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会社名東京メータ 株式会社


「ニーズをカタチ」へと変える流量計測の技術者集団



社長 小倉 厚 氏
事業内容事業内容
原動機関関連試験・検査装置、生産機械関連試験・検査装置
      教育、研究用実験装置、流体計等の設計、製造、販売

  • 企業名 東京メータ 株式会社
  • 創 業  1965年(昭和40年)9月
  • 所在地 〒211-8577 川崎市中原区今井南町461
  • 電 話  044-738-2401
  • FAX   044-738-2405
  • 代 表  小倉 厚 氏(オグラ アツシ)
  • 資本金 3,619万円
  • 従業員 32名
  • URL  http://www.tokyometer.co.jp/

東京メータ 株式会社は計測分野を核に産業界の幅広いニーズに対応する技術者集団だ。教育機関向けの内燃機関性能実験装置や熱工学実験装置などの各種実験装置をはじめ、一般産業向けの流体・熱を中心とした試験装置、流量(液体と気体が移動する量)計測機器で国内外に豊富な実績を持つ。近年は流体分野での計測総合システムを主に、産業界向けの仕事が増加、エンジニアリング会社としての存在感が増しつつある。地球環境問題を背景に各種プラント、機器における流量計測ニーズは高まっており、「これまで蓄積してきた技術を生かし、世の中に求められる製品を国内外に提供していきたい」と幅広い需要開拓に乗り出す構えだ。

● 教育機関向け実験機で成長


東京メータ鰍フ創業は1965年。川崎市で工学教育向けの実験装置メーカーとして発足した。東京、横浜の間に位置し、京浜工業地帯の中核である川崎市は営業の立地としては申し分なかった。高度経済成長の真っただ中、日本政府も工業生産品の開発強化に着手。欧米製品が主流を占める工業品の国産化への取り組みが強まり、工業系の高等専門学校の設立が相次いだ。当時の工業系教育機関の実習と言えばエンジンの馬力を計るような性能試験が中心、欧米のようにガソリンの使用効率などにまで入り込んだ教育実習が国内ではされていないことに着目して装置化した。同社は創業時から東京工業大学、横浜国立大学の内燃機関、流体工学研究室の助言を受けて実験装置と流量計の製品開発に取り組むなど、早くから技術力をアピール。1966年に通産省(現 経済産業省)の面積流量計の製造許可を取り、流量計の製造販売を開始。69年には絞り機構(オリフェス、ベンチュリー、フローノズルなど)の設計・製造・販売にも乗り出し、大学、高専、工業高校で実験機の需要が拡大する中、地元の神奈川をはじめ、全国の工業系教育機関に内燃機関実験装置など各種の実験装置を納入して業容を広げていく。

 徐々に川崎市の本社も手狭になり、工場増設のため本社工場を隣の東京都大田区に移すことになる。創業メンバーで前社長の池内 昌三顧問は「売り上げは順調に伸びて国内だけでなく、韓国、台湾における大学新設ラッシュや、ODAによって東南アジア、インドネシア、アフリカなど途上国に製品が輸出され、われわれ技術者も世界各国に製品を納めに歩いた。今でも当時の製品のメンテナンスについて現地から問い合わせがある」と言う。同社の製品が日本の経済成長を陰で支え、さらに現在でも途上国のモノづくりに貢献し続けている証しだ。

高度経済成長に乗って80年代まで業容は拡大したものの、90年代に入り状況が変わってきた。実験装置は簡単に壊れるものでなく、買い替えまでの期間は10年以上と長い。高度経済成長が終わり、工場の海外移転が始まるなど製造業の勢いが弱まるとともに工学教育への予算も削減され、同社も大きな影響を受け始めた。94年に社長に就任した池内顧問は「バブル崩壊で教育向けに加え、民間企業への出荷も低迷し、厳しい時代が続いた」と当時を振り返る。売上高は最盛期の3分の1までに落ち込んだ。そうした折、取引先から紹介されたのが川崎に拠点を置くカップリング(軸継手)大手メーカーである三木プーリ鰍セった。

● 三木プーリグループとして再生


三木プーリ鰍ヘ軸継手を中心に変速機、電磁クラッチブレーキなどを展開する機械要素メーカー。東京メータ鰍ニは業容的な接点は少なかったものの、同社の高い技術レベルを認め、新分野開拓の一環として出資することを決めた。こうして東京メータ鰍ヘ2000年11月に三木プーリグループとして再スタートを切る。事業再構築に着手し、経費を削減。従業員のモチベーションを上げるため人事システムのオープン化なども行った。この結果、前年の経常損失を翌年度には黒字化することに成功した。「もともと技術力があり、有力な顧客もあることから多少のテコ入れで大幅に改善できた。あとは新規の市場開拓をいかに進めるかに重点を置いた」(小倉社長)。当社の再建を託された小倉社長は三木プーリ鰍ナ技術本部長などを歴任。それだけに当社の技術力を適正に評価でき、当時社長だった池内顧問と組んで、東京メータ鰍フ再生を急ピッチで進めた。

重点課題として取り組んだのは事業の見直しだ。「教育機関向けの実験機は重要な事業の柱であり、知名度も高いものの、残念ながら市場の伸びは厳しい。一方で、民間向け流量・計測分野では他社にない技術がある。社内的には見落とされがちだったが、事業を精査すると良い材料が出てきた」(小倉社長)。長年、教育機関向け実験機の比率が高く、日蔭の存在だった流量・計測分野であったが、外部から見ると宝の山であることが分かってきた。

04年に小倉氏が社長に就任し、流量計事業の本格的な育成に乗り出すと順調に売り上げを伸ばしていった。実験機、流量計測で培った技術を生かし、各種の製造装置をはじめ化学プラント、原子力発電所などへの流量計の採用が決まり始める。特に流量計測製品と流量計算ソフトなどのコンピュータ処理技術を組み合わせた技術では、国内トップレベルを自負する。計測総合システムとして圧力、差圧、流量などを測定するためのセンサの選定と設置位置の調整から情報システムの構築までを一貫で請負、すべて内製化することで顧客の要望に合致したシステムを提供できるのが当社の強みだ。当社がテーマに掲げる「ニーズをカタチに!」を実現するための技術力の秘密がここに隠されている。


● 産学官連携を積極化


「この数年、右肩上がりで伸びてきて、売上高に占める民間向けの比率は70%近くまでになってきた。今後も評価システムに絞り、当面は半導体向などに使う圧力微分計関連や、エンジンの動力計測システムに力を入れていく」と小倉社長は考える。その一環としてすでに東工大の香川 利春教授、川嶋 健嗣准教授とNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)マッチングファンドを行い、圧力微分計の商品化に成功している。また、香川教授が提唱する圧縮空気の“見える化”に対応した「エアパワーメータ APMシリーズ」を開発。環境保護の観点から、工場全体電力の20〜30%を消費していると言われる空気圧システムの適正管理を促す。大学との結びつきの深さは同社の長年の蓄積であり、強みでもあり、人材の獲得にも繋がっている。小倉社長は「今後は三木プーリグループとして技術や人的な融合も行い、グループとしても新たな技術、ビジネスの創出に結び付けていきたい」とし、新生・東京メータ鰍フさらなる飛躍を目指す。

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