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会社名株式会社 八潮見製作所


メカトロニクスの豊富な技術蓄積で独自の新製品を開発



社長 家亀 規 氏
事業内容事業内容
各種制御機器、工場内自動化システム機器、自動計測制御機
コンピュータ周辺機器の設計・開発・製造

  • 企業名 株式会社 八潮見製作所
  • 創 業  1961年(昭和36年)5月
  • 所在地  〒210-0824 川崎市川崎区日ノ出2-6-7
  • 電 話  044-288-2215
  • FAX   044-288-2214
  • 代 表  家亀 規 氏(ヤガメ サトシ)
  • 資本金 1200万円
  • 従業員  30名
  • URL  http://www.yashiomi.co.jp/

顧客の信頼に応え続けて約半世紀。八潮見製作所は「独創性ある価値創造」を経営理念に掲げて、豊富なメカトロニクスの技術蓄積をベースに新製品の開発に取り組んでいる。昨年末には当社の新製品であるプレスフィットコネクタ自動圧入装置と青果類計量/包装機が新聞に掲載され、話題を呼んでいる。モノづくりが大好きな技術者が集まる元気企業を紹介しよう。

● 東京計器の協力工場として創業、大手企業に販路を拡大


家亀 繁氏(現会長)は1938年に東京計器鰍ヨ入社。「東京計器ではモノづくりの基礎を学ばせて頂き、たいへん感謝しています。船舶用レーダーを始めとした様々な精密機器の試作開発や製造に携わりました。船舶計器の製造現場ではチームの責任者として、当時はまだ珍しかった分業制を導入して生産性を大きく向上させることができました」と会社員時代を振り返る。約24年間の会社勤めを経て、1961年に東京計器の協力工場として八潮見製作所を創業。大手企業が苦手とする多品種少量の仕事を中心に、レーダーやロラン(長距離航法用の自位置測定器)などの電子機器の組立、配線、オーバーホール等の仕事を手掛けた。「最初は親会社から材料を支給してもらっていましたが、やがて自社で材料を調達するようになり、自前で機械設計するようになり、さらに電気回路も設計するようになり、といった具合にお客様のご要望に応えながら当社は発展してきました」と家亀会長は語る。

会長のご子息である家亀規氏は、ソフトウェア会社で経験を積んだ後当社へ入社し、現在は社長を務めている。「創業当初からの事業は、航空機管制レーダシステム(防衛省関係)機材の整備調整を中心に当社の柱になり育っています。私はもう一本の柱を作るべく半導体向けのハンドリングや検査装置の事業化に取り組みました」と家亀社長は笑顔をみせる。銀行からの紹介で日本電気鰍フニーズに合わせた装置を製造し納品したことが、半導体向け事業に取り組むきっかけになったという。

『誠実な経営』をモットーに顧客の要求にきめ細かく対応した結果、現在ではアンペックス、オムロン、JFE、NEC、住友重機械工業、パイオニア、ミネベア等の大手企業に販路を広げている。


● 制御・計測技術を活かした製品開発で新分野に挑戦


過去にオイルショックによる産業不況を経験し、また、シリコンサイクルによる半導体不況に備え、当社の三本目の柱として注目しているのが環境とエコロジーの分野であり、独自性の高い新製品の開発にも積極的に取り組んでいる。

例えば『プレスフィットコネクタ圧入装置』は、基板の穴に仮挿入したプレスフィットコネクタ(端子)を自動圧入する装置である。圧入による穴と端子の変形を利用して接続することから“はんだ”を使わず、製品の鉛フリー化に対応でき、環境負荷物質の低減に役立つ。圧入の荷重やストロークなどを細かく指定できることは勿論のこと、状態の液晶モニタによる監視や、履歴を記録することができることから最適な圧入条件を把握することが可能であり、品質管理にも有効である。

『青果類計量/包装機』は、トマトなどの野菜の重さを自動計測して、指定の重さになるように複数個を組み合わせてパック詰めする。パック詰め作業効率化の効果は絶大で、1日3人がかりで400パックを処理するのが限界のところを、装置導入後は1人で3200パック処理できたという。

「装置に高速演算と新機構の選定部を採用したことにより、トマトに限らず大小さまざまな大きさや重さの野菜でも、ズバリ定量にパッケージできます」と家亀社長は解説する。この外にも青果類スタンドパック袋詰め機などの独自製品も開発している。

これら新製品の開発は1年を要することもある難しい仕事であるが、設計不良は極めて少ないと言う。多くの企業が新製品開発に関しては設計、試作、失敗という試行錯誤の連続であるのに対し、設計不良を起こさないということは当社の大きな強みである。「当社の技術者は責任を持って働いてくれています」と社長は胸を張る。このような技術者の姿勢は、徹底した現場主義による社員教育によって培われている。例えば、設計者は図面を描いて終わりではなく、顧客工場での装置の組立や調整にも参加し、お客様との約束通りに装置が働くことを確認することが求められる。同時に顧客の製造担当者の意見に耳を傾け、現場のニーズを汲み取って製品のさらなる改良や新製品の開発に活かしていく。当社では大手企業の厳しい要求に対し、誠実に向き合うという社風が社員の間に浸透している。

先日、社内でガラスのパイプに熱を加えてフタをするという部品の試作が上手くできずに悩んでいた技術者に対し、自らトーチランプを手に部品を仕上げてみせ、作業のコツを指導した。「社員が関心を持っている時に、実際にやってみせることが大切です」と現場でタイミング良く指導することの大切さを強調する。学校は座学の場であり、職人としての勉強をさせるのが工場の役割であると言う。また「遅くまで残っている社員に声をかけて、仕事上の悩みを聞くようにしています」と社長は社員とのコミュニケーションにも気配りをみせる。このように経営者が社員に積極的にかかわることにより、全社員のやる気を引き出していくのが八潮見流の経営術だ。


● お客様に喜んでいただけるモノを作り続けていきたい


当社の強みは、金属等の加工や部品の組み立てなど装置を製造するための生産技術、および独自製品の機械や電気回路やソフトウェアを開発するための設計力を併せ持つことである。「創業以来47年の事業活動を通じて、お客様のさまざまなニーズに応えていけるだけの技術力を蓄積できたと思います。当社の技術上の強みを活かして、お客様に喜んでいただけるモノを作り続けていきたい」と家亀社長は長年培ってきた技術力に自信をみせる。

また、産学官連携などの活用も視野に入れており、技術や市場の裾野を広げていく予定だ。「全員のベクトル合わせをしながら、柔軟な頭でモノづくりに取り組んでいく。アンテナを張って顧客のニーズをつかみ、自社企画の新製品でヒットを飛ばす。そして3年後には売上を現在の2倍にして経営計画を達成したい」と将来構想を力強く説明する。「夢を見ながらやっていく」という社長の前向きな姿勢が印象的であった


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