第144回最終選考会(令和7年9月26日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ビジネスアイデアの提案者

【発表者 中島 栄彦】
ビジネスアイディアの概要について
周産期~育児期のストレスや不安を解消するスマホアプリを提供し、育児ストレスを解消し、新しい家族を迎えての新しい生き方の構築を支援します。
スマホアプリはACT ( アクセプタンス&コミットメント・セラピー) を用いたセルフケア機能、夫婦・家族のコミュニケーションをサポートする協働機能、境遇の近い人等とのコミュニケーションをとるつながり機能(産後ケア事業との接続を含む)からなる包括的なサポートサービスです。

新規性・優位性について
“ 生き方変容” を導く、最新の心理療法( ACT ) を簡単な体験型のコンテンツとしてDX化する技術を開発しました。また、従来の妊産婦だけのケアでなく、見過ごされがちなパートナーのケアとコミュニケーションの改善を提供し、さらに、同じような状況の他者との共感を得る場の提供など、ストレスや不安と強く相関した孤独感を同時に解消する新たなシステムを提供します。
当社では、同業他社を圧倒する特許ポートフォリオ( 特許出願21 ファミリ〈うち7 件登録〉) を構築しており、これは同時に当社の技術力の高さを示しています。
市場について
主なターゲット・市場の規模
20 代、30 代の未就学児を抱える育児中の世帯を主なターゲットとします。
未就学児472 万人( 2024 年、国民生活基礎調査) のうち周産期うつ病率10%+予防層5% として@ 2,000 円× 12 か月の場合= 170 億円と試算しています。
なお、国内ベビー用品・サービスの市場規模は4 兆4,518 憶円となっており右肩上がりに上がっています( 矢野経済研究所)。
市場での競争力
国内での育児アプリは「ぴよログ」や「母子モ」のように育児記録とその共有のようなアプリが主流で、海外で主流のCalm やHeadspace のようなストレス軽減アプリはまだ広まっておらず、欧米のように広まる可能性が高いです。また、対人カウンセリングのような対面カウンセリングは周知性、受診のタイミング、予約時間、費用、スケールの点で広まっておらず、これらのデメリットを解消したストレス低減アプリは市場で有利です。
実現性について
実施スケジュール
既存のセルフケア機能、協働機能の改修、新規開発のコミュニティ機能を追加開発し、β版を2026年2 月頃にリリースします。その後PoC を実施し( 川崎市様にはぜひご協力をお願いしたいです) 、6 月頃より自治体、企業向けにテストリリースを行い、2026 年後半からの本格導入を行う計画です。
実施場所
インターネットを介したスマホアプリのため実施場所を選びません。
実施体制
研究開発: 7名(社内2、社外5 ) 、知財: 1 名、マーケティング: 1名
監修: 同志社大学 心理学部 教授 武藤 崇 先生
ビジネスパートナー
地方自治体へ導入し、市民へ展開します。保険会社や人材紹介企業、助成金支援企業と協業し、その販売網を利用した企業への導入も予定します。
リスクとその管理
サーバやネットワーク障害によりサービスが停止する可能性があります。リスクを回避するため、アプリ/システム稼働状況を常に監視し、万が一障害や問題が発生した場合には、早急に問題発見と修正、復旧できる機能を構築しています。