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会社名株式会社 ヨネヤマ


気づきと思いで食文化を支える食品パッケージのトータルコーディネータ



代表取締役社長
武井 泰士
事業内容事業内容
食品向けパッケージを通して、企画・開発・デザイン・調達・配送まで
リアルなビジネスを提供する

  • 企業名   株式会社 ヨネヤマ
  • 創 業    1946年(昭和21年)4月10日
  • 所在地    川崎市川崎区大川町10−1
  • 電 話    044−333−8111
  • 代 表   武井 泰士(タケイ ヤスシ)
  • URL    http://foodware.jp/

 株式会社ヨネヤマは、食品トレー、レジ袋、食品ラベル、割箸など我々が毎日手にする製品を扱う食品包装商社である。食品分野以外にも、清掃具や白衣などの衛生用品、段ボール、コンテナなどの物流機器、店舗用品など6万アイテムを超える商品を供給している。
 業界のトップ企業であるが、それに満足せず「より高くありたい」と語り、様々な挑戦をしている同社の武井泰士社長に話を伺った。


● 戦後の川崎駅前でゼロから創業し、社員を大事にして総合的食品包装商社に成長


 長野県飯田市出身の米山市郎氏が終戦と同時に上京し、焦土と化した川崎駅前で個人商店を立ち上げたのが同社の始まりである。割り箸を仕入れて販売する事業を始めたが、当初は製造元からは与信が得られずに箸の片割れしか卸してもらえなかった。やむを得ずアイスキャンディー用として販売して、支払を確実にすることで徐々に信用を高めていき、正規の箸も扱えるようになった。それからは、割り箸のほかに、広告マッチ、パンなどの包装紙、食肉包装用の経木などに取扱製品を広げていった。特に経木は、1958年に人造竹皮『ワロン』の特許も取得し、川崎区日進町に建設した工場で製造事業にも進出した。「より高く」の企業理念のもと会社は順調に成長し、総合的食品包装会社として確固たる基盤を築き、社屋も拡張した。1963年に社員公募で社名をカタカナのヨネヤマに改めた。また、1970年には製販分離して、ヨネヤマ加工(現:株式会社アップル)を製造会社として設立した。
 その後、ヨネヤマに訪れた大きな変化の波は、スーパーマーケットの台頭であった。「世の中の変化にいち早く乗って行こう」と1975年から卸売を強化し、配送部門の充実、レジ袋への対応などを迅速に進めた。こういった動きが奏功し、スーパーとの取引が増えていき、業界トップとなる土台を形成した。そのポイントについて、「生鮮品を扱う容器ですから、“鮮度”つまり迅速な対応が必要です。そのためには、社員による迅速な対応が何よりも重要であり、それが当社の強みでもあるのです」と武井氏は語る。創業者は、当時の中小企業としては先駆け的に寮を用意して、大変熱心に家族的な人間教育を行った。その社員を大事にする伝統は今も受け継がれている。

● アパレルブランドのトップセールスマンから転じ、ワクワク感を社内に伝える


 武井氏は、ヨネヤマの3代目社長である。1987年に大学を卒業して入社したイタリアのアパレルブランドでは営業マンとして活躍した。そこでは、有名人などの富裕層の顧客に対して、「クローゼットの管理などを任されたので、その方が気に入ってくれるには、何をすれば良いかを徹底的に考えました」というスタイルで仕事をした。その結果、一見自社の得にはならないことでも推し進め、時には競合するブランドの営業マンを連れて行くこともあった。「無理して売るのでなく、お客様の喜ぶ顔だけを考え、一緒に楽しませていただきました」という動きが、顧客からの厚い信頼を得て、その会社でのトップセールスマンになった。
 そんな武井氏は、1993年に妻の父が2代目社長を務める同社に入社。営業は経験してきたが、食品包装業界は全く畑違いであり、アパレルの華やかさとは違った文化もあり、戸惑いもあった。「郷に入れば郷に従う」の信念で、入社後すぐにコンビニエンスストアの担当となった武井氏は、イタリア製のスーツから国産紳士服チェーンのスーツに着替えて、目の前の顧客が喜ぶことを前のめりに実行していった。その結果、入社1年で記録的な新規売上を作った。
 アパレルでの経験から武井氏には「お金を追うより仕事を追いたい」という利他の精神がある。そのために自社の売り上げが減るような提案もすることがある。以前、コンビニの弁当には割り箸がテープで貼り付けられていた。しかし、売れ残りの弁当が廃棄されると、使われていない箸も同時に捨てられることになる。そこで、大手コンビニチェーンへ「お弁当に割り箸を貼り付けるのをやめて、レジ前でお客様の必要な数だけ入れることで無駄をなくしましょう」という提案をした。これで同社の納入する割り箸の売り上げは減ったが、この提案は一気に広まり、このチェーンの有名社長から絶大なる信頼を得て、存在感は高まった。
 食品パッケージは、商品企画や資材といった取引先企業の様々な部門に関係する。この立ち位置を生かして、客先の各部門の横串を通せるような存在であることが自社の価値だと考えている。コンビニのプライベートブランド商品の開発会議にも呼ばれ、柔軟な視点で意見することも多い。武井氏を中心として企画提案活動を推進していく中で、会社は食品包装商社という形から、パッケージを通じたフードビジネスのトータルコーディネータへ変容してきた。

 2010年に武井氏は、社長に就任。それからは、創業者の「より高く」の精神を、現代の社員にどうやって浸透させるか腐心している。その要諦を「社長が目立ってはいけない。社員の個性が大事で、平凡な人になってもらいたくない。名刺にも自分のプロフィールを書くことを奨励しているので、仕事でも遊びでもプロフィールに加えられるワクワクすることをやってほしいですね。考えて動いて楽しむことを繰り返すことで、仕事の面白みに気づいたら怖いものはありません」と武井氏は語る。
 社員がワクワクする仕事をするためにも、経営層がすべきことは職場環境作りだと考えている。その一環として、2013年から本社や営業所をリノベーションしてきた。「自社のオフィスをフォトジェニックな環境にしたい。経年劣化を楽しめる家具などで社員の周りを囲んでいます。それらの素材の中にある本物の良さを感じ取れるセンスを大事にしたい」というコンセプトでまとめている。

● 一歩先の新しい提案や逃げない姿勢で顧客と向き合い「より高く」歩んでゆく


 同社との取引が最も多い業態がスーパーマーケットである。現在、スーパーチェーン1500社中の70社と取引している。しかし、売上高など数字の目標はない。「私自身スーパーが大好きです。そのため数字よりも取引先との接点を増やしたい。取引先にとって社外ブレーンのような存在でいたい」と語る武井氏は、中長期計画で150社と取引をする目標を掲げ、業界でダントツの存在となるべく動き出している。
 そのために、今の流行を掴むだけではなく、それらを組み合わせて、一歩先の新しい提案へ繋げている。例えば、スペシャリティコーヒーやコンビニコーヒー市場の拡大を受けて、ドリンクホルダー付きのショッピングカートを開発した。利便性だけを目的としたのではなく、店内滞留時間を上げるという販促機能を意識した。
 最近、武井氏は、「商売は思い」と実感している。そのためにも「自分も変化や進化をしていくところを見せていきたい。経営者は、嫌なことほど逃げないようにするものです」と前を見据えている。現在、仕入れ先、従業員、顧客からの思いを正面から受け止めるべく、調査会社と連携して不満調査を実施し改善を進めている。また、新たに定めた7つの行動規範を追求し成長するヨネヤマには、未来の高みが見えている。

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