かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場
第54回最終選考会(2008年8月1日開催)
ENTRY No.1

ビジネスアイディアのテーマ
無電力による扉開閉アシスト装置『AIDoor』の開発・販売

ビジネスアイデアの提案者
株式会社アイスリー
 石井 正一(イシイショウイチ)

  【神奈川県相模原市】

かわさき起業家大賞
りそな神奈川応援賞
会場応援賞
石井正一さん

ビジネスアイディアの概要について

現在、開き戸による指挟み事故の多発、またデッドスペースがほとんどない等の理由から引き戸が大変注目されています。AIDoorはゼンマイ装置を内蔵したユニットで、このユニットを取り付けることにより、今までの引き戸を無電力でより軽く半自動で開閉させようと開発しました。
バリアフリー、ユニバーサルデザインという言葉ばかりが先行していて、従来からある引き戸は依然として高齢者、障がい者の方たちにとっては、開閉しやすいとは言いがたいと思います。
当製品AIDoorは、初期動作1.5kg(ふすま1枚を引く力が1kg)の引く力で15センチ動かすだけで、後は自動で動きます。しかも、自動ドアのように電力を使用しないので、省エネに寄与するとともに環境にやさしいです。
上吊り式引き戸のため、床レールがないので段差がないためバリアフリー環境に適しています。一般住宅内の引き戸はもちろん、病院、老人施設、公共施設などあらゆるシーンでご利用いただけます。
また、現在扉重量にして80kgまで対応可能な大型扉用ユニット、両手がふさがっていても足でペダルを踏むだけで開閉する足踏み式、引き戸ではなく開き戸に対応できる開き戸用のユニット等も開発がほぼ終わっています。
この装置は、扉ばかりではなく様々な物に応用ができるのでビジネスシーンは大きく広がっていくと思います。

AIDoor

新規性・優位性について

自動で扉を開閉する装置としては電力を使う『電動式自動ドア』がありますが、電力を使用しないで開く引き戸用アシスト装置としては世界初の製品です。
装置が非常にコンパクトでしかもシンプルに出来ているのにくわえ、リフォームにおいては今使っている扉をそのまま使えるのでコスト低減、また施工性が良く、しかもランニングコストゼロ。
地球温暖化による環境問題、また原油価格高騰による省エネ問題、高齢化などがひじょうに大きなテーマとなっている今、無電力によるこの製品は、まさにこれからの時代にマッチしていると思います。


市場について
  • 主なターゲット・市場の規模
    病院、高齢者施設、福祉施設で使われている引き戸の市場規模が300億円。一般住宅用のドアを含めると1,000億以上になります。ここをターゲットにしていきます。施工性、コスト面などから一般住宅においてはリフォーム市場もターゲットにしていこうと思います。
  • 市場での競争力
    現在、無電力で扉を開閉する装置としては唯一となるので、比較検討する製品が無いため認知されるまでは多少時間が必要かもしれませんが、認知度があがれば急拡大すると確信しています。

実現性について
  • 実施スケジュール
    現在、全国の設計事務所、建設会社、工務店また個人の方などから問い合わせをいただき実際に販売に結びついていくケースも増えてきました。 他、サッシメーカー、電車車輌メーカー、住宅金物メーカーなどと共同開発を行っていて、まず年内に電車車輌の車輌間に設置されている引き戸用のユニットが某私鉄の車輌に採用される予定です。
  • 実施場所
    現在、相模原市にて業務を行っています。
  • 実施体制(従業員等)
    従業員5名(ファブレス企業)
  • ビジネス・パートナー
    大手サッシ、住宅機器、住宅建材、電車車輌製造メーカーなどの他大手私鉄
  • リスクとその管理
    商品開発、販売促進等に必要な資金調達
    知財管理の徹底

このページの内容は、受賞者の文責による最終選考会プログラム(当日配布)の内容を転載したものです。
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