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会社名有限会社 杉山製作所


中〜大径のフランジ・リング形状や単品・小ロットの高精度切削加工が得意!



代表取締役社長
杉山 彰
事業内容事業内容
旋盤加工、NC旋盤加工、フライス加工

  • 企業名   有限会社 杉山製作所
  • 創 業    1950年(昭和25年)
  • 所在地   川崎市幸区神明町2−70
  • 電 話    044−522−5409
  • 代 表   杉山 彰(スギヤマ アキラ)
  • URL    http://sugiyama-seisaku.com/

 杉山製作所は創業以来、一貫して各種金属部品の切削加工を手掛けてきた。特に、Φ100〜Φ700の中〜大径のフランジ・リング形状の切削加工では、その高精度かつ高品質な仕上がりにより、お客様から厚い信頼を勝ち取っている。汎用旋盤も多い作業場では、旋盤加工にありがちな削りくずの床への散乱はまったくみられなかった。整理・整頓・清掃が行き届いた作業場で、若手社員が目を輝かせて働く元気企業を紹介しよう。

● 創業65年の技術蓄積、汎用旋盤やNC旋盤を駆使して部品を高精度加工


 いまから65年ほど昔の1950年、船舶のエンジンなどを製造する会社に勤めていた杉山彰氏の祖父は、勤務先から独立し、そこの協力工場として杉山製作所を創業した。創業当初から内燃機関の部品など、高い精度が要求される金属部品の切削加工を手掛けてきた。そして、お客様の多様なニーズに応える中で、工作機械、産業機械、機械器具、機械工具、産業装置に関連する部品など、加工の品目を増やしていった。
現在、当社が最も得意とするのは、鉄やステンレスなどの素材を加工して、フランジ形状やリング形状の部品を高い精度で削り出すこと。直径1m程度の大きさまで加工することが可能であり、加工手順や治具を工夫し、汎用旋盤やNC旋盤を駆使することで、大径かつ薄肉の部品でも歪みなく仕上げている。
 一方、杉山彰氏は大学を卒業後、ソフトウェアの会社に就職し、エンジニアとして4年ほど勤務した。そこで仕事の進め方などの基本を学んだ後、当社へ入社。入社して即、現場に入って汎用旋盤を使った作業に従事したという。完成した部品の配達も担当し、お客様の現場へ納品したついでに営業も行うという日々を過ごした。加工の難しい部品の製作では、先輩の職人に教えを請うなどして、旋盤加工の技術を次第にマスターしていった。
 そして、市場の変化に対応して品質や生産性の向上を図るため、NC旋盤の導入に踏み切った。「私が入社するまで、設備投資はあまり行ってこなかったので、設備を時代に合わせて整えるのが自分の役目と考えました。ただ、社内にNC旋盤に詳しい人はいませんでしたので、自分自身で考えて、作業の手順や方法を工夫しました」と杉山氏は当時を振り返る。
 2002年に社長に就任してからは、当社の事業基盤を整えるため、工場の整備に取り組んだ。それまで凸凹だった工場の床を平らにすることから始め、建屋の改修や新しい設備の導入を少しずつ進めていった。職場環境を整えることで、若者に入社してもらうことが狙いだ。「以前はベテランの職人が多く、平均年齢は50歳超えていましたが、現在では34歳まで若返っています。いまでは私が最年長になってしまいました」と杉山社長は笑顔を見せる。

● スピード、単品・小ロット、コストダウンの提案  対応力で勝負!


 杉山製作所は、工場にNC旋盤や汎用旋盤を10台程度配備し、旋盤ごとに一人の職人を配置しているため、短納期の依頼や単品・小ロットの注文も難なくこなしている。
 一人の職人が図面をもとに、加工の段取りから製作・検品までを担当するため、お客様の「明日までに部品を加工して届けて欲しい」という緊急の依頼や、「装置が故障したので、交換するための部品を1個だけ削って欲しい」という手間のかかかる注文にも、柔軟に対応することが可能だ。「当社ではお客様に提供する価値を高めることに着目しています。短納期の対応だけでなく、見積回答のスピードアップにも取り組んでいて、依頼をいただいてから2時間以内の回答を心掛けています」と杉山社長は説明する。
 一方、当社では、お客様の設計や製造の現場に入り込んで、コストダウンの提案を行っている。長年にわたり旋盤加工に携わってきた経験を活かし、部品の作りやすさの観点からコストダウンにつながる提案をしている。このような当社の提案は、お客様から「設計段階からのコストダウンや品質向上に役立つ」と評価されているという。
 杉山社長が最も重視しているのが、若手職人たちの教育だ。当社の旋盤加工の技術やノウハウの蓄積を若手にきちんと伝承し、時代に合わせて磨き上げていくことが、厳しい市場競争の中で勝ち残っていくために不可欠であると考えるからだ。「旋盤作業では加工する部品をチャックに固定する必要がありますので、部品のどこをチャッキングするかを見極めなくてはなりません。場合によってはチャッキングするための治具を作る必要があります。また、部品の形状よっては、事前に加工手順をよく検討しておかないと、図面通りに仕上げることができなくなる恐れがあります。したがって、職人には加工する部品の仕様に応じて、作業の段取りや治具を工夫する対応力が必須の能力になります。やったことがないような難しい仕事でも、自分の頭で考えて削り出すといった力をつけて欲しいですね。当社ではOJTが中心になりますが、若手職人に対応力をつけてもらえるよう指導しています。職人一人ひとりに個性や適性の違いがありますので、誰に何をやってもらうのか、仕事の振り分けを決める際には、そのような点にも気を配っています」と杉山社長は解説する。

● 『夢未来会議』を開催し、若手社員を育成


 杉山製作所では、2012年にISO9001の認証を取得した。お客様の要請を受けての取得ではなく、若手社員の教育効果を念頭に、主体的にISO9001の取得を決定したという。取得のための活動や、その後の運用を通じて、社員の品質や改善に対する意識を高め、自主性を引き出していくことが狙いだ。
 また、当社では1年ほど前から『夢未来会議』をスタートさせている。この夢未来会議は、当社が経営理念に掲げている「社員に夢と希望を与えられる企業となる」を実践するため、まずは月1回全員が集まって、みんなで意見や要望を出し合うことから始めている。
 その成果の一部は既に形となって現れている。たとえば、会議を踏まえて、社員の業績評価の明確化に取り組んでいる。技能や仕事への取り組み姿勢などについて評価項目と基準を設定し、評価票を作成した。社員一人ひとりが自己評価を行って評価票に記入した後、それを工場長や社長が評価するという仕組みだ。評価の結果を賞与に反映させ、頑張れば報われる仕組みにしており、近々運用を始める予定である。
 一方、当社は新規顧客の開拓にも取り組んでいる。ホームページやブログ等の充実を図り、当社が培ってきた技術力などの情報を発信している。また、ものづくり補助金を活用して、新しい仕事に対応するための技術導入を進めてきた。たとえば、安定した需要が見込まれるエネルギー分野に着目し、発電機やプラントなどで使用される軸受を生産できるような体制を整えている。「少しずつでもよいから、日々進化していきたいと考えています。ここ10年くらい職場環境や組織体制など、さまざまな改革を進めてきました。ゆっくりでもよいから、この改革の歩みは止めたくないですね」杉山製作所は堅実経営で一歩一歩未来へ向けて前進していく。

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