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会社名ランド・テクノロジーズ・ジャパン 株式会社


日本の製造技術を活用したソフトウェアで業界標準デファクトスタンダードを目指す



社長 油谷 勝 氏 
事業内容事業内容
CAD周辺ソフトウェアの販売・教育・サポートとカスタマイズ化、製造業向けソリューション展開、コンサルティング、受託解析

  • 企業名 ランド・テクノロジーズ・ジャパン 株式会社
  • 創 業 1997年(平成9年)3月
  • 所在地 川崎市川崎区東田町6−2
  • 電 話  044‐223−1095
  • 代 表 油谷 勝 (アブラタニ マサル)
  • URL   http://www.randapan.co.jp

  「当社は、発足当時コンピュータによる設計支援システムPLMの周辺ソフトウェアを取り扱うカナダにあるランド・テクノロジーズの100%出資の子会社から始まり、外資系の日本現地法人として営業しておりました。大きな転機は、昨年2011年8月に本社から完全に分離して100%日本法人のランド・テクノロジーズ・ジャパンとしてスタートしています」と語る油谷社長は、本社と日本との商売の方向性の違いから経営陣が企業を所有者から買い取る“マネジメントバイアウト”を実行した。 米ボーイング社が航空機部品で採用したクラウド上で品質・検査工程を一元管理できる品質管理システム「Net‐Inspect」「InspectionXpert」また、国内自動車メーカーでは業界標準を意味するデファクトスタンダードの音響・振動特性解析ソフトウェア「ACTRAN」などを主要製品として販売している。


● 経営者が企業を買い取る“マネジメントバイアウト”を実行する  

「外資系企業を買い取ったと言っても今まで付き合ってきた世界中の取引先とは契約を継続しているので、お客様にとっては何も変わりません。カナダ、アメリカ、ヨーロッパから輸入したモノづくり企業向けPLM周辺ソフトウェア・マニュアル等を日本語化し、日本独自の仕様に開発しています」と語る油谷社長は、カナダの元親会社とも新たな契約を交わし、良好な関係を維持する。 油谷社長は、大学卒業後に日本のソフトウェア会社に営業として入社した。その後、アメリカのベンチャー企業に転職して、その企業がナスダックに上場して急激に成長していく様子を社員として体感した。その成長する企業のスピード-には海外のソフトウェアベンダーの凄さに圧倒されたと言う。 ソフトウェアを売る営業として数社を経験して行くなか、アメリカのベンチャー企業時代の同僚の要請で当社の営業所設立と同時に営業マネージャーとして入社した。その当時の支社長だったオーストラリア人の弁護士が帰国することや本社の意向もあり、2002年に油谷社長が日本の支社長に就任した。

「経営環境が厳しくなるなか、本社の幹部が頻繁に代わり、日本市場に合わない製品を販売することや経費削減などのリストラを要求してくる本社とは日本での商売の方向性と離れていきました。友人の社長に相談した際、当時300社を超えるお客様がいて保守だけで1.5億円以上が黙っていても入る会社をつぶすのはもったいないと言われたこともあり、社員と話し合い、本社と交渉して企業を買い取るマネジメントバイアウトを決意しました。日本支社長時代には経理マネージャーがいたので決算書に関心がなかったが、経営者になって決算書に目を通すようになると他の拠点のエンジニアの人件費まで帳簿上は日本支社が支払っていたことに気付きました」と油谷社長は憤りを感じる。 この業界では資金繰りが厳しいと商売にならない。次々に開発される製品の対応・保守、また新しい製品への新規投資など、止まることが許されない業界とも言われるが「ただそのスピードの速さが仕事への充実感でもあり、面白さを感じる所」と油谷社長は語る。

● 日本のモノづくり企業に業界標準のソフトウェア製品をいち早く提供する

  デジタルエンジニアリング的なソフトウェアの業界では、海外メーカーは最初から世界市場を目指して、デファクトスタンダード(業界標準)となる製品を開発販売するという戦略だ。日本の製造業、特に、自動車や重工業の会社は業界標準のソフトウェア製品を採用することを希望するので、いち早く提供することが当社の使命である。但し、日本市場で販売するためには、日本語化や日本語のOSチェックなど日本の製造業に適合した製品に仕上げなければ売れない。また、日本の製造業の持っている品質管理の取り組みを効率良く実施できるように顧客の作業に合わせた仕様のソフトウェア開発も当社で行っている。ソフトウェア改良の仕様書を当社で作成して、そのソフトウェアメーカーと共同開発する。当社が開発費を出す代わりに、アジア地区での販売権を獲得する契約を交わすというビジネスモデルだ。 「製造業の場合、工場が海外に出て行ってもR&D(研究開発)は日本国内に残っています。海外で製造生産している製品であっても精度などの品質検査は日本で行っているので、リコール問題などが発生した際に、当社の製品を使うとどの部品をどこで作っているかをすぐに把握

できます」と油谷社長は語る。当社の強みの1つは“ニュートラル”であること。多くのソフトウェアの販売会社は自社の製品だけで全部のシステムを固めようとするが、当社は自社の製品だけでなく世界中からお客様の要望に合った製品を集めてシステムを組むことができる。

2つ目の強みは、メードインジャパンの最後の砦となる不良防止のための品質検査で強みのある製品を持っていること。具体的な製品は、インスペクション・エキスパート(Inspection Xpert)とネット・インスペクト(net-inspect)だ。特に、米ボーイング社が正式採用したネット・インスペクトは、航空機部品の全てのサプライヤーの部品情報をクラウドにデータ送信するシステムであり、アジアでの販売権を持っているのは当社だけだ。「航空機部品を生産する日本のサプライヤーは、いずれ購入してくれると信じています」。

● 日本のモノづくり技術はソフトウェアの機能向上にも寄与する 


  日本のモノづくりの高い技術やノウハウを組み込んだ自社企画のソフトウェア製品は売れていると言う。職人技はソフトウェアの機能向上にも寄与している。例えば当社製品「3Dキャピラー(3DCapiler)」がその一例で、当初は部品の厚み解析や部品間のクリアランス(隙間)解析などが主要機能であったが、お客様の要望でレポート作成機能を追加してCADを使用しない部署など後工程の品質管理のための資料として使えるように改良した。 また、今春3月に新たなソリューション製品「デョメンジョン・マネジメント」を発売する。モノづくりの設計者が決めた基準となる寸法や公差情報を後工程まで添付ファイルで見ること

ができる製品だ。最大の特長は物作りの工程で誰でも簡単にその製品情報のKEYとなる寸法・公差情報を確認できる事です。大手自動車メーカーの殆どが採用した構造・音響特性解析ソフトウェア「アクトラン(ACTRAN)」のようにデファクトスタンダードなソフトウェアを目指している。

「川崎は絶対にいい所です。品川に行けば新幹線で名古屋や大阪にすぐに行けるし、羽田へのアクセスも良いので、行政としてオフィス誘致を積極的に推進すべきです。将来は川崎駅から雨に濡れずに通勤できるオフィスに移転してトレーニングルーム等も作りたいと考えています」と油谷社長は熱く語る。


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