〜創業し易いまち川崎を目指して〜

かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
50回開催記念フォーラム

 「かわさき起業家オーディション ビジネス・アイデアシーズ市場」は、平成13年11月の第1回最終選考会からスタートし、”いつでも、どこからでも”をキャッチフレーズに、本年10月の開催で50回の節目を迎え、応募者1217件、受賞者363件となりました。  そこで過去の受賞者の追跡調査等の報告や受賞企業のビジネスを紹介するなど、既受賞者間の連携、オーディション事業の発展を図るために、平成19年11月10日に記念フォーラムを開催いたしました。

展示風景

 市内外の企業や金融関係者約100人が参加し、受賞企業の展示スペースでは、盛んに企業間の交流が行われていました。

 基調講演では、柳孝一教授(早稲田大学)が「高い志(社会貢献)と成功への意欲が起業家には必要」と講演され、既受賞者の研究報告では、小野耕三(前審査委員長)が「起業を成功させるには、独自の技術、  高いマーケティング能力、経営者の人的魅力が必要」と報告しました。

パネルディスカッションでは、田子みどり審査員のコーディネートで、第44回起業家大賞受賞の株式会社イスマンジェイ 代表取締役 渡辺敏幸様、第16回起業家大賞受賞 サイバーレーザー株式会社 代表取締役 関田仁志様、第46回起業家大賞受賞 株式会社ハッピーストライク代表取締役 半谷桜子様に、起業のきっかけや、課題をお話いただきました。

 渡辺様は、2002年7月に株式会社イスマンジェイを設立、特殊鋼に代わる新素材『メラミックス』の開発、製造、販売を川崎区のインキュベーション施設Thinkで行っています。「大手特殊鋼製造企業を退職した後、特殊鋼の不足を憂慮し、代わりになるものを追求するうち、砂漠の砂から新素材を開発。夢みたいなところからスタートし、偶然的必然にチャンスが巡ってきた。現在は10トン規模の生産だが、10年後には100万トンを目指している。一生懸命やっていれば、協力者がでてくる。走り続けることが重要である。」ということでした。

 関田様は、2000年2月にサイバーレーザー株式会社を設立、高付加価値レーザー装置の開発・製造を幸区のインキュベーション施設KBICで行っています。「大手電気メーカー在職中、留学、日本の企業の考え方が時代遅れだということに気づいた。帰国後企業内で改革に努めたが、結局独立。現在では、半導体製造からバイオにいたるまで様々な分野で用いられるフェムト秒レーザーを開発している。日本の企業の開発スピードが上がらないことを憂慮している。行政が金融面でもっと支援して欲しい。」ということでした。

パネルディスカッション風景

 半谷様は、2007年2月に株式会社ハッピーストライクを設立、インターネットによる世界で一つのベビー・キッズ向けグッズの製作、販売を中原区で行っています。「グラフィックデザイナーとしてスポンサーがついてデザインをしていたが、縛られない自己表現がしたくなり迷っていた時に妊娠。一度は仕事を辞めようと考えたが、出産祝いの手書きの子供の名前が書かれたTシャツに感動し、この事業を思いつく。オーディションを機に起業。ネットショップ『Luck Chuck』を開設。子育てしながらの営業は難しく、当面の課題は販路拡大。川崎市にもっと保育園を作って欲しい。」ということでした。

 どの方も、事業を進めるスピードが速く、精力的に活動されています。益々ご発展されることと思います。
 このフォーラム終了後の交流会には約80人が参加し、企業と金融機関、支援者の交流が行われました。


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