筆跡、音声は本人の体調に左右されやすく、DNAは一々細胞を採取し、その抽出・分析をするため、時間とコストがかかる。「指紋は@万人不同(何十億人いても指紋の特徴が同じ人はいない)、A終生不変(子供時代に固まった指紋の特徴は一生変わらない)、という2大特徴があり、指一本押すだけで判別可能です。装置も小型、低コストで提供できるのです」と中原取締役は強調する。
 指紋採取のやり方には従来から、光学式、感熱式、半導体式等があるが、これらは光や熱を感知しソフトウエアによって本人に近い指紋を描く、という方式のため、光の明暗や熱の高低で誤差がでる。BMF社は「感圧式」という独自技術で特許を取得した。この最大の特徴は、本人の指そのものを感知して写すものである。それにより、その指が乾いていても、濡れていても本人確認ができる簡単便利の点で、競合メーカーが追いつけない技術である。

● 感圧式指紋センサーは色々な用途で色々な場面で使われそうだ

 バイオメトリクスによる本人確認は空港でのセキュリティチェックだけでなく、近く普及すると予想される場面が色々ある。その一つとして、BMF社は「感圧式指紋センサー搭載オプティカルマウス」を平成16年に発売した。これはパソコンを使う人には、従来は「パスワード」や「IDカード」で制限をかけていたが、頻繁に起きたのが不正使用、盗難・紛失・偽造などによる悪用で、企業データや個人データが流失するという由々しき社会問題になった。そのための対策として有効なものだ。
 マイクロソフト社は、次期のウィンドウズ(XPの次のバージョン)はOSの認証に「指紋」による本人確認の機能をデフォルトとしてつける、と発表した。つまり、パソコンを使えるのは、登録した「指紋又はパスワード」が一致した本人だけである。そういう時代がすぐそこにきている。
 また、クレジットカード類も「スキミング」という手口で「暗証番号」まで他人に知られては誰も本人を守ってくれないという状況にある、このための本人確認という用途の市場もかなり大きい。
 生活の利便性の点から考えても、テレビやエアコンのリモコンのようなパーソナルコンフォートの観点にも「指紋センサー」を有効利用できるだろう。例えば、父親がある曜日に観るテレビをセットしておき、指で押せばその番組になり、エアコンも好きな温度・湿度にしてくれることも可能である。
 また、自動車のあるポイントに指紋を押すと、運転席のシートポジション(前後、高さ、背もたれの位置)、バックミラー・サイドミラーの位置などが個人の好みに応じて設定登録した通りになるものにも応用が効く。次世代の乗用車として採用される可能性がありそうだ。
 「将来は、バイオメトリクスの分野での専門企業になりたい。一方圧力センサーの技術は指紋だけでなく、不良品鑑定(ある条件に合致しなければはじく)もできる、例えば、工場での不良品チェックにも使える技術です。事業を拡大できる余地はあると思う。」と中原取締役は将来を明るく語った。

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