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元気な起業家紹介【エレクトロニクス】
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会社名株式会社 日本アレフ


世界屈指のリードスイッチを誇る開発型センサデバイスメーカー



社長 堀之内 英
事業内容事業内容
制御用スイッチングデバイスのリードスイッチ、リードリレー、各種センサ(検出用センシングデバイス)、セキュリティ機器・装置および情報機器端末ターミナルの製造・販売 他

  • 企業名 株式会社 日本アレフ
  • 創 業 1936年(昭和11年)11月
  • 所在地 川崎市川崎区渡田新町3−11−1(川崎工場) 
  •       東京都港区麻布台2−4−5 メソニック39MTビル8F(本社)
  • 電 話  03‐5733−2101 
  • 代 表  堀之内 英(ホリノウチ スグル)
  • URL  http://www.nippon-aleph.co.jp/
 
 リードスイッチとは、小さなガラス管に封入された2本の磁性体のリード線が、管の外部から加えられた磁力へ反応することでON/OFF動作するスイッチである。わかりやすい用途で言えば、自動車のブレーキオイルの残量検知やトランクルームの開閉確認等向けとして使われている。年間3500万台(言い換えれば世界の4台に1台に相当する)の自動車に搭載されているリードスイッチを製造する世界的メーカーが、(株)日本アレフである。創業家の3代目である堀之内英氏は、大学教員から経営者へ転じた異色の経歴ながら、同社を更なる成長軌道に載せている。

● 祖父のめっき技術と父のリードスイッチが会社の基礎を作ってきた  


 日本アレフの前身は、堀之内社長の祖父が営んでいた生野製作所であった。生野製作所は、祖父母の住んでいた川崎市で1936年に創業し、めっき処理や製造ラインの量産設備製造、半導体の後加工などの業務で、一時期は400名近い従業員をかかえる総合的なものづくり企業であった。
 一方で、堀之内氏の父である保氏が、めっきなどの加工技術に加えて、製品製造をしたいという思いから、1968年に米国ハムリン社との技術提携により日本ハムリン(株)(1981年に日本アレフと社名変更)を生野製作所の子会社として設立し、国内初の民生用リードスイッチ専業会社として事業拡大をしてきた。
 自動車やその他の製品で採用が続き、1981年には売上100億円まで達する急成長を見せた。ファンヒーターの液面センサでは世界トップシェア、温水便座用レベルセンサでは、国内トップなど順調にリードスイッチの事業は育ち、生野製作所を超える規模となった。
 リードスイッチの接点部分には、製品の安定化や長寿命化のため、貴金属がめっきされており、めっきで培ってきた技術を活かすことができた。一方で、めっき事業では製品ユーザーの視点で最適なめっきが提案できるため、両事業で相互に競争力を高めることができた。
 商品群としては大きく3種類あり、リードスイッチ等の磁気センサの他に、光センサ、セキュリティ・センサの構成となっている。光センサは、紙幣の感知などATM端末やOA機器に搭載されている。セキュリティ・センサは、警備システムにおける防犯用人体検知センサ・監視カメラなどとして利用されている。
 現在、同社では、川崎工場でのめっき技術の他、会津、仙台、兵庫などの拠点で、電子回路、機構部品、ソフトウェア、金型、樹脂成形、プレス加工、組立など、多種多様なものづくり技術を一貫して対応できる強みを保有している。
     

● 大学の研究者から、経営者へ転じた 


 そのような事業家の祖父と父を見て育った堀之内氏の選択した道は、意外にも大学の研究者であった。プラスチック光ファイバーやセンサデバイスなどの研究をしていた。恩師が千歳科学技術大学の学長に就任したのに合わせ、堀之内氏も同大の専任講師となった。
 漠然と「40歳までに教え子と会社を設立したい」と思っていたが、「息子という理由で会社を継ぐのは良くない」と日本アレフを継ぐつもりはなかった。しかし、同社の社外取締役顧問として、外部の研究者の立場から共同開発などの新しい事業の種を提供していた。2001年には教え子と情報通信ネットワークや光デバイスを開発する大学発ベンチャー企業を北海道に立ち上げ、念願も叶えたが、堀之内氏が気になるのは日本アレフであった。教員と顧問の二足のわらじを履いていたが、いつしか顧問の比重が高くなり、2003年に常務取締役として入社した。父が病気で倒れるなど、様々なことが重なりもしたが、常勤の取締役となって気付いた問題点も少なくなかった。
 「会社が大きくなり、良いお客様に恵まれた一方で、謙虚さが無くなり、お客様への接し方も至らなかったのではないか。また、内向きの体質になり、正しい経営状況が現場から上がってこなくなったのではないか。」と反省した。
 その反省を元に企業理念である「お客様へのお役立ち」に立ち返り受動的な組織から、能動的に戦う集団作りを社員と一緒に目指した。
 また、「より良いモノを、より早く、より安価に」、お客様にご提供させて頂くこと、お客様の難しいご要望に対しても、センサのプロとして問題を解決することを社員に自覚させ、同時に若手人材に対してもコミュニケーションをとり、利益を上げるために一緒になって考えることを徹底した。そうすると経営成績は劇的に改善していった。
 2008年にはリーマンショックで経営的打撃もあったが、能動的姿勢は変えなかった。2009年にはNECトーキンからリードスイッチ部門の事業譲渡を受けて、同事業での足固めをした。リードスイッチは、昔から根本は変わらない製品であるが、最近では待機電力が不要な省エネ性が見直され、今後も伸びしろのある製品である。目標を明確にして現場力をきっちり働かせることで確実に利益を出せる体制が構築された。
   

● 今後も産学連携でセンサデバイスの新しい製品・システムの開発を強化する


 2011年には大きな転機があった、日本アレフに生野製作所を合併し、名実ともに一つの会社となった。
 東日本大震災を1つの契機に、NACグループでの日本でのモノ作りを原点から見直し、日本で生産した製品を、世界市場にmade in japanの製品として出荷する方針を打ち出した。
 日本の現場力を徹底的に研ぎ澄ますことにより、「日本の優れたものづくり」を発展させ、「現場(工場)の元気が、地域を元気にする」、「地域の元気が、日本を元気にする」に、つながるように体制を整えた。
 その結果として川崎ものづくりブランドにも認定された従来よりも耐食性の高いめっきなど優れた開発技術が生まれている。
 2010年に札幌と函館に研究拠点を設置し、研究開発の手は緩めない。その成果である介護用の離床センサ「ルナナース」(2014年発売)は、要介護者のベッド上での動きを非接触のセンサで判別することで、高い認識性能が売りとなっている。満足できる検出能力を追求し、8年をかけて開発した。この開発で主導的役割を果たしたのが、大学教員時代の教え子たちである。1期生が公的な補助事業などを活用しながら、形にしていった。優秀な人材を呼び込み、次世代に向けた人材育成を重点化している。その点で、堀之内氏は大学との結びつきを重要視しており、産学連携による開発も推進している。2013年には、福岡県に大学、公的機関の知的財産を活かした優位性のある新規製品の開発を事業とするAIテクノロジー(株)を設立した。アレフのA、イクノのIをとった社名には、同社のものづくり技術を事業につなげていく機能が期待されている。
 今後もセンサデバイス事業を高めていき、認知度でも世界のトップ企業となれるよう成長していく。2017年に売上高350億円、営業利益率15%を目指すという目標も堀之内氏の射程に入っている。

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