今すぐ始めるDXの第一歩

会社紹介

この会社を立ち上げる前の10年間、私は約30店舗のスマートフォン修理店を運営し、現場でさまざまな仕事に携わってきました。修理の受付、リファービッシュ(再整備品)工場の立ち上げ、大手モバイル企業の保証修理センターの運営など経験した業務は多岐にわたります。その中で思わぬ挫折を味わった経験があります。スタッフの負担を減らすために導入したシステムが現場になじまず、活用できずに終わってしまったのです。多くの資金と時間を投じた挑戦が成果につながらず、大きなショックを受けました。しかし同時に「これは自分たちだけの問題ではない」ということにも気づきました。DXを進める中で、同じような悩みを抱えている企業は少なくありません。特に中小企業はITに詳しい人材が少ないので、こうした問題が起こりやすいのです。この経験から「現場の実情に寄り添ったシンプルなシステムをつくろう」と心に決めました。掲げた理念は「日本のDXを世界一簡単に!」これをサービスとして実現したものが「そのままDX」です。現場の課題から生まれたこのサービスを、一社でも多くの企業に届けていくことが、今の私の目標です。

基本情報

codeless technology株式会社

〒102-0074
東京都千代田区九段南1−5−5
九段サウスサイドスクエア 4階402

以前に経営していたスマートフォンの修理店では、修理を終えた後も調子が戻らず再度「様子を見てほしい」と来店されるお客さまも少なくありませんでした。しかしその際、前回の修理でお渡しした保証書を持参してくださる方はほとんどおらず、そのたびにスタッフは、いつ・どんな修理を行ったのかという記録が記載された紙の伝票を、一枚一枚めくりながら探すという日々を送っていたのです。そこで「修理受付の伝票をデータ化すれば、過去の修理内容をすぐに確認できるだろう」と思い、1,000万円近くの資金を投じシステムを導入しました。ところが2年近い歳月をかけて出来上がったシステムは現場になじまず、むしろスタッフの作業効率が下がってしまう結果になりました。何度修正を重ねても使えるものにはならず、定着することはありませんでした。同じような苦い経験をしている企業は多いかもしれない。そう感じた私は「この問題を放置すれば、いずれ日本経済の停滞につがなるかもしれない」との危機感から、解決の方法を探り始めました。そこで分かったのは、日本は決して“エンジニア不足”ではないということです。IT大国・アメリカのエンジニア数は約440万人で日本は約138万人。一見少なく見えますが、人口比でみると大差はなく、ほぼ同じ規模のエンジニアがいることになります。

では、なぜ日本のDXは進まないのでしょうか。その要因は「社内にエンジニアがいない」ことにあります。アメリカではエンジニアの約75%が自社雇用、いわゆる「インハウス」として製品やサービスの開発・更新・保守を担っています。一方、日本のエンジニアの多くはITベンダーやSierに所属しているので、システムを使う現場と開発を担うエンジニアの間に距離があります。その結果、現場の実情に合わないシステムが導入され、十分に活用されないという状況が繰り返されてきたのです。しかし視点を変えて見ると、現場にすぐフィットしITの知識がなくても無理なく使いこなせるシステムになっていれば、この問題は解決されるはずです。

そう考えた私は10年続けたスマホ修理事業を売却し、日本のDXを前に進めるという新たな挑戦へと踏み出しました。

「日本のシステム導入の文化を変えて、世界一簡単なDXの第一歩を実現する」という目的を達成するため、どうすればお客さまのシステム制作にかかる時間をゼロにできるか、さまざまな試行錯誤を重ねて今の形となりました。以下の紹介文をお読みいただくと、弊社のサービスについて、すっと理解できるかと思います。

『私達は、お客様のシステム制作にかかる時間をゼロにします!
使い慣れた書類の写真を撮って送るだけで、いつもの書類がそのままシステムになります。
書類と同じ見た目で違和感なく使い始めることができ、システムの現場定着を実現します。
導入は一瞬、現場はそのまま、管理は簡単と三拍子揃った、IT担当者不要のシステム導入、
その名も、「そのままDX」現場の業務を理解したあなたが思い通りのシステムを作れます!』

「そのままDX」の最大の特徴は、現場で普段使っている書類をそのまま入力フォームに変えられることです。書類を写真に撮って送っていただくだけで、当社オペレーターとAIが現場に合わせたシステムを自動生成します。見慣れた書類がそのままシステム化されるので、業務フローを変えずに導入できるのが大きなメリットです。また、社内にエンジニアがいる企業にとっても利点があります。データ入力を現場で完結できることで、エンジニアは本来注力すべきデータ活用やレポート作成に専念できるようになるのです。
日本のシステムは「何でもできます」と機能の多さを売りにする傾向がありますが、私たちはあえて機能を絞り込み「圧倒的に早く、簡単に使える」仕組みを追求しました。他に必要な機能があればAPIで連携することで補えます。さらに、現場でシステムを使いながら修正していける柔軟さを備えていることも強みです。簡単な操作でお客さまの作業をできる限り少なくし、コストを抑えたスムーズな運用を実現しています。

「そのままDX」は機能を絞り込み、誰でも簡単に使えることを強みとしていますが、一方で外部連携用のAPIや簡易的な分析ができるダッシュボード機能がまだ十分に整っていない点は課題です。今後は、外部サービスとの連携基盤を強化していく必要があります。また、現状の仕組みではお客さま自身でフォームの修正を実施する機能が実装されておらず、自分で作り込みたい方もチャットで修正依頼をしなければならないという課題があります。また、新規のシステム制作では、テンプレートに沿って選択するだけで自動的にフォームが提案されたり、工場で使う機械の写真を送れば最適な案が提示されたりするような仕組みが備われば、もっと効率的で使いやすいサービスになるはずです。

組織面の課題としては、利益は出始めたものの、ホットリードの獲得や展示会対策といった営業戦略が整っていない点が挙げられます。現在は私がその役割を担っていますが、本来の仕事は経営や組織づくりです。今後は営業マネージャーを迎えて役割を引き継ぎ、体制をより強固なものにしていきたいと考えています。

私たちの目標は、中小企業が新しいチャレンジに積極的に踏み出せるよう、当サービスを通じてDXを後押しすることです。そのためにまずは「そのままDX」を中小企業を中心に1万社、そこから10万社規模へと広げていきます。そしてゆくゆくは単価を高めるモデルや、新しい付加価値を組み合わせ、さらなる売上拡大を図ります。DXによって集まるデータは、将来的に売上以上の価値を生む可能性もあります。そのために、当サービスを「ここにデータを蓄積すれば、他のサービスや仕組みにも広く活かせる」と感じてもらえる基盤へと育てていくことが重要です。その延長線上で、現在の「そのままDX」サービスを無料化してより多くの方々に利用していただくことも視野に入れています。そこへ向けてまずは安定した売上を確立し、運営体制を着実に整えていくことから始めていきます。経営面では最終的なゴールとしてIPOを目指しています。同時に、常に投資家や市場から「魅力的な企業」だと評価される会社であり続けることも大切です。その結果としてIPOを実現できる力を備えていくことが、経営者としての責任だと感じています。

私たちは地域や産業を支えている企業や団体と共に、この新しいサービスを根づかせていきたいと考えています。実際、静岡県浜松市では、浜松いわた信用金庫さんにご出資いただき、浜松いわた信金、浜松市役所、浜松商工会議所、浜松イノベーション推進機構、浜松のITベンダーと連携して、地域のDXを推進していっています。また、愛知県一宮市では信用金庫や商工会議所との連携セミナーをきっかけにパイロットユーザーが生まれ、その後の成果発表を経て、地域全体へと広がった成功事例もあります。中小企業が気軽にDXの第一歩を踏み出せる世の中の実現に向けて、公的機関や地域の企業のみなさんと力を合わせ、誰もが安心して挑戦できる環境を築いていけたらうれしく思います。中小企業が元気になって将来に希望とワクワク感を持てる日本を作っていけるように全力で取り組んでいきます。