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会社名東洋ロザイ 株式会社


少数精鋭によるきめ細かな顧客対応で発展する工業炉の老舗企業



社長 山村 弘樹 氏
事業内容事業内容
工業炉の設計・施工・メンテナンス、再生木材やリサイクルブロックのデッキシステム提案・施工

  • 企業名 東洋ロザイ 株式会社
  • 創 業 1961年(昭和36年)10月
  • 所在地 〒210−0858 川崎市川崎区大川町12−1
  • 電 話  044−333−8444 
  • 代 表  山村 弘樹氏(ヤマムラ ヒロキ)
  • URL   http://www.touyourozai.jp/
 
  創業52年を迎えた東洋ロザイは国内屈指の工業用炉材の老舗企業である。炉材販売から工業炉の設計、施工、メンテナンスまでを手掛け、長年の実績がユーザーとの厚い信頼関係を築き上げてきた。近年は環境資材事業にも本格的に乗り出し、景観材などを中心に新たな柱として育成に取り組む。創業者でいまも陣頭指揮を執る山村弘樹社長は「これからも奢ることなく足元を固め100周年を目指せる企業にしていきたい」と事業の継承・発展に意欲を見せる。

● 工業炉を核に環境資材分野にも注力 


 工業炉は、鉄鋼、自動車、窯業、化学工業といった幅広い産業分野で熔解、精錬、加熱などの各種熱処理で使われる設備である。工業用原材料や機能要素部品の製造工程に不可欠な装置であり、日本のモノづくりの要となる技術だ。
 東洋ロザイは耐火レンガの販売・メンテナンスからスタートした。断熱レンガ、セラミックファイバー製品と扱い品目を増やす一方、各種の鍛造炉の設計・施工をはじめ浸炭炉、アルミ溶解炉、セメントキルンといった各種工業炉のメンテナンスまでを手掛ける専門企業へと発展してきた。営業拠点は川崎・本社のほか、仙台支店を持ち、顧客の地方展開に合わせて東日本地区を中心にカバーしている。87年には環境資材事業に着手し、天然木材やタイルなどの建材販売・施工へも進出。現在は工業炉事業が売上高の70%、環境資材事業が同30%という構成となっている。
 主力の工業炉は景気後退が進む中もメンテナンス需要を中心に受注を取り込むことで堅調に推移しており、新設炉も年間1−2基の受注を続けている。山村社長は「メンテナンスは定期修理があり、景気に左右されない。製造業の海外移転が進んでいるが、国内需要はそれほど減ってはいない」という。
   また、環境資材事業では、人や環境にやさしい素材を使いアート感覚を活かした街づくりに取り組む。天然木材、再生木材、オーストラリアレンガ、再生ブロックなどの建材を用いたデッキやプロムナードの施工を手掛ける。川崎と仙台に各2人の専任者を置き、公共施設等への納入実績を着々と増やしているところだ。「工業炉事業を中核事業とする一方、環境資材事業は利幅が少ないものの市場のすそ野は広く、将来を見据えてじっくり取り組んでいく」と2本柱による事業体質の強化を目指す。
     

● 川崎区昭和町で創業 


 山村社長が炉材の世界に入ったのは20歳の頃。法政大学経済学部の夜学に通いながら兄の紹介で、炉材商社で働き始めたことがきっかけだった。卒業後は兄が設立した耐火レンガ会社に就職し、24歳で結婚。川崎市川崎区昭和町の妻の実家で義父と一緒に暮らし始めた。会社を興すきっかけは義父の「どうせやるなら独立してみてはどうか」の一言だった。25歳で自宅を事務所として東洋炉材工業所(80年に東洋ロザイに社名変更)を創業した。当初は顧客もなかったが、川崎には自動車の部品鍛造施設やセメント工場が多数あり、徐々に取引先を増やしていった。
 転機が訪れたのは創業翌年の62年。株式会社に改組したが、当時はまだ信用がなく炉材メーカーへの支払いはほとんどが現金のみ。手形決済するための銀行取引が必要だったものの、銀行はなかなか応じてくれない状況だった。その時に義父が当時務めていたプレス工業で懇意にしていた柳井清澄常務(当時、後に社長)の口添えで横浜銀行に口座を開設することができた。柳井常務からはその後も東京鍛工所(現TDF)、新日本鍛工(現シンニッタン)を紹介してもらい事業は炉材販売から築炉へと拡大していくことになる。
   

● 感謝の気持ちをもって顧客に接する 


 東京オリンピックを控えた高度経済成長も絶好の追い風となった。「会社を興した時期が幸運だったこともあるが、多くの方からお世話いただいたことが成長のもととなっている」と節目には周囲の支援が必ずあったと山村社長は付け加える。たとえば、65年に東芝セラミックス(現コバレントマテリアル)と代理店契約を結んだこともその一つ。「当社は新日本鍛工所に東芝セラミックス製の不定形レンガを納めていたが、東芝セラミックスと正式な代理店契約がないことが問題となった。それで東芝セラミックスの島田秀三常務に相談に乗っていただき、その尽力で契約を結ぶことができた」。新日本鍛工所との取引によって小松製作所がポーランドに建設した鍛造工場への炉材納入にも結びつくなど様々な人の縁によって顧客の幅を広げていく。「当社の強みはお得意様をはじめ良い人に巡り合えてきたこと。良い従業員、協力企業の腕の良いレンガ職人など様々な方々と出会えたことでお客様の信頼を得て、それが自然と新規の受注にもつながってきた。人々への感謝の気持ちを持ち続けて、接していくことがもっとも大切であると常に感じている」。こうした山村社長の思いは経営理念、社是からも読み取ることができる。

● 少数精鋭による筋肉質の経営  


 同社の経営理念は「未来へつなぐ創造と技術で豊かな社会づくりに貢献する」である。さらに「感謝」「報恩」「三つの戒め」を社是として掲げる。感謝は今生に感謝、両親に感謝、諸物に感謝、東洋ロザイに感謝。報恩はその恩に応える。三つの戒めは脚下照顧、因果応報、畢竟如何ん。「脚下照顧は自分の足元を良く見なさい。畢竟如何んは曹洞宗の始祖である道元禅師の言葉でいい気になるものではないという意味。この思いを全社員に浸透させ創業の意思を次につなげていきたい」との願いが込められている。
 山村社長のこうした経営理念は徹底した少数精鋭主義にも表れている。従業員数は23人。創業以来、半世紀ものあいだ従業員数を無理に増やさず事業を運営してきた背景には過去に倒産した同業者や周辺の企業を数多く見てきた経験がある。「失敗する企業の多くは経営者の油断に原因があった。調子が良くてもいい気になってはいけない」と慎重な姿勢を崩さない。同社では設計、施工といった業務はすべて協力企業にアウトソーシングすることでコストを抑えてきた。受注の変動に柔軟に対応できる体制を敷き、メンテナンスに軸足を置くことで景気に影響されない筋肉質の経営を構築している。同社の真の強みは理念を実践に昇華させ、それを持続しているところにありそうだ。

● 創立100周年に向けてスタート  


 東洋ロザイは2012年に51期を迎え、新たに「創立100周年に向かって躍進」とする目標を定めた。「創業者の思いを次世代につなげることが経営者としての使命でもある。何事においても感謝を持って対応し、会社と社会に貢献することで、より良い収入を得て、唯一の人生を豊かにする。社員全員がそのことを理解し、実践していくようにさらに気持ちを引き締めて取り組んでいきたい」。さらなる頂を目指し、後続の育成に一層力を入れていく構えだ。
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