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アップコン株式会社


新工法でコンクリート床を沈下修正研究開発型の施工会社を目指す


社長 松藤 展和 氏
●事業内容
土木工事及び建築工事業
コンクリート床スラブ沈下修正工法「アップコン」による施工・施工管理
及び技術的研究・開発(沈下修正・空隙充填・地盤改良・止水・耐震)

■企業名 アップコン株式会社
■創 業 2003年6月
■所在地 〒213-0012 川崎市高津区坂戸3-2-1 KSP東棟611
■電 話 044-820-8120      ■F A X 044-820-8121
■代 表 松藤 展和 氏
■資本金 2,000万円
■売上高 2億7千万円(平成19年1月期)
■従業員 17名
■E-mail info@upcon.co.jp  ■U R L http://www.upcon.co.jp 
 


 『アップコン』という社名の由来は「沈んだコンクリート床を上げるから」。不況の土木・建築工事業のなかで当社は学生たちに人気が高く、今年の4月には8名もの理工系新卒者が入社する。独自の新工法で市場を切り開き、さらに事業拡大を狙う、今最も元気な企業の一つである研究開発型のベンチャー企業を紹介しよう。

● 従来工法の問題点を全て解消した独自の修正工法
 「当社の独自工法は従来工法(コンクリート打替え)に比べ、工期を十分の一に短縮しました。また床を壊さずに施工できるため、建物の寿命を長く保つことができるなどトータルで経済的です。アップコンの優れた技術はコンクリート床の沈下修正にとどまらず、空隙充填、地盤改良、耐震対策、振動抑制、止水・断熱と幅広く効果を発揮します」と松藤展和社長は、新工法の優位性を説明する。
 工場や倉庫、店舗などのコンクリート床の沈み、凹み、段差を修正する場合、従来工法では既存の床を壊して取り除き、新たにコンクリートを打ち直す必要があった。大掛かりな工事になるため、時間がかかる、騒音やほこり、産業廃棄物(コンクリート塊)が発生するなどの問題がある。
 これに対して当社の新工法(コンクリート床スラブ沈下修正工法)は、既存のコンクリート床に小さな孔を開け、そこから特殊発泡ウレタン樹脂を注入し、樹脂の発泡圧力により床下からコンクリート床を押し上げて平らにするものである。複数の測量機器によりミリ単位でレベルを測定し、床の高さを確認しながら注入作業を進めていく。施工のための大型プラントの設置が不要で、現場は注入ホースを引き込むだけ。従来工法の上記問題点を解消するだけでなく、工場や商業施設の営業を工事でストップさせることもない。ウレタン樹脂は注入後約15分で硬化するため、養生期間もなく施工終了後はすぐに施設等の使用が可能だ。
 
● 海外の工法をベースに日本向けに技術開発
 松藤社長は、海外で十数年建築関係の仕事をしていた時、このウレタン樹脂を使用する地盤沈下修正工法を知った。「従来のように、コンクリートを打替えることなく、凹んだ部分をフラットな状態に戻してしまう、見たこともない工法を目の当りにして、感動したものです。地盤沈下の多い日本においてこの工法は役立つのではないか、この社会貢献度の高い事業を日本中に広めたいと思いました」と社長は当時を振り返る。
 その後日本の現場事情に合わせるために独自の研究を重ねて、安全で環境に優しい完全ノンフロンの特殊発泡ウレタン樹脂を開発、加えて樹脂を反応させる機械など小型装置による新工法を開発した。2003年の創業と同時に大手物流業者から倉庫の沈下修正工事を受注し、1万uを超える面積を施工して高床式コンクリートスラブの沈下を約130mm修正した。「この工事では従来工法に比べ半分のコストで済み、商品の保管や出荷等の業務を止めることなく施工できたため、お客様にたいへん喜ばれました」と社長は笑顔をみせる。
 現在では施工面積は4万uを超え、沈下修正だけでなく、軟弱地盤が原因で地盤だけが下がりコンクリート床と地盤の間にできた隙間を充填する空隙充填、軟弱地盤を圧密強化し地耐力を向上させる地盤改良、止水や断熱などの業務・サービスも提供している。実績を積み重ねるにしたがい、コンクリート床の修正場所は倉庫・流通センターから工場、店舗、住宅、学校、空港のエプロン、道路、橋の踏み掛け版などへ大きく広がっている。

● 新工法の認知度向上と組織体制の強化が課題
 当面の課題は、アップコンの新工法を知ってもらうこと、事業拡大に備え工事体制を強化することの二つである。このためアニメーションによる工法の説明やブログの活用によりホームページを充実させている。また新聞、雑誌、テレビ等の取材にも積極的に応じ、パブリシティを有効利用している。
  一方、社内の施工体制などを強化するため、今春新卒8名を採用する。「面接は全て自分でやりました。会社を利用して個人の成長を追及して欲しい。個人の成長こそが企業発展の原動力です」と社長は新卒者の活躍に期待する。また地方での工事に迅速に対応するため、他社との技術提携によるネットワークの構築も視野に入れている。

● 産学連携に取組中、研究開発型の施工会社を目指す
 当社の工法は、軟弱地盤を圧密強化し、床と地盤の間の隙間を充填する空隙充填をするため、耐震対策にもつながる。この点に着目し、昨年6月から武蔵工業大学工学部と共同計画で、ウレタン樹脂を使って、大きな地震が発生したときに建築物へのダメージを減少させる、耐震性向上の研究・開発に取り組んでいる。また、深層部の地盤を圧密強化し改良する深層部地盤改良の研究・開発も進めている。「研究開発型の施工会社として株式上場を目指したい」と社長は明快に語る。現在の工法に満足することなく、2の矢、3の矢と新しい工法をどんどん市場に出し、未来に向け継続的に成長していく企業像を想い描く。独自の研究開発を進めていくことはもちろん、海外の優れた工法や技術を導入し日本向けに改良することも検討している。
  社長はテニス、ゴルフ、釣りなどをこなすスポーツマン。現在は、「趣味に走るなら社長を辞めなくてはならない。今は24時間仕事のことを考えています。」と大好きなスポーツを封印している。一方、「スポーツは出来なくても、サッカー観戦は趣味の1つとして、できるだけ球場まで足を運んでいます。また地元に密着した親しみのある企業を目指し、川崎市が応援している川崎フロンターレをスポンサーとして会社で応援しています」と語る。まだまだ社長業に専念する日々が続きそうだ。

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