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会社名太陽電音 株式会社


音を伝える情報システムがコア技術!地球に優しい風力発電機を開発



社長 木村 康廣 氏
事業内容事業内容
通信、音響、映像、無線、環境部門のシステムおよび機器の提案・設計・製造・現地調整・取り扱い指導に至る一貫作業
  • 企業名 太陽電音 株式会社
  • 創 業 1964年(昭和39年)10月
  • 所在地 川崎市中原区木月2‐23‐20
  • 電 話  044‐431‐1450
  • 代 表  木村 康廣 (キムラ ヤスヒロ)
  • URL   http://www.uni-project.com
 
  音をつくり、伝える技術が太陽電音の中核技術であり、災害時に効果を発揮する施設内の放送設備や防災無線などに活かされている。これらの事業を通じて、長年にわたり私たちの安心・安全を支えてきた。また、当社の風力発電システムは、万一の震災時の停電対策として、非常用電源などにも利用できる。この風力発電機は「川崎ものづくりブランド」に認定され、高く評価されている。

● お客様の「こういうものはできないの?」に応え続ける 

 

太陽電音の創業は、東京オリンピックが開催された1964年である。大手電機メーカーから公共施設などの放送設備を受注し、開発・設計・製造することから当社の事業はスタートした。当時は日本中に活力がみなぎっていた頃であり、高度経済成長の波に乗って順調に業容を拡大させていった。
このような中、1971年に木村康廣氏は太陽電音に入社、一貫して製造現場でモノづくりに携わってきた。1978年の成田空港開港に向けて、整備工場向け放送システムの製造・調整・現地調整を担当した。当時は「夜中の12時まで残業するのは当たり前、設計者も事務所で仕事をしている社員も、定時を過ぎると作業場で全社員が製造作業者として機器の製造・調整を手伝う時代でした」と当時の忙しさを振り返る。
また、1984年には、大型スーパーマーケット向け自動放送装置の製造から開発までを担当。発注企業と操作する担当者を含めた打ち合わせを重ね、ニーズをきめ細かく把握することに努めたという。お客様の要望に応えるためにも「スーパーの新規オープンの数日前から現地に張り付き、納入した自動放送装置の調整にあたり、操作性に満足していただきました」と笑顔をみせる。その後も当社は事業領域を拡大させながら発展し、2005年に木村氏は4代目の社長に就任した。

創業当時からの、音響技術を活用するために、より遠くへ伝える為の通信部門、ケーブルを使えない所への無線部門、状況を確認する為の映像部門と4部門に分けし、このような音響技術を活用したビジネスは当社の中核事業に成長している。現在では高層ビル、ホテル、デパート、スーパー、野球場、駅構内などで、誘導放送・時報・案内放送を行うための確認を含めた安心・安全をテーマに非常・業務用放送設備を設計・製造している。また、通信技術は防災無線などに活かされ市町村の庁舎・役場と警察や消防署などを無線システムを含めた通信ネットワークで結び、台風や地震などの災害情報から、住民に役立つ行政情報まで、地域に設置した屋外スピーカーを使って住民に伝達するためのシステムなどの技術援助をしている。
さらに、トンネル内のラジオ再送信装置などの道路交通情報通信機器関係も無線部門として手掛けている。最近は、音声合成機器によるネットワーク(LAN)を使ったIPシステムを活用した、駅ホームの監視やテレビ会議のシステムなども提供する。

「お客様の『こういうものはできないの?』に、誠意と熱意をもって応えることを心掛けてきました。今まで培ってきた技術やノウハウを活用し、お客様のさまざまな要望に対して、提案し実現することができます」と木村社長は胸を張る。

● 試行錯誤を繰り返し、地球に優しい小型風力発電機を開発! 


一方、当社は1990年代半ばに3枚翼プロペラ型の小型風力発電機の開発に着手した。山間部や離島などの電力供給が困難な場所に当社の通信機器を設置するには、自前で電気を起こす必要がある。そこで目をつけたのが自然エネルギーである風力の活用である。しかし、商品化するまでにはさまざまな試行錯誤を繰り返し、実に10年の歳月を要したという。
特に注力したのが風車の安全性確保であり、台風の強風を受けても羽根が壊れないように、試作と試験を繰り返した。風洞実験装置をもつ足利工業大学や三重大学に協力を求め、そこに試作した風力発電機を持ち込んで強風を当て、羽根や発電機の状態を確認した。「風力発電機の試作にあたっては、図面を描くことよりも、材料を加工して形にすることを優先しました。まず形にして、試作品を目の前にして技術者同士で議論するのが、製品開発の早道となります。風洞実験では、風速を毎秒20メートルまで徐々に上げていきながら、羽根の強度を確認し改良を重ねていきました」と木村社長は解説する。


こうして完成した風力発電機は、山間部の施設の監視カメラ、バイオトイレ、学校や役所のLED表示盤・照明などの電源として、さまざまな場所に設置されている。当社が提供する風力発電システムの主な特徴としては、@羽根の直径が1.2メートルで風速12メートルでの出力が450Wと小型であること、A太陽光パネルを併設しハイブリッド型として出力の安定性を高めたこと、B発電した電気をバッテリーにためる自立型のシステムであること、C無線機・スピーカー・監視カメラを組み込んだシステム構成が可能で、山間部や離島などの電気のない場所での防災放送や気象監視に利用できること、などが挙げられる。

このような当社の風力発電機「WINTEX-880A」は、2006年に「川崎ものづくりブランド」に認定された。川崎ものづくりブランドとは、川崎ものづくりブランド推進協議会が主催する高い技術や技能から生まれた製品を顕彰・PRしていこうとする制度である。「WINTEX-880A」は、「独創的な技術・品質・将来性・環境配慮・社会貢献等を兼ね備えた製品」として公的に認められ、高い評価を受けている。この認定を契機に口コミで受注することも増えたという。

● OJTで若手を鍛え、安心・安全な放送システムをトータルに提案 


  当社は産学連携の取り組みにも積極的だ。太陽が出ない、風がない、発想から人力発電で充電する発電機システムとして昨年、専修大学の知識力と川崎マイスターである伊藤工業と共同で自転車型の発電システムを開発した。人がペダルをこぐことで自転車の後輪軸に装着した発電機を回し、発電した電気を蓄電池にためるという仕組み。既に川崎市立夢見ヶ崎動物公園の夜間照明と非常時の緊急用電源として使用されている。このような新技術へのチャレンジが可能なのは、当社の組織が技術者集団であるため。「5年ほど前に定年で数名の社員がリタイアし、若い社員中心となりました。社員教育の中心は、日々の仕事を実践していく中でのOJTです。外部の電気理論の研修なども受講してもらうようにしています。若い人には自分が担当する分野だけでなく、他のメンバーとオーバーラップする技術も勉強してもらいたいですね」と木村社長は若手社員に期待を寄せる。そして「デジタル技術のさらなる強化により、当社がこれまでに培ってきた多様な技術を束ね、環境に優しく安心・安全な放送システムなどをトータルに提案していきます。また、風力発電を利用したシステムでより太陽電音の技術力を広く知ってもらい、新たな販路の開拓につなげていきます」と将来の事業展開を見据えている。


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