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ユーエスディ株式会社


画像処理とNC制御に特化し製品開発する技術者集団


社長 小島 秀作 氏
●事業内容
画像処理装置、オートフォーカス顕微鏡システム、各種検査装置、産業機械用の各種NC制御装置などの開発、製造、販売

■企業名 ユーエスディ株式会社
■創 業 1981年7月創業、1984年2月法人化
■所在地 〒215-0021 神奈川県川崎市麻生区上麻生7-2-29
■電 話 044-987-5855      ■F A X 044-988-7737
■代 表 小島 秀作 氏
■資本金 1,000万円
■売上高 約4億2,700万円/年
■従業員 18名
■U R L  http://www.usd-corp.co.jp 
 


  「私はロボットの仕事がしたくて、会社を興したのです」と楽しそうに社長の小島秀作氏は言う。人間の姿をしたロボットこそ作っていないが、目の役目を構成する画像処理技術や、頭と手足を構成するNC制御技術を駆使し、顧客のニーズに応え、製品を開発し販売している。2007年10月には新製品「遠隔病理診断支援システム」の発売を計画し、今後の発展が期待されている。

● 社長の信条は「決してギブアップしない」「取引は1業種1社」
 ユーエスディ株式会社は、画像処理技術とNC制御技術を応用した製品を開発している。例をあげれば、農産物などの選別装置がある。これは、米、小豆、茶、塩などの形状、大きさ、色などを画像として取り込み識別し、異物や不良品を取り除いたり、大きさを揃えたりする装置で、1時間数トンという超高速で処理する。他には、自動車ヘッドライトの性能をテストする装置、商品を封入する袋の検査・選別システム、製品の目視検査の自動化装置などがある。
 「当社の高い技術力は、製品や製造に関する無理・難題を解決します。技術的に難しい、お金がかかってしまう、数が少ないから無理だろうなど困っている問題を当社に一度相談してみてください。きっと良い結果が得られます」と社長は自信を持って語る。現に、当社の今年度売上の多くを占める農産物などの選別装置は、技術的に困っている企業から、6年前に相談を受けたことがきっかけで開発した製品である。相談にきたこの企業は、多額の投資をしたが満足なものができず、困っていたのである。
 社長の信条は「決してギブアップしない」、「取引は1業種1社」である。前者は客先からの難題を解決する源で、後者は客先の注文で開発したものは客先の競合相手には売らないという信念で、これらが創業以来、客先と長く取引が続けられている理由だろうか。

● 新製品「遠隔病理診断支援システム」μPixerU
 10月に発売する新製品「遠隔病理診断支援システム」は、愛称を「μPixerU(マイクロピクサーU)」と言い、東北大学、岩手大学、当社との産学連携で開発したものである。これは、癌細胞などを検査する顕微鏡システムと、これを動かす操作部をインターネットで結んで、遠く離れたところから、モニターで標本を見て、顕微鏡のピントを合わせ、倍率の変更をして、また、見る位置も自由に変更できるようになっている。
 ところで、癌は日本人の死因の1位を占めるが、癌細胞を見て、病理診断ができる専門医は非常に少ない。そのうえ、胃癌、肺癌、乳癌など各々専門が分かれている。癌の手術では、癌細胞を残すと再発、転移するため、完全に取り除く必要がある。そのため、手術をしながら顕微鏡で癌細胞が残っていないかを確認する。しかし、手術する外科医は、癌細胞かどうかの診断ができない場合が多く、また専門医も少ないため、その場で診断できないことが多い。このような場合、普通、癌細胞のデジカメ顕微鏡写真を、専門医にインターネットで送り、診断を受けているが、写真では限られた範囲でしか診断ができない。そこで、新製品の「μPixerU」を使うと、たとえば、東京でがん手術をしている時、ニューヨークにいるがんの病理診断医がモニターで標本を見ながら顕微鏡を操作し、見たい部分を見たいようにリアルタイムで診断することができ、その精度を数段増すことができる。

● ロボット大好き人間が会社を設立
 社長はロボット大好き人間である。名刺の裏や会社のパンフレットにはロボットが印刷されている。 氏は大学を卒業すると、ロボットを作りたくて機械メーカーに入社したが、希望が通らなかったため、コンピュータメーカーに再就職した。そこでも希望通りのロボットの仕事が出来ず、ついに退職し、個人で創業した。1981年31才の時である。そして、1984年株式会社を設立し、工業用ロボットのアーム動作用NC制御装置の開発から始まり、プリント基板上に電子部品を配置するチップマウンタなど自動制御の技術を中心にした製品を開発・製造・販売した。その後、1990年代に取引先企業と汎用画像処理ボードを共同開発したことでその技術を蓄積し、今では、画像処理装置とNC制御装置に特化した製品を製造販売するようになった。

● 付加価値の60%を個人に配分する成果主義
 経営理念は「お互いに個人を尊重し、人間的なふれあいを大切にし、共に育ち、社会に貢献する」である。社会人として、人生にとって大切なテーマをうたっている。当社は年4回、社員全員が集まり、自分たちの仕事や会社の経営などについてまる1日をかけてミーティングを行うが、この経営理念もこの社員全員のミーティング中から作り出されたものだという。当社はまた、「成果主義」である。年度の初めに各人が自分の付加価値の計画を提出し、年度が終わると付加価値の年間実績を自己申告する。実績の付加価値40%は、会社の経費などに充当し、残りの60%を個人に配分する。そして、全員の給料一覧表を公表する。ある面ではきついが、やりがいのある制度である。

● 社長の夢は、引退後会社の片隅で、趣味の仕事をすること
 社長は「仕事が趣味」でなく「趣味が仕事」だと言うだけあって、製品開発を楽しんでいる様子である。50歳になってからは体力増進もあり、土曜日、日曜日の午前中は夫婦でテニススクールに通っている。息子さんは、当社と同様な会社に勤めているが、会社を継ぐことを納得しているという。「私の夢は社長を引退して、社員の邪魔にならない会社の片隅で、趣味の仕事をすることなのです」とにこやかに言われたのが印象的であった。

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