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会社名株式会社日本システム研究所


先端技術で顧客満足を追求する検査・制御システムのスペシャリスト



社長 松下 幸夫 氏 
事業内容事業内容
電子計測・制御等を応用した検査システムの受託開発および販売

  • 企業名 株式会社 日本システム研究所
  • 創 業 1968年(昭和43年)4月
  • 所在地 〒211−0041 川崎市中原区下小田中5−11−21
  • 電 話  044−740−3351
  • 代 表  松下 幸夫氏(マツシタ ユキオ)
  • URL   http://www.nsr-web.co.jp

  日本システム研究所は画像処理やセンサの技術を使った「検査システム」の受託開発企業だ。自動生産ラインにおける飲料缶の良否判定や、コスメ向けの肌診断機に至るまで顧客の要望に沿った幅広い領域をカバー。近年は医療機器への進出にも本腰を入れ始めている。「当社の強みはお客様と一緒になってモノづくりを進めることで信頼を得てきたこと。これからもこのスタンスは変わらない」(松下幸夫社長)。卓越した技術・開発力に裏打ちされた顧客中心の事業姿勢が、同社の発展を支える原動力となっている。

● 顧客と一体となったモノづくり  

  「乾燥肌」とか「肌のうるおい」といった基礎化粧品の広告等でよく見るフレーズ。こうした言葉が一般的に使われだしたのは20数年前の化粧品のテレビコマーシャルからだ。街を歩く女性の肌の状態を測定するCMは当時大きな話題となった。実はこの計測装置を開発したのが日本システム研究所だ。化粧品ブランドの立ち上げを進めていた花王からの依頼で第一号機を製品化したのが1982年。それまで肌状態を測定するという発想はなく、もちろん装置もなかった。うるおい=「水分量」、てかり=「皮脂量」という見地からこの二つを電気的に測定することで「肌状態を数値化」することに成功した。85年から百貨店などの化粧品の販売店に設置され、以降は6〜7年に1度の割合でバージョンアップを図った装置を納入。過去5世代累計で約10,000台を出荷してきたヒット製品である。
また、CCDカメラを用いた画像処理技術をいち早く日本に導入したのも同社だ。約30年前に東洋製罐から製缶ラインの全数検査のスピードアップを依頼され、米国からCCD二次元素子を購入し、独自に画像処理エンジンを構築。これにより、大幅な生産ラインの検査の効率化を実現した。

 このような取り組みはすべて顧客の要望を受け「無」から「有」を生み出してきたものだ。
「もし世の中に適したセンサがなければ、自分たちで学術的思考に基づき設計開発し、世に役立つものを『創る』」。創業者で、現会長の松下昭氏が掲げる基本精神が同社のバックボーンとなっている。

● 顧客と一体となったモノづくり


  同社の創業は1968年。大学で教鞭をとっていた松下社長の実父である松下昭会長(神奈川大学名誉教授)が実業界で役立つ製品作りを目指して松下技術事務所を立ち上げたのが発端だ。いわば大学発ベンチャーの先駆けであり、その後、法人化して日本電材工業研究所を経て現在の日本システム研究所に至っている。松下会長は電気磁気材料分野の研究の第一人者で、半導体が生まれる以前に世界で最も小型で高密度な記憶素子だった「ワイヤメモリ」の発明者としても知られる。
 
  創業時は通商産業省(現経済産業省)から重要技術開発の「電着塗装法における高性能磁気記憶ディスクの工業化試験」の開発研究を受託するなど最先端技術の開発研究が主体だったが、松下会長が技術士試験の指導講師として招かれていた関電工からシステム開発の依頼を受けたのを機に検査システムの受託事業の比重が高まっていく。74年にマイクロコンピュータを採用したデータ収集装置の製品化、79年にはパソコンやCPUを使った検査システムを開発するなど常に最先端技術を採用した一歩先を行くシステム提供などによって顧客の信頼を勝ち得ていった。

  関電工が手掛ける顧客の生産ラインの検査や制御に関する案件をメーンに展開する中、東洋製罐や花王といった大口の取引先と出会い、顧客と一体となったモノづくりを実践していくこととなる。顧客の要望に沿って最も適切な装置、技術を選択し、コストに見合ったシステムを構築していくことも同社の特徴だ。ハイエンドの画像処理検査システムだけでなく、音や光といった各種のセンシング手法を組み合わせて最も適した検査システムを提供することで、顧客に「付加価値あるサービス」をもたらすことをモットーとしているからだ。すでに既存の技術を組み合わせて自動車関連分野などにも進出し、システムハウスとしての役割を果たしながら顧客の新規開拓にも取り組んでいる。

● 高付加価値へのこだわり 


  ただ、こうした顧客重視が時として経費増大に陥る危険性も秘めている。同社もバブル崩壊以降に受注減と経費削減が追い付かず厳しい状況が続いた。「私が入社した頃がちょうど有利子負債の圧縮に取り組んでいた時で、真っ先に取り組んだのが経費管理の見直しだった」と松下社長は振り返る。松下社長は日立精工(現日立ビアメカニクス)を経て後継者として入社したのが2001年。前職で経理部門に在籍した経験を活かし、財務体質の改善に取り組んだ。「借金は多かったものの、創業時から製造部門を持たない(ファブレス)経営で、製造業以外のビジネスにも手を出していなかった」(同)ため、06年には無借金経営を実現した。

  松下社長は取締役を経て07年11月から現職に。「バブル崩壊直後は苦しかったらしいが、親と比べると私自身まだまだ苦労しているとは言えない。むしろこれから当社の持つポテンシャルをどのように具現化していくかが、私に課せられた目標だ」と自らの課題を示唆する。同社の技術力を活かせばまだまだビジネスチャンスがあり、現状はそれを顕在化しきれていないとの認識があるからだ。

● ライフサイエンス分野への挑戦


  「これまで既存の顧客を中心に現場レベルで仕事が継続できた。今後は営業部隊を整えて新たなニーズをつかんでいけるようにしていきたい」という。その第一弾として取り組んでいるのがケロイド治癒評価装置の開発である。肌診断装置で培った「生体の表面およびその内側における変化を測定する技術」を進化させ、ケロイドの治癒の過程を数値的に評価することを目指している。川崎市産業振興財団の大学と企業を結ぶ「試作開発プロジェクト」の仲介で日本医科大学武蔵小杉病院と連携し、実用化に向けて着実に歩みを進めている。「これまでの美容と医療の境目を狙った事業推進」が当面の目標だ。12年度には新卒採用も計画している。今後、FA分野、美容分野に加え、ライフサイエンス分野を開拓し、新たな飛躍を目指す構えだ。

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