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マイクロ化学技研株式会社


マイクロ化学技術のパイオニヤ オンリーワンの大学発ベンチャー


社長 渡慶次 学氏
●事業内容
化学プロセス集積化ツールの提供(マイクロケミカルチップ、マイクロ化学実験用アクセサリー、
熱レンズ検出器、チップアナライザー等)とテクニカルサポート(制御・解析ソフト、技術コンサルティング、受託・共同研究開発)

■企業名 マイクロ化学技研株式会社
■創 業 平成13年5月1日
■所在地 〒213‐0012 川崎市高津区坂戸3-2-1 KSP東棟207
■電 話 044-811-6251/6503      ■F A X 044-814-5545
■代 表 渡慶次 学 氏
■資本金 2500万円
■売上高 3億6千万円(平成16年3月期)
■従業員 11名

  E-mail: imt@syd.odn.ne.jp   URL: http://www1.odn.ne.jp/imt

 
 東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻北森研究室と、(財)神奈川科学技術アカデミー(KAST)の北森「インテグレーテッド・ケミストリー」プロジェクト(現マイクロ化学グループ)の研究成果である化学プロセスの集積化技術とツール(ICL:Integrated Chemistry Lab 集積化化学実験室)を提供する企業が平成13年5月に誕生している。
 昨年11月社長に就任した渡慶次 学氏は「大企業が参入できない小さな初期市場を開拓し、認知度も高まりつつある。今後海外市場も視野に入れたビジネス展開をしたい」と意欲的である。

● マイクロ化学技術は産業、社会生活に革新をもたらす

 東京大学教授・北森武彦氏は、マイクロ化学技研梶iIMT:Institute of Microchemical Technology)の創設にあたり「化学合成の超高速・超微量並列化学処理システムであるICL技術の普及により、医療診断、環境計測、老人福祉、環境負荷低減などで、世界的視野に立った社会貢献を目指す」としている。
 現在の化学プロセス(錯形成反応・有機合成・溶媒抽出・細胞培養・化学反応制御等々)は、多数の工程を多量の試薬を使用し、分析室で分析専門家が多種の機器を使い実施している。ICL技術では、化学プロセスを半導体集積化回路LSIのように、マイクロケミカルチップ上に集積・微細化することにより、測定時間の大幅な短縮と高効率化、試薬量や廃液の超微量化、設備の省スペース、機器の携帯性 等々のメリットにより「オンデマンド、オンサイト化学プロセス(測りたいときに、測りたい場所で、リアルタイムに測定・分析を実施)」が可能となるのだ。
 社会生活面での適用範囲は広く、例えば環境では「環境ホルモン・CO2・シックハウス等のリアルタイムモニター」、生化学では「ガン検診・尿中アレルゲン・心筋マーカー等の即時検出」、医療医薬では「抗癌剤合成等」、食品では「微量プロテイン検出等」等々、多岐にわたり、ストレスの測定(微量蛋白の検出)や、個人の遺伝子解析に基づくテーラーメイド創薬の実現も夢ではないという。

● 自らの研究の効率化追究から生まれた製品の数々

 IMTの提供製品は、東大 北森研究室およびKAST北森「インテグレーテッド・ケミストリープロジェクト」での超高速・超微量並列化学処理システムの追究の中から生まれた。
 「マイクロケミカルチップ」は、東大やKAST北森プロジェクトで使用してきたチャネルパターンを、スタンダードタイプとして提供している。パイレックス材のチップ上にウエットエッチングで100μm幅のチャネルを形成しており、約14パターンを用意している。客先仕様によるカスタムメイドにも対応しており、チップの競合メーカは国内7〜8社あるが、カスタムメイドで少量多品種、高品質、低価格でIMTを凌駕できるところはないとのこと。
 化学プロセスで試薬が少なくなる効果は大きいが、微量になれば測定も困難となる。IMTでは東大北森研究室が世界に先駆けて開発した「熱レンズ顕微鏡」をKAST北森プロジェクトと共同で、チップ用の超高感度検出器として製品化し提供している。
 その他経験より生まれた「マイクロ化学実験用アクセサリー類」、アプリケーションとして「アレルギー診断、ガン・心疾患診断、等の分析システム」の提供も行うと共に、優れた研究開発者が研究開発をコンサルティングし、委託・共同研究へも対応するということである。

 まさに他の追従できない技術と製品を持ったオンリーワンの企業である。

● 創業の苦労を乗り越えた技術が参入障壁として企業を守る

 IMT社長・渡慶次 学氏は九州大学大学院で博士課程終了後、日本学術振興会特別研究員として赴任し、そこで東大・北森教授と出会っている。その後平成10年より始まったKAST北森「インテグレーテッド・ケミストリープロジェクト」に研究員(副室長・室長)として参加し、数々のマイクロ化学技術研究を重ね、幾多のICL技術の蓄積を行った。
 化学系学会での発表に各方面よりケミカルチップの分譲希望が多く寄せられ、また熱レンズ顕微鏡への関心も寄せられた。このため化学プロセスの集積化を促進するため、ICL技術とツールの継続的供給が必要であると痛感し、IMTの設立を行っている。当初は基礎研究を北森教授、事業化研究を渡慶次氏で分担し、事業化を加速するため、平成16年11月渡慶次氏がIMT社長に就任した。
 現在、Q(品質)C(コスト)D(納期)で他の追随を許さぬIMTであるが、製品化ではかなり苦労している。化学屋の集団のため加工技術の知識がなく、試行錯誤の結果、既に確立されていたエッチング技術で成功した。またチップの重層化による接着剤を使わない接合技術が難解で、先端技術分野に職人の技が生きている。これらのノウハウは品質・価格面での参入障壁として、IMTの大きな財産となっているのだ。

● ポータビリティ性を高め、無限の市場形成へ

 大手メーカ(臨床検査)より、受託・共同研究の話もあり、また省庁のプロジェクトも動き出しつつある。今後は熱レンズ検出器のポータビリティ性(小型軽量化)を高め、モニタリングアプリケーションも充実させ、新規市場を開拓していきたい、とのことである。「よそへ行ったときに自社製品がそこで活躍しているのを見るのが最大の喜びであり、夢です」と渡慶次社長はにこやかに語っていました。

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