第144回最終選考会(令和7年9月26日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイディアの概要について
本事業は、研究開発組織に特化し、成果を事業化につなげるために欠かせない「マネジメント」と「専門知見」の両輪を同時に支援するサービスです。研究テーマは優れていても、意思決定の仕組みや連携不足で成果が止まるケースは多くあります。私たちは、その二つの不足を補い、組織の強みや状況に合わせた解決策を企画し、実行まで伴走することで事業化を前に進めます。

新規性・優位性について
本事業の新規性は、研究開発組織のマネジメント機能に焦点を当て、専門知見と組み合わせて伴走型で支援する点にあります。従来のコンサルは戦略立案中心、人材派遣は実務補完にとどまるのに対し、当社は両者を統合し「研究と事業をつなぐ実行力」を提供します。R&D出身かつ大学研究経験を持つハイブリッド人材DB を基盤とし、川崎市の製造業現場との共創文化に親和性を持つことも大きな強みです。
市場について
主なターゲット・市場の規模
本事業の主なターゲットは、研究開発機能を持ちながら事業化に課題を抱える中堅製造業、とくに化学・素材系や電気・電子系です。新規事業開発のブティックコンサル市場は2025年に約143億円、そのうち共同開発型が約30億円、研究開発特化を30%と仮定すると約9 億円規模となります。小さいながら競合が少なく、高付加価値で拡張性のある市場です。
市場での競争力
本事業は、従来の戦略立案型コンサルや実務補完型の人材派遣と異なり、研究開発に特化したマネジメント支援と専門知見を統合して提供します。さらに、R&D出身かつ大学研究経験を持つハイブリッド人材をアサインできる体制と、共創支援のノウハウを備え、短期的に模倣できない優位性を築いています。
実現性について
実施スケジュール
本事業は、昨年度より化学メーカーや電機メーカー、医療機器メーカーなどでPoC を実施しています。今後は2025 年10 月から2027 年3 月までの約1 年半をかけて、要件定義、マネジメント診断設計、人材データベース構築、プロモーションの4 フェーズで展開します。進捗に応じて柔軟に運営し、段階的にサービスを拡充していきます。
実施場所
日本国内で実施可能です。
実施体制
代表のもとPM4名・ビジネス開発2 名が参画。PM はR&D と大学研究経験を持つ人材で、外部専門家と連携し案件ごとに最適なチーム編成をしています。
ビジネスパートナー
大手メーカーとPoC実施済みです。今後も製造業と協働拡大し、自社登録や研究者ネットワークから人材を確保。また自治体・金融機関とも連携し、事業拡大、定着を図ります。
リスクとその管理
想定される内部リスクは、人材不足や体制の拡大に伴う運営負荷です。これに対しては、自社登録人材に加え、リファラルや外部ネットワークを活用し、案件ごとに柔軟にチームを編成します。外部リスクとしては競合参入や市場変化がありますが、研究開発マネジメントと専門知見を統合した独自性を強化し、顧客との対話を継続することでリスクを最小化します。