かわさき起業家オーディションビジネス・アイデア シーズ市場 第74回最終選考会(2011年12月20日開催)

Entry.3


ビジネスアイディアのテーマ

屋内型エビ生産システムの小型化

ビジネスアイデアの提案者

株式会社アイ・エム・ティー

 三上 恒生 (ミカミ コウセイ)

【東京都新宿区】

かわさき起業家賞


 

ビジネスアイディアの概要について

弊社は、魚介類の陸上養殖技術の開発を行っている企業で、既に屋内型エビ生産システムを開発、2007年に特許を取得、同年1号プラント が、新潟県妙高市に販売され、現在そのプラントで生産された妙高ゆきエビが好評販売中です。
弊社は、妙高での生産、販売の安定を受けて、2号機以降のシステム販売を目指していますが、既存システムの初期投資が円強と高額 であり、生産されたエビも1年目から1億円を販売する必要があるなど、妙高の事業者も苦労しており、次のシステム購入者がなかなか見つ からないのが現状です。
そこで、この度既存システムの小型化を図り、新規事業としてエビ生産を始めようとする客先に対し、初期投資、初期の販売リスクを減少す ることにより、システム販売を円滑にすることを計画しています。

新規性・優位性について

魚介類の陸上養殖システムに関しては、フグやチョウザメなどの養殖システムは他にも存在しますが、エビの陸上養殖システムは国内では弊社のみが所有しており、海外においても実用化されたシステムはほとんどありません。
一方、今回開発する小型化に関しては、小型にしても事業性が低くならないための新たな技術開発が必要となります。技術開発については、実験レベルでは成功しており、今後はパイロットプラントの建設と実用化テストの段階となっています。

市場について

主なターゲット・市場の規模

エビの国内市場は約30万t/年で、全て弊社のシステムで生産すると仮定すれば、3億円のシステムが1万システム必要となります。将来は、エビ市場の数%を目標にしますが、現段階では高級エビであるクルマエビの市場(約2,500t)を対象とし、その2割のシェアを目指しています。それだけの市場対応でも、既存システムが17システム、小規模換算では67システム必要となります。

市場での競争力

弊社のシステムで生産されるエビは、クルマエビの7割程度の価格で販売可能です。味も遜色なく、また抗生物質を使っていないなどの利点もあり、充分競争できます。
システムの競争力では、弊社はハードのシステム及びソフトの育成方法についてそれぞれ特許を有しており、他社が追随できない環境を作っています。

実現性について

実施スケジュール

2011年度中にパイロットプラント整備場所を決定、2012年には小規模パイロットプラントを建設しエビ生産開始。その後2013年に2システム、2014年に3システムを販売する予定。

実施場所

パイロットプラント整備場所は、現状では伊豆大島を想定。しかし、川崎市内でパートナーが見つかれば、川崎市に変更することも可能。 

実施体制(従業員等)

弊社はシステムを設計し、工事管理し、試運転を経て、生産指導を行うが、当面数か所の施設立地であれば現状の弊社スタッフで対応可能。将来、システム数が増えた場合には、従業員増を計画する。

ビジネスパートナー

現在、「パイロットプラントを建設、運営する実施主体」(将来、小規模システムを一緒に広めていく)、「システムに必要な機械装置を安価に製造してくれる主体」、弊社への資金供給をしてくれる「資金提供者」を求めている。

リスクとその管理

技術リスクに関しては、建設するパイロットプラントでリスクをチェックし、必要であれば改良を加える(年間7回生産できるため、技術チェック、改良は短期間で行える)。資金リスクに関しては、公的機関、金融機関からの借り入れ、弊社への新たな出資者の募集などを計画している。

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