HOME

元気な起業家紹介
  元気企業紹介(TOP) > たつみ工業 株式会社

会社名たつみ工業 株式会社


コンビニ向けプレハブ冷蔵庫が主力製品断熱技術で社会に貢献!



社長 岩根 弘幸 氏
事業内容事業内容
業務用プレハブ冷蔵庫の設計、製造、組立・施工

  • 企業名 たつみ工業 株式会社
  • 創 業 1962年(昭和37年)4月
  • 所在地 〒212−0054 川崎市幸区小倉4‐1‐13
  • 電 話  044‐599‐2238 
  • 代 表  岩根 弘幸氏(イワネ ヒロユキ)
  • URL   http://www.tatumikougyou.co.jp
 
  たつみ工業は、コンビニエンスストアで使用されるウォークイン式プレハブ冷蔵庫で高い市場シェアを占めている。設計・製作・施工を一貫して自社で行い、オーダーメイド対応、短納期、高品質、コスト削減を実現している。特に、自社工場で生産する断熱パネルには自信を持つ。社長の強いリーダーシップで組織運営を工夫し、新製品や技術開発にもチャレンジする元気企業を紹介しよう。

● コンビニ向けのプレハブ冷蔵庫で飛躍! 


 岩根弘幸氏の祖父は、たつみ工業を1962年に設立した。換気用ダクトを製造し、スーパーマーケットの店舗に取り付けることから事業をスタートさせた。その後、取引先から「米軍基地のプレハブ冷蔵庫をやってみないか」と声が掛かり、見よう見まねで作り始めたという。
 早逝された祖父の後を継ぎ、事業を発展させたのは、岩根氏の父親だ。当社は牛乳販売店や精肉店等へ納入するプレハブ冷蔵庫を製造するようになっていたが、大手スーパーや学校の給食室にも納めることで、事業を拡大させていった。そして、1974年にセブン-イレブンの出店が始まると、その2号店から、ウォークイン冷蔵庫の納入を開始した。セブン-イレブンだけでなく、ミニストップ、サークルKサンクス、スリーエフ等にも当社の冷蔵庫は採用され、コンビニが日本全国へ普及していくのに伴い、市場での地位を固めていった。今では、コンビニ向けのプレハブ冷蔵庫は、当社の主力製品に育っている。
 岩根氏は大学を卒業後、パソコン関連企業に就職し、数年間営業マンとして活躍した。その後、当社へ入社。工場でのものづくりや納入先での据付工事など、当社の事業に欠かせない業務に携わることで、仕事の基本を身につけていった。2007年、岩根氏は35歳の若さで社長に就任。以降、先頭に立って当社を牽引している。
 プレハブ冷蔵庫とは、あらかじめ工場で生産された壁・天井・床のパネルを納入先の現場で組み立て施工して、冷却装置を組み込んだもの。これにより、品質の良い製品を短納期で供給することが可能となる。加えて、パネル内部に埋め込んだ自社開発のロータリーロックを使用することで、組立時間を大幅に短縮し、断熱性や気密性を向上させている。従来、パネルを2人作業で組み立てていたのが、1人作業でできるのもロータリーロックの利点である。また、設置スペースに、『柱がある、梁が出ている、階段下、壁が斜め』といった制約があっても、幅・奥行・高さ寸法や形状を自在に設計し、柔軟に施工できるのが当社の強みだ。
 一方、設立50年を超える業歴の中で培ったプレハブ冷蔵庫の技術とノウハウは、顧客から高い評価を受けている。現在では、コンビニを始め、リカーショップ、フラワーショップ、ドラッグストア、スーパー、レストラン、食品工場、ビール工場、漬物工場等の様々な場所で、当社のプレハブ冷蔵庫やプレハブ冷凍庫は使用されている。また、外部の環境から遮断した空間を作るという独自技術を応用し、シールドルーム、防音室、クリーンルーム等も製造しており、多様な顧客ニーズに応えている。
     

● 組織運営を工夫し、社員のモチベーション向上を図る 


 当社では、毎年ジョブ・ローテーションを行い、顧客との打ち合わせ、図面の作成、パネル製作の各工程、設置現場での組立・施工など、社員全員が様々な仕事を経験することで、多能工化を進めている。引き合いから施工完了まで一連の業務を担当し、製品に関する幅広い知識と技術を身につけることが狙いだ。これは、社員のモチベーションの向上や社員同士の助け合いにもつながっているという。
 また、社員が目標を持って仕事に取り組めるように、マイスター制度を設けている。仕事の習熟度に対する客観的な評価基準を設定し、作業別に細分化して項目を分け、それぞれの項目について個人別の習熟度を測っている。各人の出来ること、出来ないことが明確になり、目標達成に向けた努力が促され、達成の際の充実感が仕事のやりがいにつながっていく。
 最もユニークな取り組みは『月一冊読書作戦』だ。「当社では、毎月、社員に好きな本を1冊読んでもらい、感想文を原稿用紙3枚に書くことを義務づけています。漫画や週刊誌のたぐいのもの以外は何でも可で、本のジャンルは問いません。書籍代は会社が負担しています。毎月、感想文を文集に纏めて、発表会を行っています。この活動は今年が3年目で、文集は30冊になりました。社員の書く力や考える力の養成に役立っています」と岩根社長は笑顔をみせる。
 一方、働く環境の整備にも積極的に取り組んできた。「私が入社した頃は、据付工事で徹夜をした翌日も、出社して仕事をするのが当たり前の職場でした。徹夜明けで、疲れきっていることは明らかなのですが、根性論で頑張るという風潮がありました。しかし、睡眠不足で仕事をすると、事故や怪我につながります。社長(父親)とは大喧嘩になりましたが、徹夜仕事の翌日は代休を取るように、変えてもらいました」と岩根社長は、これまでの慣行や固定観念を見直すことの必要性を強調する。
   

● 断熱技術を活かし、世の中を『ちょっと変えたい!』   


 創業から50年の節目を迎えるに当たり、デザイナーズ・ウォークインという新しいコンセプトの『SYNERGY SERIES』を開発し、昨年2月に東京ビックサイトで開催された厨房設備機器展“HCJ2012”に出展した。従来の業務用冷蔵庫は店舗のバックヤードで使用され、来店者の目に触れることはなかった。これに対し『SYNERGY SERIES』は、ウォークイン冷蔵庫の外観に鏡面加工の鋼板を採用するなど、デザイン性重視の設計としたことにより、人目につく場所に設置してもおかしくない製品に仕上げた。『見られるための性能』を追求した製品は、展示会で好評を博し、ホテル・レストランのオープンキッチンやワインセラーに使用したいなど、商談の申し込みがたくさんあったという。
 また、生き残りのためには、『当社でしか作れないという高度な技術力が不可欠』との信念から、技術シーズの発掘にも余念がない。昨年、岩根社長は米国のNASA(航空宇宙局)と知人を介して接触を試み、面談を許可されたという。11月には訪米し、NASAの担当者と意見を交換した。現在、NASAが持つ最先端の技術を日本で商用化すべく、協議を重ねているところだ。
 そんな岩根社長の座右の銘は『多逢聖因(たほうしょういん)』。これは、いい人に交わっていると良い結果に恵まれるという意味。「多くの人と会うことが良い流れにつながります。これからも出会いを大切にして、事業を前進させていきます。当社の断熱技術を活かし、世の中を『ちょっと変えたい』と考えています」将来に向けた抱負を、力強く語る。
 
  戻る

Copyright 2005 Institute of Industrial Promotion-Kawasaki.All rights reserved.