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会社名株式会社 トーカイコンベア


新連携事業を活用してクリーニング!ICチップ管理システムを開発



社長 金岡 乗雄 氏
事業内容事業内容
衣類搬送コンベア及び衣類管理コンベアの製造・販売・設置
クリーニングICチップ管理システム、バーコード読取自動分配装置
自動引渡システム等の製造・販売・設置

  • 企業名 株式会社 トーカイコンベア
  • 創 業  1977年(昭和52年)4月
  • 所在地  〒210-0022 川崎市川崎区池田1-12-1
  • 電 話  044-246-6766
  • FAX   044-246-7203
  • 代 表  金岡 乗雄 氏(カネオカ ノリオ)
  • 資本金 1000万円
  • 従業員  12名
  • URL  http://www.tokai-c.co.jp/

ICチップによるクリーニング管理システムは、ICタグを商品やハンガーに取り付けることにより、店舗や工場間でリアルタイムに商品管理ができる画期的なシステムである。
当社の主要製品は、衣服搬送用チェーン式コンベア、スクリュー式コンベア、スロット式コンベア等で、ホームクリーニング業界向けコンベアでは市場シェア70%を占めるニッチトップ企業である。

● クリーニング業界向けカタログ通販でヒット商品を生み出す


「高校を卒業して入社したコンベアメーカーでは、大手家電メーカーの生産ライン用のコンベアを取り扱っていましたが、10年ほど勤めた1973年にオイルショックが起きて会社は倒産しました。当時は、自分が先頭に立って会社を経営するとは考えていませんでした」と金岡社長は当時を振り返る。お客様に勧められて個人でコンベアの解体事業を始めたが、借金だけがすぐに膨らんだ。クリーニング店舗向けのディスプレイ等をカタログ販売する友人に相談すると、「売れる商品ならカタログに掲載してあげるよ」と言われて“ファッションポール”という柱にもなるおしゃれな洋服ハンガーを考案して製造販売した。これが月に600本売れるヒット商品になり、1977年に法人化を果たす。

『お客様から「ハンガーの棚は動かないのか?」と言われた時には非常識と感じましたが、夜中に寝ながら考えていると、“可動式ストッカー(棚)”のアイデアが浮かび製造販売しました。これも良く売れて、全国各地に取り付けに行くことになりました』と喜ぶ金岡社長を試練が待っていた。

クリーニング店舗での成功によって工場の衣服搬送ハンガーも手がける機会を得て、競合4社の激戦市場に後発で参入することになった。しかしクリーニング工場のレイアウトに関する知識が不足していたため、採算割れの受注が続いた。クリーニング工場への衣服搬送ハンガー設置の事業からの撤退も考えたが、クリーニング工場の生産工程を徹底的に研究し、黒字化に成功した。その後は、好景気の波に乗って仕事もファックス1枚で決まるようになり、借金も完済した。


● 共同開発で“バーコード読取自動分配装置”を開発する


クリーニング業界では商品紛失による弁償金が売上の5〜8%を占め、問題になっていた。そこで、金岡社長は持ち前の感性で機械メーカー2社との共同で“バーコード読取自動分配装置”を開発した。工場出荷時にバーコードで商品を読み取り、店舗に出荷する仕組みである。全国のクリーニング工場約300箇所に納入し、業界での主導権を掌握した。

「売上は好調で、バブル崩壊はクリーニング業界には関係ないと思っていました。しかし川崎市の現在地に引っ越した直後、バブル崩壊から2年後の1992年に売上が1年間で半減しました。会社を立て直すためには16人いた従業員の半分を解雇する必要がありました。会社の経営状況を説明して退職者を募り、残った8人で再スタートしました」と苦渋の決断をした金岡社長はこの頃から経営の本を読み始める。会社は2年ほどで立ち直り、売上も回復した。


● 伊メタルプロジェッティ社製“自動引渡システム”を輸入する


バブル崩壊以後、金岡社長は“バーコード読取自動分配装置”に代わる製品を探していた。当時、娘さんが留学していたロンドンに旅行へ行った際に、遊び半分で立ち寄ったフランスのショッピングセンターに入っていたクリーニング屋の店先で、衣服が回る機械“自動引渡システム”を見つけた。

滞在中はその店に毎日通い、その機械メーカーがイタリアのメタルプロジェッティ社であることを知る。帰国後はメタルプロジェッティ社に何度も手紙を送ったが梨のつぶて、それでも諦めずに何度もアプローチを続けていたある日、先方から工場見学の誘いが届いた。「ここまで商品を評価してくれたのは自分が初めてということで熱烈に歓迎してくれました」と金岡社長は当時を振り返る。その後は日伊のお互いの会社を行き来して“自動引渡システム”の日本での総代理店契約を締結した。「この製品は初年度10台を販売し、当社のブランド力は高まりました。しかし、“24時間自働引渡”が無人で行なわれたことに加え、イタリア語のプログラムを日本語に変換する上で支障も多く、ソフトのバグや部品交換などのトラブル対応に追われ、社内は混乱し、業界での当社の評判を落としました」と金岡社長は語る。課題解決のために契約内容を5年かけて見直し、コンベアのみを輸入し、ソフトもハードも国産化した。現在は、OEM(相手先ブランド名での提供)のみの販売となっている。

その後もヨーロッパ各国を視察し、ジュネーブの病院で従業員が制服をICチップで管理しているのを見て、このシステムを日本向けに自社製品として作りたいとアイデアを温めていた。ある衣服搬送システム用コンベアの商談でのソフト開発会社と出会いが、金岡社長にクリーニング用の生産管理ソフトを開発する決意を固めさせた。


● ホームクリーニングICチップ管理システムの事業化


当社が展開する「ホームクリーニングICチップ管理システムの事業化」は、平成19年に国の新連携事業に認定され、連携体の中核企業として開発に携わる複数の企業をまとめる役割を果たしている。翌年10月には、業界向け展示会で製品を発表した。

ICチップ管理システムの開発コンセプトは「誰もが見やすく使いやすい、クリーニング業務の全てを管理できるシステム」である。ホームクリーニングは複数の取次店から工場に集められた膨大な数の洗濯物を1点ずつ管理する手法が欠如していると言う。それが商品の紛失や誤処理と誤配送に繋がっている。これらを解決する手段としてICタグを用い、商品が工場のどこにあるのか、どういう処理がされているのか、誰が処理を行なっているのかがリアルタイム検索ができるシステムである。納期管理や紛失予防に繋がるとともに、クリーニングを利用するお客様からの問い合わせにも即応できるようになるため差別化と顧客満足度の向上につながる。将来的には、システム導入後の顧客データ分析を行い、メンテナンスサービス事業と生産管理コンサルティングも展開する計画である。

「競合の多い市場に後発で参入したので、情報を出来る限り集めて世の中がどうなるかを勉強しました。そして、最先端の技術を駆使して競合他社が手を出さない独自の製品を開発することに注力しています」と金岡社長は売れる製品開発の秘訣を熱く語ってくれた。


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