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株式会社豊田製作所


精密機械部品製作・専用機設計製作で全品検査・品質に絶対の自信


社長 長久保 伸一郎 氏
●事業内容
精密機械部品の製作(図面支給)、各種専用機械の設計製作(仕様検討から装置設置調整まで)

■企業名 株式会社豊田製作所
■創 業 1934年11月
■所在地 〒210-0844 川崎市川崎区渡田新町2-2-16
■電 話 044-344-4514      ■F A X 044-333-0190
■代 表 長久保 伸一郎 氏
■資本金 2,000万円
■売上高 約4億円/年(2006年7月期)
■従業員 40名
■U R L  http://www.toyodass.co.jp/ 
 


 「機械加工の精度と品質は、絶対の自信があります。近場には同業での競争相手はないと思います」と控えめではあるが自信を持って語る。
 株式会社豊田製作所は、多品種少量生産で、高精度のものを恒温室の中で機械加工、測定などを行っている企業で、創業以来73年間、川崎市の同じ場所で工場を拡張しながら、堅実に成長を続けている。

● 付加価値の高い高精度部品は恒温室内で加工
 当社にはかなり広い恒温室がある。この部屋の各所の柱に掲げられた温度計の針は、正確に20℃を指している。この中には、精密部品を加工する高精密の安田ジグマスター、マキノマシニングセンター、三菱ワイヤーカット、三菱形彫放電加工機などや高精度で測定するミツトヨ三次元測定器など10台近くの超一流の機械や測定器が並べられている。
 恒温室内で加工しているものは全品検査をし、絶対の自信を持って品質を保証している。部品の大きさは、縦横500mm程度までのものが多いが、この大きさで、1℃変化すると5μは違ってくる。数μの精度で加工しなければならない高精度部品に対して、温度は大きな影響がある。したがって、恒温室内で加工することが大きな意味を持つ。付加価値の高い高精度部品は社内で加工し、精度があまり高くない部品はアウトソーシングするという考え方で、競合他社との差別化を図っている。
 当社の売上の7割は、客先からの図面に基づいて加工しているもので、これ以外に、マシニング用加工冶具、自動車部品焼入れ装置等、各種専用機械を設計、製作し納入している。取引先は自動車会社を初め電気機器会社、工作機械会社など大手有名企業が多い。
 社員は40名のうち10名は事務,営業であり、30名は機械加工、組立て、測定などを行っている。当社は特に高齢者の腕を大切にしており、65歳以上の社員が5人もいる。したがって、平均年齢は45歳と高い。また、若手の採用も努力している。機械加工業種においては、他社と同様、新規採用は難しいが、去年は27歳の若手を中途採用することができた。

● 創業1934年今でも堅実に成長
 創業者豊田二郎氏は、1934年に独立し豊田製作所を設立した。当初は、氏が勤務していた富士電機鰍フ協力工場として、旋盤加工の仕事をしていたが、戦後の高度成長とともに、大手の自動車会社、電気機器会社などの協力会社として冶工具を中心に規模を拡大してきた。そして、1955年には株式会社となった。その後も会社は順調に成長し、作業環境の改善や経営合理化を進め、その努力が買われ、1966年に県知事賞を、1967年には中小企業庁長官賞を受賞した。さらに翌年には、中小企業庁長官より中小企業合理化モデル工場の指定を受けている。1973年には創業者が亡くなられたことによりご子息の豊田昭治氏が社長となった。2代目になってからも「仕事を断るのに苦労した」と言うほど注文があり、1977年には第2工場の増設も行い、敷地面積2,100uと、川崎の準工業地帯の街中にある機械工場としては、かなりの広さである。
 1990年には自慢の恒温室を作り、付加価値の高い高精度品へ軸足を移していった。このころ世の中はバブル経済の崩壊が始まり、不況という長いトンネルに入るのであるが、今から見ればこの高付加価値品への軸足の移動は先見の明があったと言えるのではなかろうか。
 不況が始まった当初は、当社はそんなには影響を受けなかったが、これが長引くに従い、さすがにそのショックを受けることになった。この時は、当時の産総研の指導を受けて、能力給の採用及び組織のフラット化などを行い切り抜けた。
 2004年には、長久保伸一郎氏が46歳で、3代目の社長に就任し、先代は会長となった。その後においては、材料の値上がりなどの収益圧迫要因はあるものの、当社は堅実に成長を続けている。

● 社長は働き盛りの工学博士
 現社長の長久保氏は、東京工業大学を卒業後、東芝で原子力発電の設計の仕事をしていた。その頃に結婚したのであるが、実は奥さんは2代目社長豊田昭治氏のご令嬢であった。残念ながら馴初めについては聞き逃してしまった。のちに2代目の社長より懇願され1997年当社に入社、7年間の修行の後社長となった。
 氏はまた工学博士である。当社は機械加工が専門なので、筆者はつい勘違いをして、博士の肩書きが会社の機械加工に役立っているかどうか聞いてしまった。氏は「博士号取得時のテーマは機械加工には関係なく、太陽熱発電の蓄熱技術に関するもので、この会社の仕事には直接関係ありませんがそれなりに役立っています。一番は、初対面の方でも、私を信用して仕事の話を聞いて頂けることです。」と朗らかにいう。
 社長は今が働き盛りで、忙しく仕事をしている。後継者を考えるにはまだ早いが、話が中学生と小学生のご子息に及んだ時、会話の中からよきパパという一面を垣間見ることが出来た。
    
● 新しい方向、複雑な3次元形状型関係部品へ進出
 当社は、今までは冶工具部品が主体であったが、新しい方向として、さらに複雑な型関係部品への進出を強力に進めている。そのため、2007年1月には、3次元CAD/CAMを2台増設した。また、5月には超高速スピンドル回転数15,000rpmで、高精度の3次元加工ができる高速マシニング加工機の導入を予定している。これはまた、少ない人間で多くの仕事をこなすことができるようにすることを意図したものでもある。

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