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株式会社 東京ヴェリエ(東京ガラス工芸研究所)


日本で初めてのガラス工芸専門教育機関である東京ガラス工芸研究所


所長 松尾敬子 氏
●事業内容
ガラス工芸作家の養成、ガラス工芸の一般公開講座ガラス工芸用設備機器(溶解炉、電気炉、カッティング機等々)制作販売、ガラス工芸材料、高級食器、トロフィー、モニュメントなどの制作販売
■企業名 株式会社 東京ヴェリエ(東京ガラス工芸研究所)
■創 業 1979年(昭和54年)
■所在地 〒   −     川崎市川崎区殿町1−6−21
■電 話 044−277−8178  ■F A X 044−277−8179
■代 表 代表取締役 山口有里子 氏(ヤマグチ ユリコ)
     東京ガラス工芸研究所所長 松尾敬子 氏(マツオ ケイコ)

■資本金 1,000万円
■従業員 13名
■U R L  
http://www.tgai.jp/    http://blog.livedoor.jp/tgai/ 

 東京ガラス工芸研究所は、鞄結档買Fリエの傘下として19814月、ガラス造形作家を目指す人たちのためのガラス工芸専門教育機関として開校した。当時はガラス作家を目指すためには、数少ないガラス工房で徒弟として修行するという道しかなかったため、開校の新聞報道に全国から大きな反響があったという。
 
「いままで800人余りの卒業生を送り出し、日本におけるガラス工芸、ガラス造形への発展と普及に充分寄与できたものと自負しています」と松尾所長は語る。
● 古代ガラスの復元から現代モニュメントまで幅広い活動
 松尾所長は幼少時よりガラスに興味を持ち、「ガラス瓶の破片が長い時間を掛けて海岸の砂や砂利にもまれ、角が取れて丸みを帯びた“ビーチグラス”の様々な色の美しさに魅せられました」という。長じて共立薬科大学に学び、そこでもフラスコ、ビーカーなどのガラス容器に触れることが多く、思い出深い青春時代であったようだ。卒業後、医院経営の医師と結婚し、薬剤師として医院の経営を支え、さらに育児と多忙な毎日であった。そのような中で子供が小学校へ入学し少し手が離れた時に、“ガラス”の本に接し、ガラスの長い歴史を知り、さらにカルチャーセンターにて「ガラスの歴史」コースを受講したのが、ガラスと深く取り組むきっかけとなった。
 講師のガラス研究家“由水常雄氏(現在、能登島ガラス工房代表他、著書多数)は、古代に消え去った幻のガラス復元に情熱を燃やしていた。たまたま松尾所長のご主人が病院を新築し、中原区市ノ坪にあった旧院(鉄筋4階建)が空いたため、これを利用して「正倉院のガラス器」の復元と販売を行うこととなったのが1979年、鞄結档買Fリエの誕生である(2004年に川崎区殿町へ移転)。
 正倉院のガラス(紺琉璃杯、白琉璃碗など)復元は評判を呼び、多数の愛好家へ販売し翌年開設した東京ガラス工芸研究所の資金作りに大いに貢献したとのことである。さらに幕末に亡失したままの幻の名器「薩摩切子」の復元や長崎県唐崎遺跡出土の管玉・丸玉の復元にも成功している。
 
また地域起こしのガラスモニュメント製作では、「泉の天使(能登)」「フクロウ像(岩手)」「大雄橋ガラス燈篭(神奈川)」「風の又三郎(岩手)」などが有名である。そして能登島ガラス工房の開設をはじめ、全国のガラス工房・工芸教室・大学ガラス科などの企画・設計・運営指導およびガラス工芸用加工設備機器の納入も含めて20件ほどに上り、日本のガラス工芸全般にわたる教育・産業・研究開発普及活動に大きく貢献してきた。
● 卒業生は34都道府県の187の工房・関連企業・教育機関で活躍
 開校27年となるガラス工芸専門教育機関「東京ガラス工芸研究所」は、800人余りの卒業生を送り出している。学生の出身地及び卒業後の活動拠点は、北海道から沖縄まで42都道府県におよび、113のガラス工房の開設経営や、52の地域カルチャーセンター、22のガラス関連企業、合わせて全国187の拠点で活躍している。
 ガラス作家を目指す修業年限は、総合基礎科1年、総合応用科1年、研究科1〜2年で、週5日、1日6時間、年間1100時間を超える授業である。ガラスに関する専門知識の修習と、ホットワーク実技(パート・ド・ヴェール、エナメリング、ネオンアート、バーナーワーク、吹きガラスなど)、コールドワーク実技(カット、サンドブラスト、グラヴィール、ダイヤモンドポイントなど)をみっちり習得でき、その学習の成果を、毎年「東京ガラス工芸研究所卒業・修了制作展」にて発表を行っている。今年度は、アートガーデンかわさきで「GLASS WORKS 2008」として10日間開催し、内外の見学者で大好評であった。また「国際ガラス展・金沢2004」大賞受賞(神代良明氏)、2005「第20回伝統工芸諸工芸部会展」文化庁長官賞受賞(大木研一郎氏)などの他、「日本伝統工芸展」をはじめとする主要な公募展では、毎年20〜30名の入選・入賞が相次いでいる。
 一般公開講座も年間を通じて開催され、ウィークデーの夕方や土日を利用して、一般市民の愛好家が吹きガラスや江戸切子、バーナーワーク(トンボ玉)、風鈴体験教室等に挑戦している。ガラス関連企業の新人体験教育や小中学生、親子体験講座などユニークな講座も開設されている。
 川崎区殿町にある東京ガラス工芸研究所ガラス工房には、いつも若い明るい声が満ちている。
● 感性の重要なアートの世界へも先端技術の応用を!
 ガラスは、コップのような身近な日常品から、液晶ガラスのような先端産業まで幅広く利用されている。光学的特性や化学的特性、耐熱性などを利用した需要は増える一方である。また最近は外壁がガラス素材のビルが増えているなど内外装建材としてのガラス需要も大きい。将来を見据えて、ガラスの先端技術を取り入れた商品開発を行っていきたいとのこと。産業廃棄物のガラスカレット回収と工芸ガラスへの利用は既に行っている。パート・ド・ヴェール等での耐火石膏も利用した工芸ガラス、結晶化ガラス、及びその加飾を含めた建材用ガラスの試作も行った。「これらの技術の蓄積により、将来、工芸品の世界のみではなく広く可能性を探っていきたい」という。
 もちろん将来もガラス工芸の世界を中心として活動を続ける。ガラスの持つ無限の可能性を追い続け、欧米に比べてまだ遅れている日本のガラス工芸の底辺を広げていきたいとのことである。
 
東京ガラス工芸研究所の運営会社である鞄結档買Fリエの代表取締役は、息女の山口有里子女史であるが、大学の講師他で多忙のため当社の運営管理はすべて松尾所長が行っている。若い感性を失わず、常にこれを磨くために、美術館や新しい建築物を訪ね歩き、週一回のフランス語学習を欠かさない松尾所長の顔は明るく輝いている。
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