かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第61回最終選考会(2009年10月2日開催)

Entry.1


ビジネスアイディアのテーマ

年表(自分史)創造コミュニティ「Histy(ヒスティ)」

ビジネスアイデアの提案者

株式会社スマイルメディア

高橋 誠(タカハシマコト)

【神奈川県大和市】

かわさき起業家賞

高橋誠さん

ビジネスアイディアの概要について

年表(自分史)創造コミュニティ「Histy(ヒスティ)」

「Histy」は自分史などの年表を簡単につくることができる機能がついたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。(http://histy.jp/)日本の出来事、テレビ番組、ヒット曲、ベストセラー、流行語など、いろいろな年表を並べて見比べながら、自分史や将来計画、日記、読書記録、育児日記など、様々なテーマで年表をつ くることができる。また、イチロー、スティーブ・ジョブズ、松下幸之助、坂本龍馬など、いろいろな有名人の年表と自分の年表を並べて見比べることも可能。年表やSNSの機能を通じてほかの会員とのコミュニケーションを楽しむことができる。

収益モデルとしては、バナー広告、テキスト広告アフィリエイト広告などの広告収入、プラスアルファの機能を提供する個人向けプレミアムサービスからの会費(月間525円)、会社や団体の歴史、沿革を年表として載せてPRツールとして使ってもらう法人向け有料サービス(初期費用5万2500円 年間5万2500円)の収入、自分史出版や自分史ビデオ制作サービスの紹介、斡旋による手数料、「Histyを活用した自分史のつくり方」「Histyを活用した自分の強みの見つけ方、将来計画の立て方」などのテーマでの研修・セミナーによる収入など。また、法人向けに、会員制サイトなどに年表機能を提供したり、Histyのシステムを社内SNSとして提供したりすることも検討中。

Histyが実現したいビジョンは「自分史で日本を元気にする」と「みんなの歴史を共有する知のプラットフォームをつくる」。 自分史は、定年退職した人が、自分の生きてきた軌跡を振り返ってまとめて、出版したり映像にしたりするというイメージが強い。それだとつくるのにかなり手間や時間、お金がかかり、せっかくつくっても限られた人にしが見てもらえない場合が多く、敷居が高く感じられるが、Histyを利用すれば、無料で簡単に自分史年表が作成でき、多くの人に見てもらうことも可能。自分史を作成することには、自分の生きてきた軌跡を残すことができる、脳を活性化して若さや元気を保てる、自己分析により自分の興味や強みを再認識し、夢や目標を明確化できる、自分の原点や人生の歩みが明確になり自己肯定できる、家族や仲間の間で自分史を見せ合うことで、よりコミュニケーションが円滑にできるなど、多くのメリットがある。シニアだけでなく、若者やより幅広い年齢層の人たちに自分史をつくってもらうことで、自分に自信を持ち、自分を好きになり、元気になってもらいたいというのが、Histyの第一のビジョンである。 また、今までの歴史では、偉人や有名人の記録は数多く残っているが、庶民や一般人の記録はほとんど残っていない。Histyを、偉人や有名人だけでなく、庶民や一般人の方々の知識・経験も後世に残していける「知のプラットフォーム」に、また、あらゆる知識を年表の形で共有し、自由に参照、比較、検討、活用できる、人類知の「年表データベース」に育てていきたい。

新規性・優位性について

今までにSNSやタイムラインのウェブサービスはあったが、その二つを完全に融合させたソーシャル・タイムライン・ネットワーキング・サービスは世界でも初めてであり、複数の年表を自由自在に並べたり、入れ替えたり、拡大縮小しながら見比べて楽しめるサイトはほかにはない。自分の年表を複数つくることができるので、自分史作成だけではなく、将来計画や日記など、時系列に沿った記録ツールとしていろいろな用途で使うことができる。

また、ほかのSNSが若者をターゲットにしているのに対し、より知的な高年齢層にもアピールできる。自分史の出版やビデオ制作などとの提携や、「自分史作成講座」「自己分析講座」などの研修・セミナーの展開など、リアルなサービスとの提携、展開もできる。

市場について

主なターゲット・市場の規模

主なターゲットはシニア層と学生、若手社会人。現在、代表的なSNSのmixiの会員数が約1700万人、GREEが1000万人、モバゲータウンが1400万人。いずれも利用者は若者層が中心だが、Histyはより知的な高年齢者層もターゲットにできる。また、現在65歳以上のシニア層の人口は約2800万人。自分の生きてきた軌跡を残しておきたいという要望の高まりから、出版やビデオなど自分史の市場が形成されている。将来的には、単に自分史作成だけでなく、自己分析ツール、記録ツールとして、より幅広い層に利用してもらうことができる。インターネットの広告市場は2009年が約6000億円規模になる予定で、毎年伸びている。

市場での競争力

バナー広告やアフィリエイト広告は、他のウェブサービスよりも高年齢者層にアピールできるので、幅広い分野の広告を集めやすい。法人向けプレミアム(有料)サービスでは、会社や団体、地方自治体の歴史、沿革をPRツールとして活用できるというこれまでにないサービスを提供でき、通常の広告よりリーズナブルな値段で使ってもらえるので、広告の効果が疑問視されている昨今、潜在的ニーズが高い。ビジネス向けサービスでは、最近伸びてきている社内SNS市場で、年表機能がついた高機能SNSとしてアピールできる。

実現性について

実施スケジュール

2009年1月21日より正式サービスを開始。
2009年7月に法人向けプレミアム(有料)サービスを開始。
2009年8月に個人向けプレミアム(有料)サービスを開始。

実施場所

本社

実施体制(従業員等)

経営陣は代表取締役1名と社外取締役1名。

ビジネス・パートナー

開発はアークスデザイン株式会社に委託。営業や販売については、営業代行会社、広告代理店、自分史制作会社、社史制作会社などいろいろなところと提携していく予定。

リスクとその管理

リスクとしては、資金ショート、人的不足、個人情報の漏えいなど。
出資者ら提携者との協力関係の維持と、弁護士、会計士など専門家のアドバイスを受けることにより、リスク管理するようにする。

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