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会社名MPO株式会社


医療関連ビジネスのベンチャー企業を創出する知的財産の総合プロデューサー集団



社長 木苗 貴秀 氏
事業内容事業内容
・聖マリアンナ医科大学を始めとする医・薬学系大学の技術移転
・大学・病院・医師発の知的資産・アイデアに基づくビジネス育成支援
・企業が保有する技術シーズ・知的財産の再評価・事業化支援
・医薬品・医療機器の臨床研究・非臨床試験・臨床試験・市販後臨床試験のコンサルティング・支援

  • 企業名 MPO 株式会社
  • 創 業 2004年(平成16年)7月
  • 所在地 〒216−8512 川崎市宮前区菅生2−16−1 聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター内
  • 電 話  044‐979‐1631 
  • 代 表 木苗 貴秀氏(キナエ タカヒデ)
  • URL   http://www.mpoinc.co.jp
 
  「特許など知的財産の技術移転だけでなく、大学・病院・医師発の知的財産やアイデアに基づく医療関連事業のビジネスモデルを企画し、経営の枠組みを作り出し、商売につなげるまでを支援したい」と木苗社長は語る。当社は、良い薬・医療機器・治療方法を育てるために、大学の持つ“知的財産”や“専門知識”の積極的な事業化を支援している。また、臨床現場の専門家のネットワークを通じ、新しい効能の発見や有効的な治療方法の再評価等を実施することも可能であり、大学、企業や研究機関に対する様々な支援を行っている。

● 知的財産を広い意味で捉え、医療関連事業のビジネスモデルを創出する 


  「社長に就任した時が会社の最大のピンチだった。平然を装いながらも水面下で足を必死に動かしていた」と木苗社長は語る。
 当社は、平成16年7月に初代社長である大竹秀彦氏(元潟iノエッグ社長)が設立した企業で、4年前に木苗社長が2代目社長を引き継いだ。当時は、木苗社長、社員1名、パート1名の3名の体制で、売上も少なく、財務状況も悪かった。主に、聖マリアンナ医科大学の特許など知的財産の技術移転機関(TLO)としての運営業務、提携先の企業から特許調査レポートの作成業務や新たなニーズ紹介等の業務を受託していた。また、聖マリアンナ医科大学の学内ベンチャー企業である潟iノエッグのマリアンナ化粧品の販売代行業務を受託し、薬局に販売した。本業務により大学の研究開発から消費者への販売まで一連の経験を積むことができた。
 ある時、聖マリアンナ医科大学の医師からシーズの特許化だけでなく、医療関連ビジネスを展開したいと相談があった。これをチャンスと捉え、当社では関連会社としてMVP株式会社を設立する等の上で医療関連ビジネスの立ち上げから支援し、事業化後には窓口として事務局運営を受託する“事業化支援業務”を開始した。現在、特定非営利活動法人(NPO法人)など10以上の医療関連ビジネスの展開を支援中だ。
 その一つ、「NPO法人 川崎糖尿病スクエア」は、聖マリアンナ医科大学 代謝・内分泌内科の田中逸教授が設立した法人だ。糖尿病の予防と治療を目指す患者、医療スタッフ、主治医、専門医が団結して治療に取り組むため、様々なサポートやサービスを提供することを目的に開始した医療事業だ。患者が地域の診療所で診療できるように地域の診療所への指導や助言を行っている。本事業から糖尿病新薬の臨床研究ネットワークも生じた。
 TLOの取り扱う知的財産の範囲を広げて、大学の医師が持っている事業のアイデアやシーズも含めた広い意味で捉えたことで、医療関連ビジネスの展開に成功した。
 「NPO法人 エキスパート イメージング アンド インターベンショナル サポート」は、聖マリアンナ医科大学 放射線科専門医である中島康雄教授が設立した法人である。高度な画像診断とできるだけ身体に傷を残さずに体内の病気を治療する低侵襲治療(IVR)臨床研究システムの開発を目的として開始した医療事業だ。地域の診療所の代わりに遠隔画像診断を提供し、IVRに関する相談や指導も行う。当社は、遠隔医療のマーケティングや画像診断を担当する医師の配置、各病院との契約業務、や経理など事務局運営を支援している。
 本事業では、連携する15病院をネットワーク化しているので、遠隔カンファレンスシステムが必要となる。そこで、川崎市内の中小企業にシステム開発を依頼中だ。
 聖マリアンナ医科大学小児病棟では、治療に向き合う入院中の子供達が絵を描くことで入院生活を楽しみ、インターネットに掲載することで同じ病気を持つ子供たちを勇気づける「キッズアートプロジェクト」も支援している。
      

● ライフサイエンス分野に挑戦する川崎ものづくり企業の先導役を目指す 


 医歯薬学系30大学や企業とオープンなネットワークを保有し、シーズの探索や企業への提案もできる。また、グローバル市場への展開として、米国のコンサルティング会社やシンガポールのバイオポリスとも連携している。本連携体制の構築には、経済産業省の創造的産学連携体制整備事業を活用した。
 当社の経営理念は「生命の尊厳を基調に、知から財を生み出す仕組みを創り、科学技術の社会還元と、新たな産業の創出に貢献する」とある。冒頭の「生命の尊厳を基調に」は、聖マリアンナ医科大学の理念でもある。ビジョンは「生命倫理と科学的根拠に基づいた価値ある事業の創出と育成を通じて、社会に貢献できる知的財産の総合プロデューサー集団となる」とある。
 経営目標は、社員1人1億円の事業を立ち上げることだ。昨年、木苗社長は、轄ラ胞応用技術研究所を設立した。聖マリアンナ医科大学形成外科の井上肇准教授が保有する多血小板血漿(PRP)を用いた治療方法の認知、治療ノウハウのコンサルティングが事業目的だ。床ずれや糖尿病など難治性皮膚潰瘍の患者の血液から血小板を抽出し、患者の皮膚に注射することで組織を再生する治療方法で、自己由来のため、副作用や感染症が少ない。PRP療法は、先進医療に認可されているので、将来、診療保険に収載された際には、血小板血漿を抽出する自動機器を開発する計画だ。
 「ものづくり、電機、ソフトウェアなどの異分野から医療福祉分野に参入する企業を支援したい。また、外資系企業が独占状態の医療機器産業に対して、国産品を開発製造したい」と木苗社長は夢を語る。シーズを売り込むだけでなく、“こういうものがあったらいいな”という医療現場ニーズを聖マリアンナ医科大学の医師や病院職員から200ほどピックアップした。その医療現場ニーズを“かわさきライフサイエンスネットワーク事業”などで企業に情報提供し、数社が契約に至った。本事業では、医療現場ニーズを知的財産と捉えた。
 当社は、ライフサイエンスという成長分野に挑戦する川崎ものづくり企業の先導役を目指すと言う。一般的には製品を開発しても売れないケースが多いが、当社が市場調査し、販売チャネルを探す。医療従事者にニーズを聞き、商社や卸売業を巻き込みながら価格決定し、製品の取扱いも依頼する。
 木苗社長は、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程を修了し、29歳で朝日アーサーアンダーセンに就職した。3年間のコンサルタント時代に、ビジネスモデル構築、サプライチェーン構築、経営戦略、IT導入など様々なプロジェクトを経験する。多くの業種業態を俯瞰的に見たことが現在の社長業に役立っている。
 今後は、社員を増やしても20人を超えない少数精鋭で経営する計画だ。新規採用は毎年1人を予定している。採用では“やる気”を重視し、経営・技術・知財のどれか1つが得意であれば残りは当社で教育する。
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