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株式会社常光


全自動電気泳動装置世界市場シェア50%を占める医療分析装置メーカー


社長 服部 健彦 氏
●事業内容
メディカル分析装置の研究開発・製造・販売、ソフトウェアの開発・製造・販売
体外診断用医薬品の研究開発・製造・販売、画像診断機器等の医療機器の販売
X線フィルム等の医療消耗品の販売、自社製品、他社製品の輸出入
福祉介護用品のレンタル・販売

■企業名 株式会社常光
■創 業 1947年6月
■所在地 〒213-8588 川崎市高津区宇奈根731-1
■電 話 044-811-9211      ■F A X 044-811-9204
■代 表 服部 健彦 氏
■資本金 1億4,694万円
■売上高 92億円
■従業員 250名
■E-mail mail@jokoh.com   ■U R L http://www.jokoh.com/   
 


 「昭和57年に当社が開発した全自動電気泳動装置は世界市場シェア50%を占める。この全自動装置が開発される前は用手法といって手作業で電気泳動を行っていた」と服部社長は川崎市高津区の東京技術研究所で語る。用手法の電気泳動の時代には5〜6社の競合メーカーがあったが、全自動電気泳動装置メーカーは国内2社で世界市場も占有する。昨年、迅速診断が可能な世界最速の自動固定包理装置「Histra-QS」の開発に成功し、これまでの検体検査に加えて病理検査の市場に進出し、世界中で販売を開始した。

● セルローズ・アセテート膜電気泳動システムを日本で初めて開発
 戦後北海道ではモノが不足していたこともあり、ご縁があった大学病院の先生から「東京に行ってレントゲンフィルムを担いで持ってくるだけで商売になりますよ」という助言を受けて服部社長の父である創業者が兄弟3人で昭和22年X線フィルムの販売で事業を開始した。現在でも北海道地区では放射線機器・フィルム、他、各種医療機器のディーラー業として販売を続けている。
  当時病院では血清中に含まれるタンパク質の分離分析手法が存在していたが、煩雑で時間と手間がかかりデータもばらつくという問題を抱えていた。北海道大学で血液を研究していた先生から「イギリスにオキソイド膜という製品があり、その膜を血清タンパクの分画に使ったら必ずうまくいく」という助言を受けてオキソイド膜の輸入を開始した。その後、セルローズ・アセテート膜電気泳動システムの開発に日本で初めて成功し、昭和38年に販売を開始した。その後、血液ガス分析装置も日本で初めて開発した。
 
● 世界最速の自動固定包理装置 「Histra-QS」発売
 昨年から全世界で販売を開始した自動固定包理装置 「Histra-QS」の特徴は超音波を使った生体組織の迅速な組織処理法にある。検体検査は血液、尿などの分離分析による推定検査であったが、病理検査はガンなど悪性腫瘍の最終確定検査に使われる。医師が内視鏡で組織を採って標本化し顕微鏡で最終判断を下す検査であるため、高い精度と迅速性を要求される。既存装置で12時間かかっていたホルマリン固定→脱水・脱脂→脱アルコール→パラフィン浸透という処理工程を1時間にまで短縮した画期的な装置である。超音波を使って組織への薬液の浸透力を高めるというアイデアも協同開発した病院の先生の助言に基づく。本装置の市場浸透と販売促進を兼ねた事例集を病院の先生の監修で作成し、営業担当者の販売促進にも力を注ぐ。事例集では大腸線種、乳癌、肺癌など組織別の処理条件とともに検体の画像を見ることができる。
  当社は全自動電気泳動装置を使う臨床検査技師や医師のために、平成元年に電気泳動情報センターを設立し、事務局として2つのユーザーフォーラムを運営してきた。ELP診断技術フォーラムにおいては電気泳動による血清中タンパク質の分離分析技術とデータ解析技術を啓蒙してきた。同フォーラムにおいてはこの分野の権威の先生5名による病院での症例発表を行って電気泳動診断技術の向上に貢献してきた。
  また、リポタンパク分画研究会も立ち上げ、若手医師150名を集めて肥満症例、等の解析を行った。これらのユーザーフォーラムは解散したが、タンパク分画を中心に臨床検査における電気泳動法に関する専門情報を閲覧できるウェブサイトを同名で運営している。 「サイト訪問者数は臨床検査関連の情報サイトではベスト3に入る。サイト閲覧数を見るとタンパク分画検査によるデータの結果からどのように判断するかという診断技術情報がまだまだ必要とされていることを改めて実感する」と服部社長は語る。

● 産学協同の研究開発に委託開発事業を有効活用
 「大学病院の先生と産学協同による製品開発を進めることで事業を拡大してきた。医療の臨床検査分野は技術革新が早いので陳腐化も早い。常に新たな情報を入手し、応用製品を開発していかないと市場から取り残される。臨床検査は人の血液や尿の検査であるため全世界共通であり、30数年前から海外展開を積極的に行ってきた」と当社の歴史を服部社長は語る。
  昭和43年神奈川県川崎市に生田技術研究所を開設して以来、必要な情報を簡単に収集できる地の利の良さを武器に産学協同の研究開発に国や県の委託開発事業を積極的に活用してきた。具体的には、平成12年度神奈川県RSP事業「抗体親和等電点電気泳動法による前立腺癌鑑別とその有用性の研究」、平成13年度関東経済産業局創造技術研究開発費補助金「酸素固定化法および固定化酸素膜に関する研究」、平成15年度科学技術振興機構委託開発事業「可視化遺伝子診断キット」などがある。

● 健康産業という広い枠組みで新しいビジネスを企画

  「当社の社是“我々は社業に誇りをもち、科学文化の発展に貢献します”にあるように、病院市場に限定せず科学文化の発展に貢献するという考えに基づき健康産業という広い枠組みで新しいビジネスを展開していく計画である。具体的な内容は数ヶ月後にも発表出来る。」と服部社長は目を輝かせる。
 欧米で急速に広まっているベッドサイドでの検査、POCT(Point of Care Testing)にも着目し,イムノクロマト法を使ったラッピドテストも製品化している。
 「第5次経営3カ年計画を本年4月から開始すると同時に創立60周年を迎えるため、検体検査に病理検査と新たなビジネスを加え、今後3年を第3の創業から飛躍の3年にする」と服部社長は決意を語る。

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