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精研工業株式会社


高精度なハンドリング技術の蓄積で人に優しいマシーンづくりを目指す


社長 斎藤 利二 氏
●事業内容
FA装置製造販売(半導体、水晶振動子、液晶パネル等の組立装置、検査装置)

■企業名 精研工業株式会社
■創 業 1957年7月
■所在地 〒213-0023 川崎市高津区子母口945
■電 話 044-788-4111      ■F A X 044-788-4118
■代 表 斎藤 利二 氏
■資本金 3,000万円
■売上高 4億5,000万円(平成18年度)
■従業員 20名(精研グループ)
■U R L  http://www.seiken-net.co.jp   
 


 「高精度なハンドリング技術にさらに磨きをかけ、お客様に満足していただきたい」「当社のマシーンを操作する作業者が『使いやすい!』と喜んでくれる商品を提供したい」「医療や福祉の新分野で独自技術を活かした自社ブランド商品を開発したい」と斎藤利二社長は、開発型企業である当社の経営姿勢を強調する。

● 経験豊富なハンドリング技術を活かした多彩な商品展開
 電子部品のハンドリング(組立や検査の際に、部品を掴んで移動する、位置決めする、搬送すること)をコア技術として、半導体チップ・半導体パッケージや水晶発振器向けのハンドリング装置が主力商品である。具体的には200ミクロン角半導体チップ用P−Pハンド、DIP型半導体パッケージ用P−Pハンド、3ミリ角水晶発振器用P−Pハンド、液晶パネルの位置決め部などを、顧客の要求に合わせて開発・設計し生産している。
 この他に、従来手作業の多かった市販のROMライターを自動化し、お客様の省力化を実現するオートROMライターを共同開発している。またプリント基板に実装した半導体が不良の場合、不良品を外して半導体を再実装することが必要になるが、この再実装するための装置であるBGAリワーク装置を自社開発(神奈川県基盤産業振興事業の補助金制度を利用)するなど、新分野へも果敢にチャレンジしている。
  
● 生産技術に関するノウハウを蓄積し、モノづくり企業へ発展
 当社は日本電気(株)の研究所に勤務していた利二氏の義父が、日本電気の生産設備を設計する会社として昭和32年に創業した。それ以来、高度な生産技術を売り物に、生産設備の設計会社として発展してきたが、昭和60年のプリントヘッド組立ラインの共同開発を手始めに、モノづくり企業へと脱皮した。利二氏は当時を振り返り、受注金額5千万円に対し開発費用が7千万円もかかったため、一年間給料を返上して働いたと苦笑いする。
  平成元年、利二氏は3代目社長に就任すると同時に、企画・販売、開発・試作、生産・メンテナンスの各部門の責任を明確にして社員にコスト意識を植え付けるため、3つに分社化した。なお現在では、企画・販売・開発・試作部門を精研工業に、設計・生産・メンテナンス部門を精研エンジニアリングに再編している。
  さまざまな商品開発の経験と実績を積み重ね、現在では電子部品などの小さなモノのハンドリング技術において、高い競争優位性を確立している。

● 社員のやる気を引き出す組織運営
 「私達はお客様の満足・お取引様の繁栄・社員の幸福を目的とする」という「三方満足」の経営理念を掲げ、幅広く社員に参画してもらい経営ビジョン、事業方針、行動指針を定めている。これらは日本経営品質賞やBSC(バランス・スコアカード)を一年間皆で勉強し、議論を通じて当社向けに練り上げられ昨年5月に制定された。特徴的なのは「SKK行動指針」で、「風土30S」として社員のあるべき行動を示している。これは「5Sとさ行(さしすせそ)」の頭文字から始まる言葉で表したもので、具体的には1番目の「整理〜無駄なものを捨てる」から30番目の「創意工夫〜独創的に考え新工夫。常にそのギャップに挑戦する」までに、分かりやすく纏められている。「風土30Sを社内に浸透させていくのはこれから。実践を通じてより良い中身に塗り替えていきたい」と社長は語る。方針や指針づくりへの社員の参加により、文書化された行動基準を押し付けではなく自分達のものとして受け入れることができ、社員のやる気や自主性を引き出すことに役立っている。

● ネットワークを活かした商品開発

  当社は長年にわたる日本電気(株)との取引や、ハイテク・リバー(異業種交流グループ)での交流などを通じて築き上げた人的ネットワークを活かして多くの新商品を共同開発している。社長はハイテク・リバーの活動に積極的に取り組まれ、10代会長も務められた。
 当社の技術は、例えば半導体チップテスターや半導体レーザーダイオードテスターにハンドリング装置として組み込まれる。したがって、テスターメーカーなど開発パートナーとの息の合った共同作業が重要になる。この点について社長は、「開発パートナーとの連携では、自社とパートナーとの役割分担の境界がオーバーラップしていることが不可欠」「両社の技術者同士が相手の技術のことを理解していることが大切」と成功の秘訣を明かす。

● 創業50周年の節目を迎えるに当たって

  今年創業50周年の節目を迎える。「ハンドリングの経験と技術蓄積を土台に、自社ブランドのヒット商品づくりのための第一歩を踏み出す年にしたい」と社長は抱負を語る。具体的な計画づくりはこれからだが、ハンドリングというコア技術に何か別の技術を加えて新分野へ進出することが課題だ。川崎市産業振興財団の福祉産業創出支援事業を活用し、ロボットハンドなどによる介護用品の共同開発も視野に入れている。また開発競争はスピード勝負の様相を呈しており、当社では商品開発に当たって計画的、組織的な取り組みを進める予定である。
 社長は的確に企業の舵取りをされる一方、藤沢周平の小説をこよなく愛し、繰り返し読まれている。特に「蝉しぐれ」の主人公、文四郎の一生懸命でひたむきな生き方に共感を覚えるとのこと。またライオンズクラブに参加して、駅前の清掃や老人ホームの慰問などボランティア活動にも積極的に取り組まれており、社長の温かい人柄を垣間見ることができる。

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